他人と自分を比較して、自信を失うことは、誰でも一度や二度はあるのではないでしょうか。どんなに「周りと比較する必要はない」と言われても、心がついてこない…
そんな経験ありませんか?
この記事では、人より劣っている感覚から抜け出すための10の方法を、段階的に分かりやすく解説します。
実践することで、人より劣っている感(コンプレックス)を強みに変えて、自信を取り戻せるようになります。
- はっきり言います。「コンプレックスは宝」です。
人より劣っていると感じる「劣等感」には、多くの人が知らない3つの価値があるんです。この価値を理解したことで、私の人生は大きく変わりました。その体験談もお話しします。
「そんな考え方があったのか」と驚かれると思いますよ。ぜひ最後まで読んで、新しい発見を持ち帰ってくださいね。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
人より劣っている感を持つ人を含む、2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導くプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
人より劣っている感から抜け出す方法
「人より劣っている」とは、他の人よりも能力、スキル、外見、経済力などの何らかの点で劣っていると感じている状況を表します。
具体的には、他人と比較して自分自身を低い位置に置いたり、自分の価値を下に見積もったりしている状態のことです。
この感情は「劣等感」とも呼ばれ、多くの人が経験する自然な感情の一つです。しかし、この感情に支配されてしまうと、自信を失い、行動力が低下してしまいます。
【段階1:理解する】劣等感の正体を知る
1. 劣等感の3つの価値を知る
人より劣っている感から抜け出す1つ目の方法は、劣等感の隠れた価値を知ることです。
「劣等感なんて邪魔なだけ」と思っている人がほとんどではないでしょうか。ここで、ちょっと意外な質問をしてみます。
世界で最も愛されているキャラクター、ミッキーマウスとドラえもん。彼らの共通点は何でしょう?
答えは「完璧ではない」ことです。ミッキーはときどき失敗するし、ドラえもんは量産型猫型ロボットの欠陥品として誕生したルーツがあります。だからこそ私たちは親近感を覚えるのですよ。
劣等感にも同じような3つの隠れた価値があります。
① 謙虚さを保てる(=愛される人になる)
私たちは自信過剰な人よりも、劣等感から生まれた謙虚さのある人に親しみを覚えやすいものです。
劣等感が育む謙虚さは、人を惹きつける意外な魅力になります。
② 慎重に行動できる(=大失敗を回避)
昔から「石橋を叩いて渡る」という言葉がありますよね。これは、失敗しない人の共通点です。
劣等感があるからこそ慎重になり、致命的なミスを避けられるのです。
③ 人の気持ちを理解できる(=最強のコミュニケーション能力)
カウンセラーや優秀な営業マンに共通するのは「相手の痛みがわかる」こと。
劣等感を経験している人は、すでにこのスキルを持っているのです。
まとめると、以下が劣等感に隠れた3つの価値です。
① 謙虚さを保てる
② 慎重に行動できる
③ 人の気持ちを理解できる
劣等感を感じたら、「今、謙虚になれてる」「慎重になっている」「人の気持ちがよくわかる」と価値を思い浮かべるようにしましょう。
やがて、劣等感はありのままの自分の一部として受け入れられるようになりますよ。
2. 劣等感を「燃料」に変える戦略
人より劣っている感から抜け出す2つ目の方法は、劣等感をやる気の源に変えることです。
劣等感を消そうとするのではなく、やる気の原動力に切り替えるということ。
「悔しい」「見返したい」という感情は、使い方次第で強力なモチベーションになります。
具体的には、以下の3つの方法が効果的です。
方法1:劣等感ノートを作る
まず1つ目は劣等感ノートを作ること。
劣等感を感じた瞬間に、
- どんな状況でそう感じたか。
- なぜ悔しいと思ったか。
- だからこそ何をしたいのか。
- 具体的に何から始めるか。
以上を書き出します。
