
才能がない。特技がない。魅力的な個性もない…そんな思いに苦しんだ経験は、多くの人が持っているものです。
実はこの「何もない感覚」こそが、人生を大きく変える最強の武器になり得るのです。
この事実に気づいている人は、とても少ない。なぜなら、ほとんどの人は何かを持っていることにばかり価値を見出し、何もない状態を弱みと思い込んでいるからです。
私自身も、かつては自分には何もないと感じる日々を過ごしていました。
しかし、その白紙の状態があったからこそ、新しい自分を創り上げることができたのです。
お読みになれば、今の自分に必要なものがわかるはずです。新しい可能性を一緒に探っていきましょう。最後までお読みくださいね。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
自分には何もないと思い込んでいた人を含む、2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導くプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
自分に何もないとは?心理状態と特徴
「自分に何もない」とは、自分の中に価値や魅力を見出せなくなった状態のことを指します。 「これといった特別なものを持っていない」という思いが心を支配している状況です。
日常生活では、以下のような気持ちとして現れることが多いです。
- 才能らしい才能が何もないと感じる
- 自分が存在する意味がわからない
- 周りと比べて何もないと思い込む
- 何事もどうせうまくいかないと諦める
- 何をしても楽しくない無気力感がある
この感覚が長く続くと、自分を否定する気持ちが強まり、心の健康にも影響を与えてしまいます。
でも心配はいりません。この感覚は、実は新しい自分に生まれ変わるチャンスですから。安心して読み進めてくださいね。
「自分に何もない度」を診断チェック
「自分に何もない」と感じる度合いは人それぞれです。まずは現在の自分の状態を確認してみましょう。
以下の診断チェックで、今の心理状態を客観的に把握できるので、正直に答えてくださいね。
- 「自分に何もない度」診断チェック
各質問に対して、当てはまる度合いを選択してください。回答後に「診断結果を見る」ボタンをクリックすると結果が表示されます。
1. 他の人と自分を比べて、劣っていると感じることがある
2. 「強み」や「得意なこと」を聞かれると答えに困る
3. SNSで友人の充実した投稿を見ると落ち込むことがある
4. 新しいことに挑戦する前に「どうせ失敗する」と思うことがある
5. 自分の意見よりも他人の意見を優先してしまうことがある
6. 過去の失敗を引きずって「あの時こうしていれば」と考えることがある
7. 褒められると「たまたまうまくいっただけ」と思うことがある
8. 将来のビジョンや目標が描けないことがある
9. 「何がやりたいか」という質問に答えるのが難しい
10. 日々の生活に充実感や達成感を感じられないことがある
11. 完璧にできないなら、やらない方がましだと思うことがある
12. 才能は生まれつきのものだと思うことがある
この診断結果は現時点での心理状態の目安にすぎません。高いスコアが出たとしても落ち込む必要はありませんよ。むしろ、これから変化するためのスタートラインに立ったと考えてくださいね。
では次に、なぜ「自分に何もない」と感じてしまうのか、その根本原因を探っていきましょう。
自分に何もないと感じる5つの根本原因
「自分に何もない」という感覚は突然現れるものではなく、心の奥深くに根ざした原因があります。
多くの人が同じような原因で悩んでいますが、それを自覚することが変化への第一歩です。ここでは特に多く見られる5つの根本原因を掘り下げていきましょう。
完璧主義の罠に陥っている
