
多くの人が、失敗を必要以上に大きく捉え、そんな自分を責めてしまいます。仕事での失敗、人間関係のもつれ、など何度も思い出してしまうものです。
そのままでは新しい挑戦を避けるようになり、本来の実力も発揮できなくなってしまいます。
本記事では、過去の失敗を引きずる原因を解説し、具体的な対処法や考え方を紹介します。この記事を読むことで、過去の失敗との向き合い方を見直すヒントが見つかるはずです。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
過去の失敗で自己嫌悪に陥っている人を含む、2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導くプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
過去の失敗を引きずる5つの原因
いつまでも失敗を引きずってしまう人は少なくありません。その背景には、自分では気づきにくい心理的な傾向や行動パターンが隠れています。まずは、特に重要な5つの原因を解説します。
順に解説しますね。
原因1. 自己肯定感の低さ
過去の失敗を引きずる原因の1つ目は、自己肯定感の低さです。自己肯定感とは、長所も短所もありのままの自分を受け入れる感覚のこと。
自己肯定感が低いと「また失敗した」「私にはムリ」と思いやすくなり、自分に自信が持てません。
失敗は誰にでもあるのに、自分の場合だけ「ダメな人間の証」のように感じてしまいます。良い結果を出しても「運が良かっただけ」と否定し、新しいことに挑戦する勇気も失われていきます。
この悪循環が、過去の失敗を引きずる原因につながります。
原因2. 完璧主義的な性格
過去の失敗を引きずる原因の2つ目は、完璧主義的な性格です。「これくらいは当たり前」「できて当然」と思い、普通の基準より自分のハードルを高く設定しています。
この背景には、「失敗は自分の努力不足の証」という不安な思考があります。だから些細なミスでも心に深く傷を残し、同じような場面になると不安で体が固まってしまうのです。
完璧を求めれば求めるほど、小さな失敗も許せなくなってしまいます。
原因3. 他人の評価への過敏さ
過去の失敗を引きずる原因の3つ目は、他人の評価への過敏さです。幼い頃から「良い子でいなきゃ」と思い続けてきた経験が、周りの目を気にする習慣を作ってしまいました。
失敗した時の表情や言葉を、必要以上に記憶に焼き付けます。実は相手はすぐに忘れているのに、自分の中では「私の評価は下がった」という思い込みだけが大きくなり、新しい人間関係も築きにくくなってしまいます。
原因4. 周囲への罪悪感
過去の失敗を引きずる原因の4つ目は、周囲への罪悪感です。責任感が強い人ほど、自分の失敗が他人に与えた影響を実際以上に重く受け止めます。
例えば締切に遅れた時、周りが「大丈夫だよ」と言っても「みんなに迷惑をかけた」と自分を責め続けます。
この過剰な責任感は、他人のために頑張りすぎる性格とも関係があります。自分の限界を超えて無理をし、それが新たな失敗を生む原因にもなるのです。
原因5. 自分を許せない厳しさ
過去の失敗を引きずる原因の5つ目は、自分を許せない厳しさです。他人には「誰でもミスはするよ」と優しく声をかけられるのに、自分には極端に厳しい基準を課しています。
この自分への厳しさは、幼い頃からの「もっと頑張らなきゃ」という気持ちが習慣になっているからです。
そして、周りからの励ましも素直に受け取れず、失敗の記憶だけを大切にとっておくような状態になってしまいます。この自己否定の積み重ねが、心の回復をさらに遅らせる要因となっているのです。