これにより、ネガティブな感情を、次の一歩を踏み出すための行動計画へと切り替えられます。
方法2:仮想ライバルを設定する
2つ目は仮想ライバルを設定する方法です。
特定の誰かではなく、「理想の自分」や「昨日の自分」をライバルに設定しましょう。
他人との比較ではなく、自分との勝負に変えることで、健全な競争心を育てることができます。
たとえば、「昨日の自分より丁寧に仕事を仕上げよう」というようなものでOK。
こう考えた瞬間に、意識が他人ではなく自分に向くようになり、周りが気にならなくなります。
そして、自分自身を基準に小さなチャレンジを設定すれば、成長を実感しやすく自信になるでしょう。
方法3:一点突破の戦略を組む
3つ目は一点突破戦略です。
すべてにおいて、他人より優れる必要はありません。…というか無理でしょう。
「これなら負けない」「これを極めたい」と思える分野を1つ見つけ、そこにエネルギーを集中させるのです。
劣等感をバネにして、特定の分野で突き抜けることを目指すのです。
たとえば、「事務は苦手だけど、接客の丁寧さは負けないわ!」みたいにね。
一点突破戦略をとると、自分の強みを意識できるようになり、自信になります。
3. 自分を客観視する「観察者」になる
人より劣っている感から抜け出す3つ目の方法は、感情に飲み込まれず冷静に観察する視点を持つことです。
劣等感に飲み込まれているとき、「自分はダメな人間だ」と思い込んでしまいがち。 少し離れた場所から自分を観察する視点を持つことで、冷静さを取り戻せます。
この観察力を身につける方法は3つあります。
方法1:思考のラベリング
1つ目は思考のラベリングという方法です。「あ、今は『比較モード』に入ってるな」「これは『完璧主義の発作』だな」というように、劣等感を感じたら、シンプルな名前をつけてみましょう。
思考にラベルを貼ることで、感情と距離を置くことができます。
ラベリングによって「これは自分の思考パターンの一つだ」と客観的に捉えられるようになり、感情に巻き込まれにくくなるからです。
このひと呼吸置く感覚が、冷静さを取り戻す助けになります。
方法2:友人視点で考える
2つ目は友人視点で考えることです。
もし親友が同じように劣等感で悩んでいたら、どんな言葉をかけるでしょう?
きっと優しく励ましてくれるはず。その優しい言葉を、自分自身にもかけてあげてください。
そうすることで、自分の気持ちを客観的に受け止めやすくなります。やがて、劣等感による自己否定の悪循環から抜け出しやすくなりますよ。
方法3:「実況中継」をする
3つ目は「実況中継」をする方法です。
劣等感が湧いてきたら「今、胸がざわざわしている」「頭の中がぐるぐるしている」と、テレビの実況アナウンサーのように自分の状態を冷静に実況してみましょう。
感情を言葉にして外に出すことで、第三者の視点で自分を見ることになり、感情と自分自身との間に適度な距離が生まれます。
その結果、気持ちが落ち着きますよ。
【段階2:行動を変える】具体的な対処法
4. 比較のゲームから降りる
人より劣っている感から抜け出す4つ目の方法は、他人との比較をやめて自分だけの基準を作ることです。ここで、とても興味深い実験結果をお教えします。
年収1000万円のAさんと年収500万円のBさん。どちらが幸せだと思いますか?
ハーバード大学の研究によると、答えは「周りの人の年収による」だそうですよ。
- Aさんの周りがみんな年収2000万円なら、Aさんは不幸
- Bさんの周りがみんな年収300万円なら、Bさんは幸せ
つまり、絶対的な能力ではなく、比較する相手で幸福度が決まるということ。だとしたら、比較するゲーム自体から降りてしまえばいいわけですよ。
他人と同じ土俵で勝負しようとするから劣等感が生まれてしまう。自分だけの「幸せの定義」を作り、その基準で自分を評価しましょう。
たとえば、「自分が毎日笑顔でいられたか」「家族との時間を大切にできたか」など、自分にとって大切なことを基準にする。
こうすることで、人より劣っている感は徐々に消えていくはずです。
方法1:価値観マップを作る
そこで、以下の質問に答えて、自分の価値観をはっきりさせてしまいましょう。
- 人生で本当に大切にしたいことは何ですか?