自分に何もないと感じる原因の1つ目は、完璧主義の罠に陥っていることです。すべてを完璧にこなさなければならないという強迫観念が、自己評価を著しく低下させてしまいます。
私の指導した生徒の例で言えば、小学生の頃にレスリングの全国大会で優勝した経験を持つ女性がいました。その輝かしい成功体験が、彼女の中で非常に強烈な印象として残り、その結果、自分自身への期待値を際限なく高めてしまったのです。
そのような高すぎる理想に応えられないとき、彼女は「人生のピークは小学生の頃だった」と感じるようになり、今の自分に何の価値も見出せなくなっていました。
子供の頃の特別な成功や周囲からの過剰な期待は、自分に対して非現実的な基準を設ける原因となります。その基準と現実のギャップが大きければ大きいほど、「自分には何もない」という感覚は強くなってしまうのです。
他者との比較に苦しんでいる
自分に何もないと感じる原因の2つ目は、他者との比較に苦しんでいることです。無意識的に私たちは、周囲の人と自分を比べてしまいがちです。
「あの人は自分より若いのに役職が上」「友人は結婚して子どもがいるのに、自分は…」「同級生はすでに家を買ったのに」—こうした比較が、自己評価を下げる大きな原因となります。
特に注意すべきところは、往々にして他者の「結果」と自分の「プロセス」を比較してしまうこと。他人の成功の裏にある努力や苦労、恵まれた環境や運の要素は見えないままです。
比較による自己肯定感の低下は、自分の価値観ではなく、社会の価値観に振り回されている証拠なのかもしれませんね。
過去の失敗体験がトラウマになる
自分に何もないと感じる原因の3つ目は、過去の失敗体験がトラウマ(心の傷)となって心に根を張っていることです。誰にでも失敗はありますが、その受け止め方が重要です。
過去の失敗、特に公の場での失敗や他者からの非難を伴うものは、その後の自己評価や行動の選択に影響を与えてしまいます。
例えば、スピーチで失敗した経験から「人前で話すのは苦手」と決めつけてしまったり、恋愛での傷心体験から「自分には魅力がない」と考えるようになったり。
このような失敗体験は時間が経っても心に残り続け、新たな挑戦の壁になります。そして「自分にはできることが何もない」という思い込みが強くなっていく。
失敗を恐れるあまり、挑戦すらしなくなる—この悪循環が、「何もない」という感覚を根づかせる落とし穴と言えるでしょう。
SNSの理想像に影響されている
自分に何もないと感じる原因の4つ目は、SNSの中の理想化された世界に影響されていることです。
現代はSNS全盛の時代、他人の成功や楽しげな日常を四六時中、目にすることになります。
しかし、SNSには大きな落とし穴が潜んでいます。それは、主にキラキラしたハイライトのみが投稿される傾向があること。結果として、他人の生活が現実よりも美化されて伝わるのです。
独身の人が友人の華やかな新婚旅行の投稿を見て落ち込むことがあるかもしれませんね。でも、その投稿の裏側では、カップル同士の小さなケンカや旅行中の予期せぬトラブルもあったはず。そのような部分はSNSではほとんど公開されません。
他人のキラキラしたハイライトばかりが強調されるSNSの性質上、自分の日常と比較すると、知らず知らずのうちに自己評価が下がってしまうもの。
SNSは現実の一部を切り取ったものに過ぎないということを忘れないようにしましょう。
自己中心的な視点から抜け出せない
自分に何もないと感じる原因の5つ目は、実は自己中心的な視点から抜け出せていないことです。
一見矛盾しているようですが、自分への執着が強いと、かえって自己評価が低くなることがあります。
自分の考えや感じることだけを中心に置くと、他人との関係性が薄くなり、孤立感を深めることになります。
特に、他人の意見を尊重しない姿勢は、自分の欠点をより強く意識させ、自分に何もないと感じることにつながりやすいのです。
例えば、「自分は理解されていない」と感じる人ほど、実は他者を理解しようとしていないことが多い。