特に引きずりやすい失敗パターンとその特徴
失敗にはさまざまな種類がありますが、特に引きずりやすいものには共通する特徴があります。このセクションでは、具体的なパターンを挙げ、それぞれの特徴を解説します。
1. 人間関係の失敗
引きずりやすい失敗パターンと特徴の1つ目は、人間関係での失敗です。
「あの一言で相手を傷つけてしまった」「もっと違う対応ができたはず」という後悔が、長く心に残ります。
一度こじれた関係は、修復するのに時間がかかるからです。
2. 仕事の失敗
引きずりやすい失敗パターンと特徴の2つ目は、仕事の失敗です。
目標が達成できなかったり、重要な判断を間違えたりした時の記憶は、その後の自信を失わせます。
特に、周りと比べて「私だけができなかった」と感じる時、その思いは更に強くなります。次の仕事への不安にもつながってしまいます。
3. 選択ミス
引きずりやすい失敗パターンと特徴の3つ目は、人生の選択に関する後悔です。
「別の道を選んでいれば」という思いは、現在の不満と結びつきやすく、何年も心に残ることがあります。
一度決めた道は簡単には戻れないため、その悔しさはより深くなります。
4. 金銭的な失敗
引きずりやすい失敗パターンと特徴の4つ目は、お金に関する失敗です。お金に関する失敗は具体的な数字として残ります。
一度失ったお金は二度と戻ってきません。そのため「あの時もっと慎重に考えれば」という思いが、具体的な金額とともに記憶に残り続けます。
5. 自己イメージの失敗
引きずりやすい失敗パターンと特徴の5つ目は、普段の自分らしくない言動をしてしまった時の失敗です。
「本当の自分じゃない」という自己嫌悪の気持ちが強く残ります。これは、自分で自分を否定してしまう経験となり、その後の行動や判断にも影響を与え続けるのです。

失敗パターンと特徴を以下にまとめます。
失敗のパターン | 特徴と影響 |
---|---|
人間関係の失敗 | • 「あの一言」「もっと違う対応」という後悔が長く残る • 一度こじれた関係の修復には時間がかかる |
仕事の失敗 | • 目標未達成や判断ミスが自信を失わせる • 「私だけができなかった」という比較による自己否定 • 次の仕事への不安につながる |
選択ミス | • 「別の道を選んでいれば」という後悔 • 現在の不満と結びつきやすい • やり直しが難しく、悔しさが深まる |
金銭的な失敗 | • 具体的な数字として記憶に残る • 取り返しがつかない損失感 • 「もっと慎重に考えれば」という後悔が続く |
自己イメージの失敗 | • 「本当の自分じゃない」という自己嫌悪 • 自己否定の経験となる • その後の行動や判断にも影響を与える |
過去の失敗を引きずることの対処法7選
過去の失敗を引きずりそうになったときにどのように対処すればいいのでしょうか。
これから紹介する7つは、自分を責めない秘訣でもあります。効果的な対処法を解説します。
あっさりできそうに思うかもしれませんが、意識しなければ続かないことばかりです。集中してお読みくださいね。
順に解説しますね。
1. 失敗を書き出して頭を整理する
過去の失敗を引きずることの対処法の1つ目は、失敗を書き出して頭を整理することです。
失敗したことについて、どのようなことがあったのか、そのとき何を感じたのか、すべて書き出します。
- 何が起こったのか?
- いつ、どこで起こったのか?
- 誰が関係していたのか?
- どのような気持ちになったのか?
- その後どうなったのか?
