給料が上がらないから会社を辞めるべきなのでしょうか?
この質問に対する答えは簡単ではありません。答えは「場合による」です。
安易に転職をすすめる情報が出回っていますが、現実はもっと複雑ですよ。
転職することで簡単に給料が上がるのであれば、日本が「失われた30年」を経験するようなこともなかったでしょう。
でも、希望がないわけではありません。より良い給与条件を目指して、転職を考える前にやっておくべき重要なことがあります。
この記事では、給料を1.4倍に増やした人の実例を含め、より良い給料を得るために転職前に行うべき7つの具体的なアクションをご紹介します。
ぜひ最後までお読みくださいね。
- この記事の信頼性
※読み飛ばしOKです
この記事を書いている私は、表面的な自己分析では不可能な深い見極めや、真のキャリアの方向性を求める人たちに10年以上向き合い続けました。
転職して給料アップを勝ち取った人を含む2000人以上を指導し、経験からの教えを伝えています。
日本経済新聞や日経WOMANなど、多数のメディアで取り上げられた経験もあります。
「私はこの仕事が好き!!自分の“強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」というタイトルの書籍も出版しています。
詳しい私のことはこちらです
転職して収入アップは3人に1人
厚生労働省の調査「転職入職者の賃金変動状況」によると、
前職の賃金に比べ「増加」した割合は34.2%、「減少」した割合は 35.9%、「変わらない」の割合は 27.9%となっている。引用:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/20-2/dl/gaikyou.pdf
以上の調査結果になってます。
つまり転職して収入アップしたのは3人に1人程度ということですね。少なくとも、給料が上がらない理由で転職しても、収入アップに必ずしも繋がらないことを覚えておきましょうね。
給料が上がらない原因
そもそも給料が上がらない原因にはどのようなものがあるのでしょう?
主に下記の3つの原因があげられます。
- 給料が上がらない原因
- 薄給の業種・職種だから
- 基本給の低い会社だから
- 自分に売りがないから
順に解説しますね。
(1)薄給の業種・職種だから
自分の選んだ仕事の業種・職種の給与水準が元々低ければ、給料は殆ど上がらないです。下記の表をご覧ください。
業種・職種によって、平均年収に倍ほどの開きがあります。
出典:https://www.nenshuu.net/salary/contents/gyoushu.php1.
給与水準の低い業界・職種の仕事を選んだ時点で、本人の実力に関係なく、給料がある程度決まる現実があります。
たとえば、私の甥っ子が一昨年社会人になりましたが初月給で手取り30万円以上でした。情報通信業ですけど、平均年収の高い業種ですから納得の数字ではありますね。
(2)基本給の低い会社だから
入社した会社自体の基本給が低いと、給料が上がらない原因の一つになります。会社自体の利益が少ないため、高い給料を支払うことができない場合も多いですね。
現代の日本企業に共通する悩みでしょう。本人がいくら頑張っても、給料が上がらない流れになります。
(3)売りになるものがないから
自分自身に売りになるスキルや知識がない、もしくは気づいてない、うまくアピールできないなどの場合も必然的にお給料は上がりません。
誰でもできる仕事であれば、雇い主側の立場からすると1円でも安く働いてくれる人にお仕事を頼みたくなりますものね。
売りものになるものがないと給料上がらないですよね。
そんなことないですよ。転職して収入アップする人もいますし。辞める前にしておいた方がいいことがあります
転職前にやっておくべき7つのステップ
給料が上がらないという状況は、多くの日本人が直面しています。その原因は、会社にある場合だけでなく、個人にある場合も考えられます。
以下に、給料アップを目指す転職活動を成功に導くための具体的なアクションを紹介しますね。
自分の適切な給料を調べる
仮に転職した場合、どのくらい給料をもらえるのか自分の市場価値を調べることが大切です。
転職エージェントに登録すると無料カウンセリングしてくれます。さまざまな角度から、自分の適正な給料を見積もることができます。
各々はじきだされてくる数字の平均値を見れば、適正な給料はいくらなのか自分も納得できるでしょう。
これらの情報をもとに、給料が上がる可能性を客観的に評価しましょう。
給料アップを会社に頼む
転職前にやっておくべきことの2番めは、給料アップを頼むことです。
少し勇気がいることかもしれませんが、思い切ってやってみる価値は充分あります。実際、私の塾の受講生の中には昇給を勝ち取ったケースもけっこうある。
それに、会社を辞めようと辞職願いを出してみたところ、「給料を上げるから会社に残って」と頼まれたケースもありますよ。
このケースの場合は、自分の価値を会社に再認識させるいい機会と言っていいでしょう。
給料アップを頼んだときに、冷たい対応をされたら辞める決意も固まると思います。気持ちを整理する意味でも良いテストですね。
異動願いを出してみる
3番目としては、異動願いを出してみること。
もしも勤務している会社に職種による給料格差がある場合、別の職種への異動を申し出ることで、給料アップを実現できる可能性があります。
自分のスキルセットが他の部門でより価値を発揮できるかもしれません。
私の塾の受講生の例では、事務職から総合職(※人事職でした)や営業職に異動して昇給したケースもあります。
自分の売りになる強みを見つける
転職前にやっておくべきことの4番目としては、自分の売りになる強みを見つけることです。
自分の独自の強みやスキルを理解し、それを転職市場でのアドバンテージとして活用することが大切です。
給料を上げることを狙うのであれば、自分が持つユニーク(自分にしかない)な能力や経験を明確にし、それを転職活動で前面に押し出さねばなりません。
自分の売りになる強みがわからない人は、以下の記事が参考になるでしょう。
▶自分の売りを発見!独自の強みを活かす究極ガイド|隠れた魅力を最大化する秘訣とは?