自分に価値がないと感じる背景には、他者に価値を見出す視点が欠けていることも少なくありません。
何もないを強みに変える10の行動ガイド
「自分に何もない」と感じたら、それを強みに変えるチャンスです。ここでは、すぐに始められる10個の行動を紹介します。どれも難しくないので、今日から少しずつ試してみましょう。
1. 感情や思いを書き出して見える化する
何もないを強みに変える行動の1つ目は、感情や思いを書き出す「ジャーナリング」をすることです。これは、ただ気持ちを整理するためだけではありません。
人は、自分が何を感じ、何を考えているかがわからないと、不安やモヤモヤに流されやすくなります。
でも、紙に書いて言葉にすると、「今の自分はこう思っていたんだ」と、はっきり見えてきます。
たとえば、
「今日は人と話すのがしんどかった」と書けば、心の疲れに気づけます。
「料理をしている時間が楽しかった」と書けば、自分が何に安心を感じているのかがわかります。
こうした小さな気づきが積み重なることで、「本当は何が好きなのか」「どんなときに落ち着くのか」など、自分に合った生き方や行動のヒントが見えてきます。
「何もない」と思っていた中にも、ちゃんと感情や反応があると知ること。それが、少しずつ「自分にも大切なものがある」と思える感覚につながっていくのです。
2. 瞑想から内なる声に耳を傾ける
何もないを強みに変える行動の2つ目は、瞑想を通して自分の内側に目を向けることです。
瞑想とは、静かに座り、呼吸に意識を向けるシンプルな習慣です。
毎日3分だけ、静かな場所で目を閉じて「息を吸って、息を吐く」に集中してみましょう。 考えごとが浮かんでもかまいません。ただ「今、呼吸している」と感じることが大切。
忙しい毎日の中で、つい外の情報ばかりに気を取られてしまいます。 呼吸に集中する時間を持つと、次第に心が静まります。
その静けさの中で、
「本当はこうしたいんじゃないか」
「無理してたな」
そんな気づきがふと浮かんでくることがあります。
こうして自分の本音に気づけると、人に流されず、自分で決める力が少しずつ育っていきます。
つまり、瞑想は「何もない」と思っていた自分の中に、ちゃんと“気持ち”や“意志”があることを見つける時間。
それは、自分という土台をしっかり作る行動であり、心の軸=強みになっていきます。
さらに、内なる声の聴き方について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考になります。
この記事では、内なる声を聴く具体的なステップが紹介されています。瞑想と組み合わせることで、自分自身を知る手助けとなるでしょう。
3. 自分の在り方を考える
何もないを強みに変える行動の3つ目は、「自分はどんな人でいたいのか?」を考えてみることです。これは、将来の目標や夢を決めるよりも、もっと根っこの部分を見つめる作業です。
たとえば、「優しさを大切にしたい」「自由な生き方をしたい」など、自分にとって心地よいあり方を探すこと。 それが見えてくると、迷ったときの判断基準や、生き方のヒントにもなります。
大切なのは、正解を探すことではありません。
「自分って、こういう考え方をするんだな」「こんなふうに感じると落ち着くな」と、少しずつ自分の特徴に気づいていくことが意味を持ちます。
実は、自分の在り方がわかるようになると、
- やりたいことが見つかる
- 自分に合う人間関係を築ける
- 無理せず自然体でいられる
そんな変化が起こりやすくなります。
「何もない」と感じていた中に、自分ならではの感覚や価値観があるとわかった瞬間、それが“強み”に変わるのです。
さらに深く知りたい方は、こちらの記事も参考になります。
この記事では、自分の在り方の意味や、見つけるための具体的なステップがわかりやすく紹介されています。 自分の方向性に迷ったときのヒントが欲しい方におすすめです。
4. 他者のハイライトとの比較を避ける