- どんな状態の時が一番幸せですか?
- 他人の評価と自分の満足、どちらを優先したいですか?
価値観をより鮮明にしたい場合は、こちらにやり方を書いてます。▶価値観の見つけ方完全ガイド
方法2:非比較日記をつける
そして今度は、他人との比較ではなく、自分の価値基準での小さな達成を記録しましょう。 たとえば、「今日は自分らしく行動できた」「新しいことに挑戦できた」というようにです。
自分の成長や前進を実感できるようになり、スッと人より劣ってる感は軽くなることでしょう。
方法3:多様なロールモデルを見つける
最後に、世間一般の「成功者」だけでなく、さまざまな生き方をしている人の存在を知ることも効果的。
価値観の選択肢が増え、『成功にはいろんな形があるんだ』と分かり、心が楽になります
ロールモデルの決め方についてはこちらに詳しく書いてます。▶ロールモデルの決め方8選|失敗しない選び方と見つけ方完全版
5. 小さな成功体験を意図的に作る
人より劣っている感から抜け出す5つ目の方法は、確実にできる小さな目標をクリアして自信を積み重ねることです。
自信は、大きな成功をしなければならないわけではありません。むしろ、小さな積み重ねから生まれるもの。
「できた」という体験を意図的に増やしていきましょう。
方法1:マイクロ目標を設定する
「今日は1つだけ○○をする」レベルの、確実にクリアできる小さな目標を立てます。
たとえば、「本を1ページ読む」「散歩を5分する」「感謝を1つ見つける」というようにです。
方法2:達成を記録する
そして、どんなに小さくても「できた」ことを記録しましょう。 視覚的に成果が見えることで、自信につながります。
方法3:成功パターンを分析する
さらに、うまくいった時の条件を振り返り、成功の「型」を見つけましょう。
自分なりの勝ちパターンがわかれば、再現しやすくなります。
- マイクロ目標を設定する
- 達成を記録する
- 成功パターンを分析する
これを繰り返すと徐々に自信がついて、人より劣っている感は軽くなるでしょう。
より効果を発揮したい方へ
成功体験を積み重ねると、ありのままの自分をそのまま受け入れる「自己肯定感」が高まります。
自己肯定感をさらに高めるためには、自分の成功体験を思い出したり、過去の実績を振り返ることで、自分の価値を再確認することが重要です。
ただし、やっかいなのは成功体験という自覚がなかったり、失敗体験によって記憶をかき消されているネガティブ・バイアスによる逆効果の可能性です。
この問題を解決するためには、さまざまな視点の質問を用意し、自分に問いかけることです。
そこで「自己肯定感を高める100の質問集」を作りました。自分自身との対話をこれまでにないレベルで深めることができます。
有料にするか迷いましたが、悩まれている人が大変多いためひとまず無料で配布することにしました。
ただし、いつまで無料で配布するかわかりません。必要と思う人は今すぐ入手して保存することをおすすめします。
下記からどうぞ。
6. 自分の強みを1つだけ見つける
ここで、「私には何の取り柄もない」と思っている方に、事実をお伝えします。
あのアインシュタインは、4歳まで言葉を話せませんでした。
スティーブ・ジョブズは、大学を中退。
イチローは、ドラフト下位指名の選手でした。
彼らに共通するのは「たった一つの強み」を見つけて、それを極限まで磨いたこと。
「全部の強み」を探そうとすると、かえって迷ってしまったり、疲れてしまいます。たった1つでいいので、自分が確実に持っている強みを見つけましょう。
実は、気づいていないだけで、必ず何か得意なことがあります。
こんな「当たり前」なことも、実は立派な強みです:
- 人の話をよく聞く
- 時間を守る
- 丁寧に作業する
- 人を笑わせるのが上手
- 動物や子供になつかれる
とりあえず、3つの質問で強みのヒントをつかみましょう。
- 他人から褒められたことは何ですか?