スキルのアップグレード
転職前にやるべきことの5番目は、スキルをアップグレードすることです。転職しても給料が上がらないもしくは下がる人のケースはスキル不足によるものが大半です。
厳しい現実なのですが、この現実を受け入れてこそ次のステップに進めます。
特に現代の労働市場では、継続的な学習とスキルの向上が求められていますからね。「リスキリング(学び直し)」という言葉が出回っているくらいですから。
たとえば本を読む、セミナーを受講する、必要な資格を取るなどスキルや知識をアップグレードし、履歴書に書き加えることで、より魅力的な候補者となり得ます。
スキルをアップグレードすることは、転職市場での競争力を高め、給料アップの可能性を広げることにつながります。
※参考記事:自分をアップデートする意味|無理なくできる15の方法【年齢に負けず働き続けるために必要】
自己紹介文をブラッシュアップする
転職前にやるべきことの6番目は、自己紹介文をブラッシュアップすることです。
転職市場において、競争力を高めるには「自分をどう見せるか」も大切です。せっかく売りになる自分の特性やスキルがあっても伝え方が悪ければ会社に理解してもらえません。
現代では会社員にも自分にしかない強みの見せ方である“パーソナルブランディング”が重要な時代です。
そこで、
履歴書や職務経歴書のほかに、私の塾では、「ブランド・プロフィール」を添付することをおすすめしています。
以下の記事にポイントを書いてます。
▶強み言語化の秘訣|プロフィール講師が教える最強の自己PR方法
転職の目的や期待することの明確化
転職前にやるべきことの7番目は、転職の本当の目的や期待することを明確にすることです。
給料を上げる目的だけで転職をすると、過酷な競争や価値観の合わない人たちとのコミュニケーションなどが災いし、長く続けられないケースがあります。
このようなことを防ぐために、転職の本当の目的をしっかり見つめ直すことが大切です。
目的と期待を明確にすることは、転職において成功への道を切り開くためのキーポイントになるということです。
あなたにとって、何のために仕事をするのか考えることが大事ですよ、
※参考記事:仕事の価値観とは?知っておくべき4つの理由と見つける方法【仕事のミスマッチを防ぐために必要】
転職で給料を上げるには?
転職し給料を上げるには次の方法があります。
年収の高い業界や業種に転職
年収の高い業界や業種に転職することですね。口で言うのは簡単ですけど、ハードル高いですよ。最近はIT業界が盛り上がっていますよね。
しかし、必ずしもやりたい職種ではないかもしれないし、スキルアップのための勉強や修行も必要かと思います。心して挑むことになりますね。
給料ベースの高い同業会社に転職
職種は変えなくても、給料ベースの高い会社に転職をする方法です。
この場合は、「自分の適正な給料を調べる」のところで書いたことを実践するといいですよ。
ちなみに最近は企業もスカウトが盛んです。ビ◯リーチとかCMやってるじゃないですか。
私の塾の受講生・大野愛実さんの例ですが、これまでのスキルを使える他の業界へ転職し、給料が1.4倍になりました。
以下にその当時の様子を彼女が書いてくれました。生々しい感想です。
スキルアップ転職をはさむ
一度スキルアップの転職をして、自らの価値を高めて、更に転職するという方法もあります。
私の塾の例では、営業職だった女性が、広報職として転職し、広報のスキルを身につけ、「営業+広報」と2つのスキルを売りにして更に転職した女性がいます。
これからの時代は自分のキャリアも計画的に考える必要がありますよ。
- 転職で給料を上げる方法
- 年収の高い業界や業種に転職
- 給料ベースの高い同業会社に転職
- スキルアップ転職をはさむ
【結論】90%は会社辞めてます
その他の収入を上げる方法
ざっくばらんなお話ですが、収入を簡単に上げる方法はないのです。それなりの覚悟が必要なことをあらかじめ心して続きをお読みくださいね。
副業する
副業して収入を補う方法です。
実際に副業で得ている金額は、平均5万9,782円という結果に。希望金額13万2,546円の半分に満たず、7万2,764円も下回りました。実際の金額のボリュームゾーンを見ていくと、「3万円以下」が47.2%と約半数を占めています。「~5万円」(21.1%)の層も含めると、7割近くに。このことからも、副業で得たい金額と実際に得ている金額には、大きなギャップがあると言えます。