何もないを強みに変える行動の4つ目は、他人のハイライトと自分を比べることをやめることです。
SNSや日常の中で、他人の楽しそうな瞬間や成果ばかりが目に入ること、ありますよね。でも、それはあくまで「一場面」にすぎません。誰にでもうまくいかない日や悩みがあるのです。
人はつい、自分の弱点と他人の良いところを比べてしまいがちです。 それでは、どんどん自信がなくなってしまいます。
そんなときは、比べる対象を「他人」から「昨日の自分」に変えてみましょう。
昨日より1歩早く起きられた。少しでも声をかけられた。それだけでも成長です。
「そんなレベルでいいの?」と思うかもしれませんね。成長とはそんな小さな変化の積み重ねの上に得られるものなので十分です。
比べる視点を変えることで、 「自分なりに進んでいる」 「自分にもできていることがある」 そう思えるようになり、自分への信頼が少しずつ育っていきます。
この「自分の歩みに目を向ける力」が、周りに左右されない“強さ”につながっていくのです。このテーマについてもっと深く知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。
比べてしまう心理のしくみや、今すぐ実践できる克服法が具体的に紹介されています。 「比べるクセから自由になりたい」と思ったら、きっと役に立つ内容です。
5. ポジティブな人がいる場所に足を運ぶ
何もないを強みに変える行動の5つ目は、ポジティブな人が集まる場所に足を運ぶことです。
前向きな雰囲気の中に身を置くと、自分の気持ちまで明るくなることがあります。 人の感情は、言葉や表情、空気感から自然に伝わってくるもの。周囲にいる人の影響は、思っている以上に大きいのです。
たとえば、趣味のサークルや読書会、ボランティア、勉強会など種類は問いません。
同じ目的を持つ人が集まる場では、自然と前向きな話題が増えます。話をするだけでも、自分の視野が広がったり、「やってみたいこと」がふと見えてきたりします。
とはいえ、「ポジティブな人に会うと逆に落ち込んでしまう…」と感じることもあるかもしれません。
明るくてエネルギーのある人を前にすると、「自分は何もできてない」と思ってしまう。それは自然な反応です。
だからこそ大切なのは、「誰と会うか」ではなく、「どんな空気にふれるか」という視点です。
無理に話す必要はありません。静かに聞いているだけでもいい。心が「この人の言葉、少し安心する」と感じる場所を選んでみましょう。
自分の気持ちに合った空気の中にいるだけで、人は少しずつ影響を受けていきます。
そして気づけば、「あの人のように、ちょっと話してみようかな」「こんな考え方、いいな」と、自分の中の前向きさが芽を出しはじめます。
その変化は、誰かと比べるものではありません。 自分にとってちょうどいいペースで、少しずつ育てていける“心のエネルギー”です。それこそが、自分の強みになっていきます。
ポジティブな気持ちを育てたいと思った方は、こちらの記事もおすすめです。
▶ポジティブに生きる秘策7選|前向きな思考を保つ効果的な方法
ネガティブを否定せず、それでも前に進む方法が丁寧に紹介されています。
「明るくなりたいけど無理はしたくない」そんな人にもやさしい内容です。
6. 新しい挑戦で可能性を広げる
何もないを強みに変える行動の6つ目は、新しいことに挑戦して、自分の中の可能性を広げることです。
「やったことがない」「自信がない」「失敗したらどうしよう」——こう思うのは、とても自然なことです。
新しい挑戦には、不安や怖さがつきもの。でも、それを感じるのは「自分を守ろうとする力」がちゃんとある証拠です。
大事なのは、その不安を否定せずに、少しずつ進んでいくこと。
たとえば、
- 興味のあった料理に挑戦してみる
- 本屋で見かけた「初心者向けの本」を読んでみる
- 興味のある体験会に参加してみる