- 努力しなくても自然にできることは何ですか?
- 時間を忘れて取り組めることは何ですか?
この質問から導き出される行動は、その行動が苦手な人にとっては、うらやましい行動なんですよ。
自分の強みをしっかり理解したい人は、こちらに詳しく書いてます。▶自分の棚卸しガイド|強み迷子を解決する20の質問と実践方法
その強みで誰かの役に立つ
見つけた強みを使って、小さくてもいいので誰かの役に立つ経験をしてみましょう。
他人から感謝されることで、自分の価値を実感できます。すると、人より劣っている感は消えていくことになるでしょう。
【段階3:考え方を変える】思考パターンの改善
7. 完璧主義を手放す「70点思考」
これは妥協することではありません。100点を目指すと『完璧でない自分はダメ』と思ってしまい、劣等感が生まれます。
70点思考は、この悪循環を断ち切って行動しやすくするのです。
方法1:「まあいいか」を口癖にする
まずは、完璧でない自分を受け入れる練習です。 小さなことから「まあいいか」と言ってみましょう。
最初は違和感があるかもしれませんが、慣れてくると心が軽くなります。
方法2:失敗を「データ収集」と考える
失敗は悪いことではなく、うまくいく方法を見つけるための貴重なデータです。
「これでまた一つ、うまくいかないデータが集められた」と捉えましょう。
この考え方により、失敗への恐怖が減り、新しいことにチャレンジしやすくなります。
方法3:進歩に注目する
最後に、昨日の自分と比べてどれだけ成長したかに注目しましょう。
たとえば、「前回より5分長く集中できた」「今日は積極的に発言できた」などです。
言うまでもありませんが、小さな進歩でも、積み重なれば大きな変化になります。ダイエットみたいなものですよ。
この3つの方法を続けることで、『完璧でなくても大丈夫』『小さくても成長している』という感覚が身につきます。
そうすると、他人と比べて落ち込むことが自然と減っていきます。
8. あえて「弱さ」を信頼できる人に話す
弱さを見せる人ほど、実は強く見える。
テレビで芸能人が失敗談や苦労話をすると、なぜか好感度が上がりますよね? これは、完璧な人よりも「人間らしい」人の方が、私たちは魅力を感じるからです。
ブレネー・ブラウン博士の研究では、「脆弱性を見せることが、最も勇気ある行動」であることが証明されています。劣等感を隠そうとするほど、心の負担は重くなります。
信頼できる人に正直な気持ちを話してみることですよ。
思っているほど、人は弱さを悪く思いませんから。むしろ「正直で勇気のある人だな」と尊敬してくれるかもしれませんよ。
方法1:相手を慎重に選ぶ
まずは批判せず、受け入れてくれそうな人を1人だけ選びます。
家族、親友、メンターなど、安心できる相手にしましょう。誰にでも話すのではなく、この人なら大丈夫という相手を見極めることが大切です
方法2:具体的に話す
「実は○○が苦手で、いつも劣等感を感じているんです」 正直に、具体的に話してみましょう。
曖昧な表現ではなく、具体的に話すことで相手も理解しやすくなり、適切なサポートを得られます。
方法3:受け入れられる体験をする
「弱さを見せても大丈夫だった」という体験を重ねると、自分を受け入れられるようになります。
すると、完璧でない自分でも愛されることを実感でき、劣等感が和らいでいきます。
ただし注意点として、誰にでも話すのではなく、相手とタイミングを慎重に選ぶことが大切です。
【段階4:継続する】長期的な改善
9. 感謝の習慣で脳を変える
毎日「ありがとう」を3回言うだけで、脳が物理的に変わることをご存知ですか?