これらを書くことで、自分の気持ちや出来事が整理されやすくなります。
そして、書いたものを見直すと、自分の気持ちから少し離れて、冷静に考えられるようになります。「ああ、こんなふうに考えていたんだな」と、自分を外から見るような感じになるのです。これは「外在化」と呼ばれる方法です。
問題を自分の外に出すことで、その問題について落ち着いて考えられるようになります。
最後に、その失敗から何か学べることはないか、次はどうすればいいのかを考えてみましょう。
この方法を使うと、失敗にとらわれすぎずに、前を向いて歩んでいけるようになります。失敗からの学び方については、以下に詳細を書いてます。
▶失敗から学ぶ方法|成功者に学ぶ失敗を成功に変える7つの秘訣
2.自己肯定感を高める
過去の失敗を引きずることの対処法の2つ目は、自己肯定感を高めることです。
自己肯定感を高めるためには、いくつかの効果的な方法があります。その中でも特に効果的なのは、過去の成功体験を分析し、自分だけの成功法則を見つけ出すことです。
成功体験は、自分はやればできるという自信の根拠になりうるものです。
しかし、「目立った成功体験はありません」と感じる人が多いものです。これは自然にできていることを、成功と認識していないだけです。
例えば、毎朝同じ時間に起きられる、約束の時間を守れる、といったことも立派な成功体験です。
ただ、成功体験を思い出そうと闇雲に過去を振り返ると、失敗や辛い思い出ばかりが浮かんでくることがあります。これは、人が本来持っているネガティブ・バイアスという心理作用によるものです。
この問題を解決するためには、さまざまな視点の質問を用意し、自分に問いかけることです。
そこで、「自己肯定感を高める100の質問集」を作りました。自分自身との対話をこれまでにないレベルで深めることができます。
有料にするか迷いましたが、悩まれている人が大変多いためひとまず無料で配布することにしました。
ただし、いつまで無料で配布するかわかりません。必要と思う人は入手して保存することをおすすめします。
下記からどうぞ。
3.自分を徹底的に許す
過去の失敗を引きずることの対処法の3つ目は、自分を徹底的に許すことです。
完璧主義な性格の人におすすめの対処法です。自分を許すことを覚えると、失敗の罪悪感から開放されます。
自分を許す第一歩は、「完璧な人間など存在しない」という現実を受け入れることです。この事実を心に刻むことで、失敗そのものを冷静に受け止める余裕が生まれます。
そうすることで、「なぜ失敗したのか」「次はどうすれば良いのか」といった前向きな思考が働き始めます。さらに、このプロセスを繰り返すことで、失敗を学びの機会と捉える習慣が自然と身につきます。
結果的に、失敗を経験したその瞬間から時間をかけずに、次の一歩を踏み出す具体的な行動を考えられるようになります。自分を許す方法を詳しく知りたい方は、以下をお読みください。
▶自分を許す方法|過去の過ちから解放される究極の7ステップ【罪悪感を解消するプロセスを解説】
4. 自分の価値を再確認する
過去の失敗を引きずることの対処法の4つ目は、自分の価値を再確認することです。失敗をすると「私には価値がない」と思いがちです。でも、それは間違いです。
失敗は、人生で起きる出来事の一つにすぎません。仕事で大きなミスをしても、人間関係がうまくいかなくても、私たちの本質的な価値は変わりません。
むしろ、失敗を受け入れて前に進もうとする姿勢こそが、あなたの本当の強さを表している。
これにより、自分が時間と労力を注ぎ込むべきことが明確になります。
強みの見つけ方については、以下を参考にどうぞ。
▶自分の棚卸しのやり方|人生の棚卸しでキャリアに潜む強み発見
5. 他人の成功と自分の失敗を比較しない
過去の失敗を引きずることの対処法の5つ目は、他人の成功と自分の失敗を比較しないことです。
私たちはつい、他人の成功に目を向け、自分の現状と比べてしまいがちです。しかし、比較をすることで自分を否定する気持ちが強まり、過去の失敗をさらに重く感じてしまいます。
他人の成功には、その人が歩んできた独自の背景や努力があります。これを理解し、自分と他人を切り離して考えることが大切です。
他人との比較を避けるためには、他人ではなく、「昨日の自分」との競争を意識することです。これは自分を成長させて進歩を感じられる取り組みになります。
また、他人の成功を祝福する姿勢を持つことで、他人の成功を「刺激」や「学び」として捉え、自分の成長に役立てる視点を得ることができます。
こうした取り組みを習慣化することで、他人の成功に左右されず、自分自身の道を歩む力を育むことができます。
6. 環境を変える