最初の一歩は小さくて大丈夫。 うまくできなくてもOK。それでも「やってみた」という事実の積み重ねが、確実に自信になります。
行動を積み重ねるうちに、「自分にもできることがある」「意外と向いているかもしれない」と思える瞬間が生まれてきます。 それが、何もないと思っていた自分の中に“芽生えてくる強み”なのです。
新しい挑戦が怖いとき、不安とうまく付き合うためのヒントがほしい方は、こちらの記事もおすすめです。
▶未経験で怖いと思うことに挑戦する秘訣|臆病な人も安心!未経験仕事に転職を成功させたい人へ
「挑戦できる人」になるためのコツが丁寧に紹介されています。 臆病なままでも、挑戦していい。そう思える内容です。
7. 情報を断捨離して心の余白を作る
何もないを強みに変える行動の7つ目は、情報を減らして心の中に“余白”をつくることです。
スマホ、ニュース、SNS、動画…。毎日たくさんの情報が頭の中に入ってくると、それだけで心がいっぱいになります。気づかないうちに、焦りや不安をため込んでしまう原因にもなります。
そこで大切なのが「情報の断捨離」です。
たとえば、
- SNSを開く時間を1日30分だけにしてみる
- 朝と夜のスマホ時間を意識的に控えてみる
- 不要な通知をオフにして、静かな時間をつくる
最初は少し落ち着かないかもしれません。けれど、少しずつ情報を減らしていくと、心の中に静けさが戻ってきます。
その静けさの中に、ふと「こんなことしてみたいな」「これ、好きだったかも」と、新しいアイデアや感情が浮かんでくることがあります。
たくさんの情報で埋まっていたときには見えなかった“ありのままの自分の姿”が、静かな時間の中でそっと顔を出してくれるのです。
この余白こそが、「何もない」と思っていた場所から“強み”を見つける土台になります。
8. インプットとアウトプットを反復する
何もないを強みに変える行動の8つ目は、「学んで終わり」ではなく、学んだことをすぐ使ってみることです。
つまり、インプット(学び)とアウトプット(実践)を繰り返すことが大切です。
- 本を読んだら、その感想を誰かに話してみる。
- 知った知識を、自分の言葉でノートにまとめてみる。
- 学んだ料理を、実際に作ってみる。
小さなアウトプットでも「行動した」という事実が、少しずつ自信になっていきます。
実は、「何もない」と思っている人ほど、インプットはしっかりしていることが多いんです。
ただ、それを「使っていない」だけ。アウトプットすることで、学びが自分の一部になります。
最初はうまくいかなくて当然。でも、行動を重ねていくうちに、
- 「あれ、自分って意外と説明うまいかも」
- 「この話、他の人の役に立ったみたいだな」
そんな“気づき”が生まれてきます。
その繰り返しが、「何もないと思っていた自分の中にあった、伝える力・動く力・工夫する力」といった本当の強みを引き出してくれるのです。このテーマについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
▶インプットばかりの人は危険。アウトプット上手になれる方法7選|勉強と行動のバランスを知る
「学ぶばかりで動けない」「自信がないから行動できない」という悩みに、実践的なヒントが満載です。アウトプットが苦手な人にも、安心して読める内容ですよ。
9. フィードバックを積極的に求める
何もないを強みに変える行動の9つ目は、他の人からのフィードバックを自分から求めることです。
フィードバックとは、自分の行動や考え方に対する他人からの反応や意見のこと。それは評価ではなく、「気づきのヒント」として受け取るものです。
人は自分のことになると、意外と見えない部分が多いもの。「自分では当たり前」と思っていることが、他の人から見ると魅力的だったり、逆に見直すべき点だったりします。
だからこそ、
- 私の良いところって、どんなところだと思う?
- このやり方、もっと良くするにはどうしたらいいかな?