心理学の研究では、感謝の習慣を続けることで、ポジティブな感情が増加し、ネガティブな思考パターンが減少することが確認されています。
つまり、感謝は「人と比べてしまう脳」を「今あるものに注目する脳」に変えるのです。
これは薬でも手術でもなく、ただ「ありがとう」と言うだけ。
こんなに簡単で効果的な方法、使わない手はありませんよね。
感謝の習慣を身につけて、劣等感が生まれにくい脳に変えていきましょう。
方法1:3つ感謝日記
まずは、毎日寝る前に、その日感謝したいことを3つ書き出します。 どんなに小さなことでも構いません。
たとえば、「今日も健康で過ごせた」「美味しいコーヒーが飲めた」「友人からメッセージが来た」など。 続けることで、日常の小さな幸せに気づく力が身につきます。
感謝をするためには、ポジティブな出来事に意識を向ける必要があります。
すると『今日も良いことがあった』という感覚が身につきます。 その結果、人より劣っている感覚は自然と薄まります。
最初は、無理やり感があるかもしれませんが、徐々に感謝体質が染み渡ってきますよ。
方法2:人への感謝表現
「ありがとう」を口に出す機会を意識的に増やしましょう。 感謝を表現することで、人間関係も良くなり、自分への評価も上がります。
相手も嬉しくなり、良い関係が築けるという好循環が生まれますよ。
方法3:当たり前への感謝
健康、家族、友人、住む場所…普段当たり前だと思っていることにも感謝してみましょう。
恵まれていることに気づくと、劣等感は自然と薄れていきます。
「ないもの」ではなく「あるもの」に注目することで、心の豊かさを感じられるようになります。
この3つの感謝習慣を続けることで、『今の自分も十分恵まれている』と感じられるようになり、他人との比較で悩むことが減っていきます。
10. 長い目で人生をとらえる
方法1:10年後の視点で考える
今の悩みは10年後どう見えるでしょうか? 多くの場合、今大きく感じる問題も、時間が解決してくれます。
「10年後の自分から見たら、今の悩みはどう映るだろう?」と考えることで、冷静になれますよ。
方法2:人生を長距離走だと考える
短期的な比較に一喜一憂せず、長期的な成長に目を向けましょう。
マラソンのように、自分のペースで走り続けることが大切。 他人のペースに合わせる必要はありません。
自分らしいペースで進んでいけばいいのです。
方法3:継続的成長を目指す
完璧になることより、少しずつでも良くなり続けることを目指しましょう。
1%の改善でも、365日続ければ37倍の成長になりますからね。
小さな改善の積み重ねが、やがて大きな変化をもたらします。
サポートを上手に活用する
一人で頑張りすぎず、専門家やコミュニティの力を借りることも大切です。 同じ悩みを持つ仲間など、支えてくれる人とつながりましょう。
困った時に相談できる人がいるだけで、心の支えになります。
劣等感の原因を理解する
原因を知ることで、より効果的に対処できるようになります。
劣等感が生まれる3つの仕組み
原因1:比較でしか自分を判断できない脳の仕組み
たとえば、100mを9秒で走っても、他に誰もいなければ速いか遅いか分かりません。 でも、100mを10秒以上で走る人と比べると「速い」と認識できる。
つまり、比較からしか優劣を判断できないのが人間の脳の特徴。 この仕組み自体は正常ですが、問題は次の2つの原因です。
原因2:失敗体験の方が強く記憶に残る
これは「ネガティブ・バイアス」と呼ばれる現象で、人間の生存本能によるものです。
昔の人間にとって、危険を覚えておくことは生死に関わっていました。
そのため、私たちの脳は「良いこと1つ」より「悪いこと1つ」を5倍強く記憶するようにできているのです。
原因3:周りからのダメ出しが積み重なる
「もっと頑張りなさい」「なんでできないの」といった言葉を繰り返し聞くうちに、劣等感が育ってしまうのです。
つまり劣等感は「当たり前の感情」
この3つの原因を見ると分かるように、劣等感は特別なものではありません。
人間の脳の仕組み上、誰でも感じる当たり前の感情です。
「自分だけがダメなんだ」と思う必要はありません。 みんな同じような仕組みで劣等感を感じているのですからね。
周りより劣っている感が強い人の特徴
周りより劣ってるかもしれないという劣等感の強い人には共通する行動パターンがあります。ここでは、劣等感が強い人の特徴を解説します。
気づくことが改善の第一歩。ご自身に当てはまるものはないかチェックしながらお読みくださいね。
1. 自分の評価だけを信じてしまう
どんな状態?
