浅野の過去

自分の可能性は誰が決めるのか

先日、漫画家の松本零士さんのお話を聞く機会が
あった。

20代~30代の方にはちょっと馴染みも薄いかも
しれませんね。

「銀河鉄道999」
「宇宙戦艦ヤマト」
「キャプテンハーロック」など

1970年代半ばから1980年代まで
松本アニメブームを巻き起こしていたような人。

御歳、75歳。

15歳デビューで60年間漫画を描いている。

現役の漫画家として今尚書き続けている。
来年封切られる映画作成のお話もされていた。

すごいエネルギー・・・。

若い人へのメッセージとしてお話されていたのが

「自分で自分の道を必ず選択する時が来る」

というお話。

自分で決めれば後悔はない。必ず自分で決めること
と語っていらした。

松本先生、ご自身の決断の時のエピソード。

憧れていた宇宙開発に繋がる機械工学の道に進むのか、

15歳の頃から書き続けている漫画家の道に進むのか、

人生の選択の話がこの時に出ました。

どうしてもお金が必要になり、
当時連載をしていた講談社に原稿料の前借りをお願い
する。

「ここまで来たら(東京の講談社のこと。松本先生は当時、九州在住)
前借りを許可する」

と返事が来て、彼はそれを受け取りに東京に向かいます。
漫画家の道へ進むことを決意した。

その時に乗った東京行きの汽車の型式が「C62形」。

これが「銀河鉄道999」の原型になって
いるそうです。

もしも機械工学の道に進んでいたら・・・。
もしも時代が違って汽車では無かったら・・・。

「僕の弟が夢を叶えてくれた」

と松本先生は言ってましたけど、

弟さんが三菱系の機械開発の道に進んだそうで。

そちらからの依頼でこんな漫画から抜け出たような形状を
した水上バス「ホタルナ」

http://www.suijobus.co.jp/ship/hotaluna.html

をプロデュース。

その時のことを嬉しそうに話をされていました。

その道に進みたかったのに、その時は一度その夢を
保留した。自分が出来る事・求められる事の道を選んだ。

でもその道を究めるべく仕事をしていたら・・・

進みたかった道の夢も実現するようになった。

松本零士さんは最後に

「これからの子供たちを元気にするアニメを作っていきたい」

とおっしゃっていた。

会場にいた子供の一人とこんな会話を交わしていました。

松本先生:「君はいくつだ?」

少年:「12歳です」


松本先生:「そうか~!いいなぁ。素晴らしいなぁ。
       可能性が無限大だぞ。なんでもできるぞ。」

その時の表情を今でも忘れません。

ほとんど無表情のお顔で講演をされていたのに、
その少年に向けてにっこりと微笑みかけて
いました。

このやりとりを見ていたとき。

涙があふれてきました。

会場の外の廊下に、
こんな案内が。

うまいなぁ。

999世代の人にはすぐにわかりますよね。

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