と、信頼できる相手に具体的に聞いてみましょう。
最初は少し勇気が必要ですが、フィードバックは“強みのタネ”を見つけるきっかけになります。
大切なのは、もらった意見を「否定せず、一度そのまま受け止めてみること」。そしてもう一つのコツは、「すぐに自分の中で評価しない」ことです。
「これは当たってる」「これは違う」と判断せず、いったん“保留”にして心の中に置いてみましょう。時間が経つと、不思議と「あの言葉、意外と当たってたな」と気づくこともあります。
他人の目を通して見えた自分は、新しい視点であり、成長の材料です。その気づきこそが、「何もない」と思っていた自分の中から、確かな強みを見つけ出す力になります。
フィードバックの受け取り方に不安がある方は、こちらの記事がとても役立ちます。
上手な聞き方から心構えまで、実践的にまとめられていて、初めての方にもおすすめです。
10. 忘れがちな成功体験を書き出す
何もないを強みに変える行動の10こ目は、過去の成功体験を書き出すことです。
「成功」といっても、目立つものや大きな成果である必要はありません。
たとえば、
- 朝、目覚ましで起きられた
- 初対面の人と話せた
- やろうと思っていたことを今日できた
こうした日常の中の小さな成功こそ、自分の中にある力の証です。でも実際には、人は「失敗したこと」や「うまくいかなかった経験」のほうを強く覚えてしまうものです。
この傾向は「ネガティブ・バイアス」と呼ばれ、誰にでもあるごく自然な心の働きです。その影響で、「自分には成功体験なんてない」と思ってしまうこともあります。
実際にはあるのに、自覚がなかったり、記憶の中からすっかり消えてしまっていたりするのです。そうしたときに役立つのが、さまざまな角度から自分に問いかけてみること。
質問を通して自分の行動や感情をたどることで、見逃していた“できたこと”を思い出せるようになります。
そこで「自己肯定感を高める100の質問集」を作りました。自分自身との対話をこれまでにないレベルで深めることができます。
有料にするか迷いましたが、悩まれている人が大変多いためひとまず無料で配布することにしました。
ただし、いつまで無料で配布するかわかりません。必要と思う人は入手して保存することをおすすめします。
自分の強みを見つけるための5つのエクササイズ
10の行動ガイドを通じて「自分に何もない」という感覚から抜け出す準備ができたら、次は自分の中に眠る強みを具体的に見つけ出していきましょう。
ここでは、私が2000人を超える指導の中で効果の高さを感じる5つのエクササイズをご紹介します。
どれも特別な道具は必要なく、ノートとペンだけで始められるものばかりです。
過去の成功体験分析ワーク
強みを見つける第1のエクササイズは、過去の成功体験を分析することです。
多くの人は「自分には成功経験がない」と思いがちですが、それは単に「成功」の定義が狭すぎるだけ。
人から褒められたこと、達成感を感じたこと、小さな問題を解決できたことなど、幅広く考えてみましょう。
- 具体的な手順:
- ノートを3つの欄に分けます: 「いつ・どこで」「何をした」「どんな結果になった」
- 人生を5年区切り(小学生時代、中学生時代など)で考え、各時期で「うまくいった」と思える出来事を書き出します
- それぞれの経験で「何がうまくいったのか」「どのような能力を使ったのか」を詳しく分析します
- すべての経験に共通する強みやパターンを見つけます
例えば、私の受講生だった40代女性は、このワークで「子供の頃から無意識に人の調整役になっていた」という共通点を発見。それが「調整力」という彼女の強みであることに気づき、その後キャリアカウンセラーとして独立した実績を持っています。
大切なのは、「小さな成功」も見逃さないこと。誰かに感謝されたこと、困難を乗り越えたこと、何かを最後までやり遂げたこと、すべてが分析の対象になります。
他者評価の共通点発見法
強みを見つける第2のエクササイズは、他者からの評価を集めて分析することです。
自分では気づかない強みでも、周囲の人には見えていることがよくあります。客観的な視点を取り入れることで、自分の盲点になっている良さを発見できるのです。
- 具体的な手順:
- 5〜7人の異なる関係性の人(家族、友人、同僚など)に「私の良いところを3つ教えてください」とメッセージを送ります
- 回答をもらったら、すべての意見をノートに書き出します
- 似た意見や表現をグループ化し、最も多く言及された特徴を見つけます