他人から褒められても「どうせお世辞でしょ」「そんなことない」と素直に受け取れない。 逆に、自分で「ダメだ」と思ったことは絶対的な真実だと信じ込んでしまいます。
なぜ起こる?
劣等感が強いと、自分への評価が異常に厳しくなります。そのため、他人の客観的な評価より、自分の主観的な評価を重視してしまうのです。
2. 人の目を気にしすぎる
どんな状態?
「人からどう思われているか」が常に気になって仕方がない。
全く気にしていないように見せることもありますが、実は内心ではとても気にしています。
自慢話が多くなったり、自分を大きく見せようとしたりすることも。
なぜ起こる?
「ありのままの自分では周りの人たちに受け入れられない」という不安があるためです。
劣っている部分を隠そうとして、かえって不自然な行動を取ってしまいます。
3. 「自分はダメ」と決めつける
どんな状態?
「自分には何もない」「何をやってもダメ」と思い込んでいる。
どんな成果を出しても「たまたま」「偶然」「まぐれ」と考えて、成功として受け取れません。
なぜ起こる?
失敗体験が強く記憶に残っているため、成功体験を上書きできない状態です。
まるで自分の能力がすべて0点であるかのような錯覚を起こしています。
4. 「どうせ自分なんて」と思い込む
どんな状態?
チャンスが訪れても「私にはムリ」「資格がない」「経験を積んでから」と先延ばしにしてしまう。
自己評価が低すぎて、現状維持に走ってしまいます。
なぜ起こる?
長年の劣等感により、自分への信頼が極端に低くなっているためです。
「失敗するに決まってる」という思い込みが行動を妨げています。
5. 自分をバカにして逃げる
どんな状態?
「自分は全然ダメだから」「どうせできないし」と先に自分を下げることで、失敗したときの傷つきを和らげようとします。
自虐的なジョークが多いのも特徴です。
なぜ起こる?
他人から批判される前に、自分で自分を批判することで心を守ろうとする防御反応です。
「期待値を下げれば傷つかない」という心理が働いています。
劣等感についてはこんな記事も書いてます。気になる方は参考にどうぞ▶劣等感が強みになる人と弱みになる人の特徴|劣等感は宝!克服法も解説
コンプレックスを強みに切り替える秘訣
自分が人より劣っている感覚を“強み”に切り替える秘訣についてお話しますね。
- コンプレックスを強みに切り替える秘訣
- 自分未満の人にできることを考える
- 伸びしろしかない強みを知る
- 失うものがない強みを知る
順に解説しますね。
1.自分未満の人にできる事を考える
自分より優れた人々に注目するのではなく、自分の現在の能力を必要としている人たちに、自分ができること(価値)を提供するのです。
この蓄積経験によって自己評価も高まり、他人との比較から解放されますよ。
2.伸びしろを認識する
自分が「劣っている」と感じる部分は、実は成長する大きなチャンスを秘めています。
劣っていることは、スタートラインに立っているだけ。積極的に取り組めば、成長を遂げることができます。
伸びしろについての詳しい解説はこちら▶伸びしろがある人に共通する50の特徴リストと7つの習慣| 伸びる人と伸びない人の決定的な違いとは?