出典:マイナビ転職:https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/05
また、私も10年間、2つの仕事を続けた経験あります。ほぼ毎日働くことになりますよ。仕事選びは慎重に行った方がいいです。
私の塾の受講生で副業をしたことによって過労で休職した経験を持つ女性がいました。
フリーランスor起業する
鉄板ですけどフリーランスor起業するという道ですね。
フリーランスや起業する道を選ぶ人には、キャリアがバラバラとか、歳を取ってしまい会社員としての転職では高給を望めそうもない人も含まれています。
もちろんハードルは高いですけど、転職して給料上げるハードルも高いわけで、どのみちハードル高いならやってみるのもアリかなと
女性に起業する人が増えている背景は、会社員では稼ぎづらいという事情もありそうです。
下記の記事も参考にするといいですよ。
【結論】90%は会社辞めてます
この記事を書いている私は冒頭の自己紹介でお伝えしたとおり、働く女性たちの仕事の悩みに13年以上応えてきました。
その経験でも、給料が上がらない不満を抱えていた人は早かれ遅かれその会社を辞めてますね。
「仕事も定時で帰れる、仕事も楽しい、人にも恵まれている、だけど給料が低い」そんな人でも辞めてますから。
辞めた人に話を聞いたところ、その会社は入社して3〜5年くらいで辞める人が多いらしい。
やはりお金も大事ですね。
収入を上げる本質
会社員、副業、フリーランス、起業、いずれも収入を上げる本質は同じです。社会に価値を提供できるようになれるか否かということ。
起業している人は、お客さまに対して価値あるものを提供すれば収入は上がる。
会社員の人は、会社に対し価値あるものを提供すれば収入は上がる。
この本質を理解しないと、収入を上げる道はつくれないです。
提供できる価値を見つけ出そう
他の人にできなくて、自分にできることは価値の高いものです。
こうお伝えすると「私にそんなすごいことできない」と思うかもしれませんね。この記事を書いている私も全く同じ気持ちでした。
ところが私の初出版したときの本は、私にとって当たり前のようにできることだったのです。その出版をきっかけに現在の仕事に繋がる道ができました。
まずは自分の棚卸しをきちんとすることが大事。
多くの人がネガティブ・バイアス(失敗やつらい経験が記憶に残りやすい心理作用)によって、自分の成功体験を認識していません。これは大変もったいないことです。
そこで、本気で自分に向き合いたいひとのために「自分の棚卸&分析に使える70の質問集」をつくりました。
私の個人セッション(月々3万円)や講座の受講生たちを指導する際に使っているノウハウから厳選しました。
どうしようか迷いましたが、悩まれている人が大変多いためしばらく無料で配布します。ただし、いつまで無料で配布するかわかりません。
必要と思う人は今すぐ入手して保存をおすすめします。
下記からどうぞ。
【重要】仕事に何を求めるか
最後になりますが、これからの仕事のことを考えるとき、収入にどこまでこだわるかは大事な問題ですよ。けっこう個人差がありますから。
特に最近は、メディアやSNSで高収入の人を見かける機会が増えましたよね。それらを見ることで、自分は収入が低く、不幸じゃないかと勘違いする人も増えています。
- それは錯覚です。
どんなに高給であっても起こることなので注意してくださいね。
本記事をじっくり読み返しながらお考えくださいね。最後になりますが、バリバリ仕事して高収入でもあった女性が、収入を下げてでも転職した理由を語ってます。
あれこれ考える前に一度見るといいですよ。4分ちょっとのインタビュー動画です。
【最後に】昇給を夢で終わらせないために
- まとめになりますが、冒頭でお伝えしたようい、転職して給料の上がるケースは全体の35%程度。残りは現状維持か減少しています。
単に転職して給料が上がるのであれば、誰も苦労はしていないはずです。失敗しないためにもこのプロセスを守ることを強くおすすめします。
以下の体験入門講座で全体の流れを詳しくつかめます。この記事で紹介した方々が、まず最初に行ったステップですので参考にするといいですよ。
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