過去の失敗を引きずることの対処法の6つ目は、環境を変えることです。これは単なる場所の移動以上の意味を持ち、心理的なリフレッシュと新たな視点の獲得につながります。
環境を変えることで、この悪循環を断ち切ることができます。
例えば:
- 職場環境:部署異動や転職を検討する
- 生活空間:自宅の模様替えや引っ越しを考える
- 日常習慣:新しい趣味を始めたり、行動パターンを変える
- 人間関係:新しい交友関係を築く
これらの変化は、必ずしも大規模である必要はありません。小さな変化でも、新鮮な刺激となり、思考のパターンを変える助けになります。
また、自然豊かな場所への旅行や社外で開催されている講座への参加なども効果的です。新しい環境に身を置くことで、自分を客観的に見つめ直す機会が生まれ、過去の失敗を新たな視点で捉え直すことができます。
環境の変化は、単に過去から逃げるためではなく、新たな可能性を見出し、成長するためのきっかけとなります。
失敗にとらわれていた心を解放し、前を向いて歩み出す勇気を与えてくれるでしょう。
7.専門家の力を借りる
過去の失敗を引きずることの対処法の7つ目は、専門家の力を借りることです。
一人で悩みを抱え込むと、考えが堂々巡りになりがちです。そんな時は、専門家に相談することで、自分では気づけなかった視点や、新しい解決方法を見つけるきっかけになります。また、自分の考えや感情を言葉にして伝えるだけでも、心が軽くなることがあります。
ただし、カウンセラーやコーチだけでは問題が解決しない場合もあります。
特に、女性が抱えるキャリアや人生の課題には、性別特有の価値観や経験が影響することが少なくありません。過去の失敗が自分の価値観やキャリア全体に関わる深い問題である場合は、それに特化した専門的な支援が必要です。
例えば、人生やキャリアの棚卸しを専門に行うセミナーやプログラムは、自分の可能性を再発見するための効果的な手段です。
たとえば「自分力活用講座」のようなプログラムでは、特に働く女性を対象に、自分の価値を整理し、それを社会やキャリアでどう活かすかを具体的に学べる機会が提供されています。
こうした機会を活用することで、過去の失敗に向き合いながらも、新たな目標や方向性を見つけることができます。
信頼できる専門家や具体的なプログラムに参加し、自分自身の力を引き出す方法を探してみましょう。
まとめ|自分を責めないために今からできること
過去の失敗を引きずり、前に進めない状態から抜け出すためには、5つの重要なポイントがあります。
- 体系的に自己理解を深める
- 自己否定の習慣から抜け出す
- 他人の目を気にしすぎない
- 必要以上に責任を背負わない
- 客観的な視点を持つ
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最後に筆者からの大切なメッセージ
失敗を引きずる気持ち、よく分かります。私も何度も経験してきました。でも、その経験があったからこそ、今、皆さんの気持ちに寄り添えると信じています。
失敗は、その瞬間はとても辛いもの。けれど、それは決して個人の価値を否定するものではありません。むしろ、そこから立ち上がろうとする姿勢こそが、本当の強さです。
今この記事を読んでいるという事実が、「変わりたい」という意志を表しています。その一歩を、とても誇らしく思います。
一人ひとりの人生に、確かな可能性があります。その道のりを、これからも支え続けていきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございます。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ
浅野ヨシオ:
女性成長支援コンサルタント。
魂の女性成長支援・浅野塾 代表。
2007年よりビジネスパーソンや出版希望者を対象とした、自分の強みを発見し唯一無二のブランドを作る講師として活動。ハイキャリアの女性たちでも自分の能力がわからず強い自信を持てずにいることを知る。
2011年、女性成長支援の講座を起ち上げ、幼少期から現在までの人生史を平均200時間以上かけて深掘りする指導に定評がある。
通算14年2000人超の女性専門指導の経験により、心を縛る足かせをはずし、自分にとっての幸せを追求する自己実現プログラムを多数構築する。
著書に「私はこの仕事が好き!自分の強みを活かして稼ぐ方法(大和出版)」がある。
◎メディア実績:日本経済新聞/日経WOMAN/PRESIDENTほか多数
◎講演実績:横浜市経済観光局/多摩大学/NPO法人Woman’sサポート/自由大学/青森商工会連合会/天狼院書店/(株)スクー/ほか多数
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