3.失うものがない強みを知る
つまり、「自分流を作り上げるチャンス」を得ているということですよ。


とはいえ自分が劣っている感覚そのものが消えるといいんだけどなぁ
劣等感が満載の人生【体験談】
冒頭でも少しふれましたけれど、この記事を書いている私も人より劣っている感覚満載で生きています。
子どもの頃からコロコロしていて、勉強もパッとしないしスポーツも苦手でしたね。しかも新卒で入社した会社は8ヶ月で辞めてしまい、このときもう社会不適合者だと思った。
でもたったひとつの強みが見つかったところで人生が変わりました。
人より劣っている感覚も武器になる。そして自分の強みを軸に生きると収入の糧(かて)にもなるし、自信にもつながる。
そんな人を一人でも増やしたい思いでこの記事を書きました
自分の見つめ直し完全マニュアル【無料】
ここまで読んでくださった方の中には、「10の方法は分かったけど、まず自分のことをもっと深く知りたい」「本当の自分を見つめ直してから行動したい」と感じている方もいるのではないでしょうか。
- はっきり言わせてください。
人より劣っている感覚は”錯覚”です。自分の一面だけを見て決めつけているだけですよ。誰にだって良いところはあります。
劣等感のある人は、自分をきちんと見ていないだけなのかもしれません。
そんなときに役立つ自分の見つめ直し完全マニュアルが完成しました。
このマニュアルは、これまでの人生を振り返り、自分の特性を体系的に整理して分かりやすく理解することができます。
制作に10年の歳月をかけた逸品。以下、充実の内容です。
- 自分の棚卸しに使える100の質問シート:自分自身を深く理解するための問いかけを提供し、長所や可能性を探るのに役立ちます。
- 自己肯定感を高めるための100の質問シート:自信を持って前向きに生きるための支援をします。
- 今の仕事合う?合わないチェックリスト:現在の職場環境が自分に合っているか評価するのに役立ちます。
- やる気ペンタゴンチャート:モチベーションを高め、行動を促すためのツールです。
- ときめきのツボワークシート:自分の情熱や興味が何にあるのかを探るのに役立ちます。
私の個人セッション(月々3万円)や講座の受講生たちを指導する際に使っているノウハウから厳選しました。配布を開始したその日、300人以上から申し込みがあったものです。
ただし、無料配布をいつまで続けるかわからないです。すいません。必要な人は、今すぐ入手して保存をおすすめします。
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私との直接のやりとりもできますよ
最後に筆者からの大切なメッセージ
長い記事を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。
もう十分頑張っています。
人より劣っていると感じて、この記事にたどり着いたということは、それだけ真剣に自分と向き合おうとしている証拠です。その真摯な姿勢こそが、実は大きな強みなのです。
私も長い間、「自分はダメな人間だ」と思い続けてきました。でも今、断言できます。
劣等感は、最高の成長の原動力になります。
完璧な人からは学べないことを、私たちは学べます。人の痛みがわかるから、優しくなれます。失敗を知っているから、慎重になれます。
今日から、この記事の10の方法の中から、できそうなものを1つだけ選んで始めてみてください。
自分らしいペースで、自分らしい人生を歩んでいきましょう。
比較する必要はありません。昨日の自分より少しだけ前進していれば、それで十分です。
一緒に、自分らしい人生を創っていきましょうね。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ
浅野ヨシオ:
女性成長支援コンサルタント。
魂の女性成長支援・浅野塾 代表。
2007年よりビジネスパーソンや出版希望者を対象とした、自分の強みを発見し唯一無二のブランドを作る講師として活動。ハイキャリアの女性たちでも自分の能力がわからず強い自信を持てずにいることを知る。
2011年、女性成長支援の講座を起ち上げ、幼少期から現在までの人生史を平均200時間以上かけて深掘りする指導に定評がある。
通算14年2000人超の女性専門指導の経験により、心を縛る足かせをはずし、自分にとっての幸せを追求する自己実現プログラムを多数構築する。
著書に「私はこの仕事が好き!自分の強みを活かして稼ぐ方法(大和出版)」がある。
◎メディア実績:日本経済新聞/日経WOMAN/PRESIDENTほか多数
◎講演実績:横浜市経済観光局/多摩大学/NPO法人Woman’sサポート/自由大学/青森商工会連合会/天狼院書店/(株)スクー/ほか多数
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