- それらの特徴が仕事や生活のどんな場面で活かせるか考えます
このエクササイズのコツは、「素直に受け取る」ことです。「そんなことない」と否定せず、「そう見えるのはなぜだろう?」と興味を持って考えてみましょう。
私の経験では、人は他者から指摘された強みを最初は否定しがちですが、複数の人から同じ特徴を指摘されると、それが本当の強みである可能性が高いのです。
幼少期の好きだったものから見つける強み
強みを見つける第3のエクササイズは、子供の頃に夢中になっていたことから探る方法です。
子供の頃の興味や遊びを軽んじていると人生の損失になるでしょうね。その人の本質的な強みが表れていることが多いものですから。
大人になるにつれて「現実的なこと」を優先するようになり、本来の興味や才能を忘れてしまうことがありますが、幼少期の記憶をたどることで、純粋な強みの手がかりが見つかります。
- 具体的な手順:
- 小学生くらいまでの記憶をさかのぼり、「夢中になって遊んでいたもの」「好きだったこと」をリストアップします
- それぞれの遊びや興味について、「なぜ楽しかったのか」「どんな能力を使っていたのか」を掘り下げます
- 現在の自分の趣味や関心事との共通点を探ります
- これらの共通点が示す才能や強みを言葉にします
例えば、「ブロック遊びが好きだった」という記憶は、空間認識能力や構築力の高さを示しているかもしれません。
「お店屋さんごっこでお客さん役が好きだった」という思い出は、人の気持ちを汲み取る共感力の表れかもしれません。
このエクササイズで大切なのは、「なぜそれが楽しかったのか」という理由まで掘り下げることです。表面的な活動ではなく、その奥にある能力や価値観こそが本当の強みにつながります。
「嫌いなこと」から逆算する方法
強みを見つける第4のエクササイズは、意外かもしれませんが「嫌いなこと」から強みを逆算する方法です。
私たちが何かを嫌いだと感じるとき、それは多くの場合、自分の価値観や大切にしていることと衝突しているからです。
この「嫌い」という感情を分析することで、逆に自分が何を大切にしているかが見えてきます。
- 具体的な手順:
- 「苦手だと感じること」「避けたいと思うこと」を10個リストアップします
- それぞれについて「なぜ嫌いなのか」「何が嫌なのか」を具体的に書きます
- その嫌悪感の裏側にある「大切にしている価値観」を見つけます
- それらの価値観を肯定的な言葉で表現し直します
例えば、「期限が曖昧な仕事が嫌い」という人は、「計画性」や「確実さ」を重視している可能性があります。
「形式的な会議が苦手」という人は、「効率性」や「実質的な成果」を重視しているのかもしれませんよ。
私の指導経験では、「嫌いなこと」から導き出される価値観は、その人の本質的な強みと深く結びついていることが多いのです。
苦手なことから目をそらすのではなく、それを手がかりに自分の価値観を明確にすることが、このエクササイズの醍醐味です。
「時間を忘れる瞬間」から探る才能
強みを見つける第5のエクササイズは、「時間を忘れるほど没頭する瞬間」から才能を探る方法です。
心理学では「フロー状態」と呼ばれる、完全に物事に没頭している状態があります。この状態は、その人が本来持っている才能や強みが自然に発揮されているときに起こりやすいと言われています。
この「時間を忘れる体験」を分析することで、自分の本質的な強みが見えてきます。
- 具体的な手順:
- 「時間が経つのを忘れるほど夢中になる活動」を思いつく限りリストアップします
- それぞれの活動で「具体的に何をしているのか」「どんな能力を使っているのか」を詳細に分析します
- これらの活動に共通する要素(例:創造性、分析、人との交流など)を見つけます
- その共通要素を強みとして言語化します
例えば、「本を読んでいると時間を忘れる」という人は、情報収集力や分析力、想像力などの強みを持っているかもしれません。
「友人と話していると時間がたつのが早い」という人は、対人関係力やコミュニケーション能力が強みかもしれません。
このエクササイズで重要なのは、活動そのものではなく、「その活動の中で何が楽しいのか」という本質を見極めること。
表面的な活動は違っても、根底にある強みは共通していることが多いのです。
これら5つのエクササイズを行う上で大切なのは、「正解を探す」のではなく、「自分の中にあるパターンや傾向」に気づくこと。
「自分には何もない」と思っていた人ほど、実は多くの埋もれた強みや才能を持っていることがあります。それらを発掘するプロセスを楽しみながら、自分だけの強みを見つけていきましょう。
もう少し深く取り組みたいと感じた方は、「自分の中にある力や特性を、どう活かすか?」という視点から考える学びの場もあります。
自分の強み・興味・価値観などを見つめ直し、「これからどう生きていきたいか」を実感をともなって整理していくような内容です。
この講座では、課題や専門家との対話を通して、自分の本質を丁寧に掘り下げていきます。 いわば、自分の中にある“使える力=自分力”を見つけ、それを活かせる場を育てていく時間。
言葉にならなかった思いや、「これだ」と感じる方向性に出会える人も多く、これまで14年続いている講座です。
気になる方は、こちらのページをそっとのぞいてみてくださいね。
体験談:「何もない感」は最強の武器
私自身の体験を通じて、「自分に何もない」という感覚がいかに人生を変えるきっかけになるのか、お伝えしたいと思います。
以前の私は日々、同じ仕事の繰り返しに飽き飽きしていました。
夜、一人でパソコンを開いては「私には何か特別なものがあるだろうか」と自問自答する日々。その答えはいつも「ない」でした。
そんなある日、ひょんなことから参加した出版セミナー。正直なところ、「自分には関係ないだろう」と思いながら参加したのです。
ところが、そこで聞いた「一人ひとりの当たり前は、誰かにとっての特別」という言葉が心に刺さりました。
私の「何もない」という感覚は、実は「白紙の状態」という最大の強みだったのです。
私の場合は、「メール」でした。婚活をしたときに知らず知らずのうちに磨かれていた人の心を動かすメールが書けるようになっていたのです。
そのノウハウを人脈づくりに応用し、のちのちこちらの本となって世にでて、当時ベストセラーになりました。
特別なスキルがないからこそ、初心者の視点で物事を見ることができる。
当たり前だと思っていた日常の工夫が、実は多くの人の役に立つ知恵だったのです。
編集者の「これ、とても価値がありますね。多くの人の助けになる」という言葉に、生まれて初めて自分の存在意義を感じたものでした。
何の専門家でもなかったからこそ、普通の人の目線で価値あるものを見つけられた。
忘れられないのは、本が出版された後、読者の方から「この本を読んで、私も挑戦してみようと思いました」というメッセージをいただいたこと。 その瞬間、「何もない」と思っていた自分が、誰かの人生に影響を与えられることを知りました。
「何もない」と感じている人ほど、実は新しい価値を生み出せる可能性を秘めています。
既存の枠にとらわれない自由な発想、失敗を恐れない挑戦心、素直に学べる謙虚さ—これらはすべて「何もない」と感じている人だからこそ持てる特別な強みなのです。
「何もない」というのは、「何にでもなれる」ということ。白紙のキャンバスには、どんな絵だって描けるのです。
今この記事を読んでいる方も、その「何もない感覚」を最強の武器に変えることができます。
最初の一歩は小さくていい。大切なのは、動き出すこと。人の中にある可能性は、自分で思っている以上に大きいものなのですから。
自分の可能性を広げる無料マニュアル
「何もない」と感じる方が、自分だけの強みを発見するためのプロセスとなるマニュアルを制作しました。迷いの中にいるからこそ、新しい一歩を踏み出すためのサポートになれば嬉しいです。そんなときに役立つ「自分の見つめ直し完全マニュアル」を今なら無料でお配りしています。
このマニュアルは、これまでの人生を振り返り、自分の特性を体系的に整理して分かりやすく理解することができます。
制作に10年の歳月をかけた逸品。以下、充実の内容です。
- 自分の棚卸しに使える100の質問シート:自分自身を深く理解するための問いかけを提供し、長所や可能性を探るのに役立ちます。
- 自己肯定感を高めるための100の質問シート:自信を持って前向きに生きるための支援をします。
- 今の仕事合う?合わないチェックリスト:現在の職場環境が自分に合っているか評価するのに役立ちます。
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私の個人セッション(月々3万円)や講座の受講生たちを指導する際に使っているノウハウから厳選しました。配布を開始したその日、300人以上から申し込みがあったものです。
ただし、無料配布をいつまで続けるかわからないです。すいません。必要な人は、今すