「頭では分かってるけど心がついていかない」主な原因と克服法｜行動にできない問題を解決します

そんな疑問に答えます。

頭ではわかってるけど心がついていかない。行動できない…。

誰しも一度は経験あるのではないでしょうかね。

この状態は、決して悪いことばかりではありません。ときには危険を遠ざけてくれることもあるからです。

とはいえ、いつまでも行動できなければ前に進めませんよね。

そこで本記事では、「頭では分かってるけど心がついていかない」状態に陥る主な原因や、克服する方法を解説します。

心と身体を連動させるには、そのための知識と自分自身を深く理解する必要がありますよ。

過去の経験による影響や、本心の誤解が生じていることも多く、けっこうやっかいな問題。

誰にでもできるように解説しますね。役立つツールも文末に紹介しますので最後までお読みくださいね。

「頭では分かってるけど心がついていかない」とは？

「頭では分かってるけど心がついていかない」とは、本当はやらなければいけないことが分かっていても、行動に移せない状態を指します。

例えば、ダイエットをしなければならないと分かっているけど、つい食べ過ぎる、仕事の締め切りが迫っているけど、やる気が出ない、などが挙げられます。

心がついていかない主な原因

「頭では分かってるけど心がついていかない」状態になぜ陥るのでしょうか？

主な原因を解説します。

本心はやりたくない

心がついてこない原因の1つ目は、本当はその行動をやりたくない、という心の声を無視しているからです。

たとえば、頭で「運動すべきだ」と思っていても、心では「でも楽に過ごしたい」と感じている場合、行動に移すのは難しいものですよね。

「〜すべき」「〜ねばならない」と考えている事柄によく起こります。

現状維持バイアスによる

心がついてこない原因の2つ目は、現状維持バイアスによるものです。「現状維持バイアス」とは、人が今の状態を保とうとする心理的な作用を指します。

たとえば、新しいスポーツジムに通おうと思ったとします。ところがそのジムは遠く、時間も取られます。加えて新しいエクササイズを覚えるのも大変そう…。

そんな時、つい「今のままでもいいか」と考えてしまう。これが現状維持バイアスの一例です。

そしてこの現状維持バイアスは、人間の自然な反応、ホメオスタシスという現象と関わっている。

ホメオスタシスとは、生物が生存するために体内の環境を一定に保つ機能のことを言います。

たとえば、温度の低いところに長時間いると、体は「寒い！暖かさを保たないと！」と反応して、震えて体温を上げようとしますよね。これがホメオスタシスの働きです。

つまり、新しいことを始めるという変化に対して、「いつもの生活が乱れるかもしれない！安定したい！」と感じ、その結果として心が新しい行動についていかないのです。

このように、現状維持バイアスとホメオスタシスの働きによって、心がついていかない状態に陥ることがあるのです。

過去の失敗の経験による

心がついてこない原因の3つ目は、過去の失敗経験によるものです。

過去に失敗した経験が心に残っていると、同じ失敗を繰り返さないように、心は警戒します。そして行動にブレーキをかけてしまう。

たとえば、以前に担当した業務が思うように進まず、失敗した経験があるとしましょう。

今回、新たに重要な業務を任されたとき、頭の中では「このチャンスを活かして、今度こそ成功させたい」と考えるかもしれません。

しかし、本心は「今度もうまくいかなかったらどうしよう？」と警戒し、行動をとるのを躊躇するみたいなことが起こりうる。

この警戒心は心が自分自身を守ろうとしているサインでもあります。心は再び失敗し、傷つくことを避けたいと思っているのです。

やってはいけないという思い込み

心がついてこない原因の4つ目は、「やってはいけない」と思い込んでしまうことによるものです。これは、子供の頃からの親からの教えや、社会の価値観が大きく影響しています。

たとえば、子供の頃、親から「自己主張するのははしたない」と教わったとしましょう。あるいは、「女性はおとなしく、周囲に合わせるべき」という社会の価値観に影響を受けたとします。

すると、これらの教えや価値観が心に刻まれており、仕事の場面で、自分の意見を言うことを「やってはいけない」と思い込んでしまうかもしれません。

「自分の意見を主張することが、この仕事を成功させる鍵である」という理解についていけず、行動を止めてしまう。

つまり、過去の教えや社会の価値観が、あなた自身の成長や新しい可能性を阻んでいる場合があるのです。

主な原因	簡単な解説
本心はやりたくない	自分の本心と反する「〜すべき」「〜ねばならない」と考えている事柄について、心が反発する。
現状維持バイアス	人間は自然に今の状態を保とうとする。新しいことに対する変化に、心が反抗し、新しい行動についていかない。
過去の失敗の経験	過去の失敗が心に残り、同じ失敗を繰り返さないよう心が警戒。新たなチャレンジに対して行動を躊躇する。
やってはいけないという思い込み	子供の頃の教えや社会の価値観が心に刻まれており、行動にブレーキがかかる。

心がついていかない状態を克服する方法

「頭では分かってるけど心がついていかない」状態を克服する方法について解説します。

自分の本当の感情に気づくこと

心がついていかない状態を克服する第一歩としては、どんな感情が自分を動かせないようにしているのか、それを理解することが大切です。

たとえば、婚活にチャレンジしようと思ってはいるものの、なかなか体が動かない状況に陥ったとします。

「結婚したら自由に動けなくなるかもしれない。仕事を辞めねばならなくなるかも」と、本心では思っているかもしれませんね。

そこで大事なことは、本心をきちんと理解し、認めてあげることです。そうすることで「どうすればその状態を変えられるだろう？」と、具体策を考えられるようになります。

本心をきちんと理解し、認めてあげることは、心がついていかない状態を突破するために大切なことですよ。

自己受容を実践する

心がついていかない状態を克服する方法の2つ目は、自己受容を実践すること。

自己受容とは、自分の良いところも悪いところも全部受け入れることです。自分自身を肯定的に捉えることができ、自信を持って行動することができます。

自分の気持ちに向き合う機会が少ないとできないことです。そして行動できるように自分を持っていく精神状態を作るためにも必須と言っていい。

具体的な実践方法は、以下に書いてますので参考にどうぞ。

▶自己受容を実践するための具体的な方法とツール｜注意点やコツを紹介！

思考ブロックを外す

心がついていかない状態を克服する方法の3つ目は、思考ブロックを外すこと。

過去の失敗や「やってはいけない」「自分にできない」という思考があるなら、それらのブロックを外すことが必要。

自分の思考を柔軟にすることで、新しい行動をとれるようになります。

具体的な方法については、以下に詳しく書きました。気になる人は参考にするといいでしょう。

▶自分にはできないという思い込みによる思考ブロックを外す方法

小さな目標を立てる

心がついていかない状態を克服する方法の4つ目は、小さな目標を立てること。

大きな目標を達成するまでに時間がかかりますからね。おっくうに感じたり、無理かもと考えてしまう可能性がある。

それよりも、手軽に達成できる小さな目標を立てて進めるのがおすすめです。

たとえば、転職した方がいいと頭ではわかっていても心がついていかないとしましょうか。

そこで、転職することを目標にするのではなく、「資料を集める」「本心を見つめ直す」「自分の強みを理解する」など小さな目標を立ててクリアするのです。

高くジャンプするための助走と思えばいい。行動するための準備が必要ですよ。

信頼できる人に伴走してもらう

心がついていかない状態を克服する方法の5つ目は、信頼できる人に伴走してもらうことです。

リスクの伴うことを行動に移すときは、そのハードルはより高くなります。

信頼できる人に支えてもらったり、専門家にサポートしてもらいながら一歩一歩前に進むことをおすすめします。

私の講座でも行っていますが、受講生の変化を見ていると、サポートする指導者がいると行動力が格段にアップしています。

思うように行動できない人は、無理せず信頼できる人に伴走してもらった方がいいですよ。

方法	詳細
自分の本当の感情に気づくこと	どんな感情が自分を動かせないようにしているか理解し、本心を認めてあげる。
自己受容を実践する	自分の良いところも悪いところも全部受け入れること。自分自身を肯定的に捉え、自信を持って行動することができる。
思考ブロックを外す	過去の失敗や「やってはいけない」「自分にできない」という思考があるなら、それらのブロックを外す。
小さな目標を立てる	大きな目標を達成するまでに時間がかかると感じる場合は、手軽に達成できる小さな目標を立て、行動を始めることが有効。
信頼できる人に伴走してもらう	自分一人で行動するのが難しい場合は、信頼できる人や専門家にサポートしてもらい、一歩一歩前に進むことを推奨。

心がついていかないを脱出した体験談

この記事を書いている私も、頭では分かってるけど心がついていかない状態を経験したことがあります。

大学も経営学部に進んでいます。しかし実際のところ、大学ではほとんど勉強しませんでした。

社会に出てからも社員のマネジメントや経営に関することに興味も湧きません。

心がついてこないのです。

「親の理想である息子にならねば」という感情が私自身を支配し、動けなかったのです。

実際、親元の仕事を離れ、当時のしがらみを断ち切り、自分でビジネスを立ち上げてからは毎日楽しくて仕方がない。

今の仕事を続けるためなら、厳しいことがあってもやり抜く自分がいます。頭よりも身体が動いている感じです。

• はっきり言います。

自分の本心は、わかっているようでわかっていないものです。本心ではないのに本心と思い込んでいることもある。

私は本心に気づくのに、10年かかりました。この記事を書いたのは、私のように本心をすり替えてしまっている人に気づいて欲しいからです。

そんな質問を自分に投げかけてみてください。即答できないのであれば、本心に気づいてない可能性があります。

ぜひこの記事との出会いをきっかけに、頭では分かってるけど行動できない状態から抜け出しましょう！

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ではまた。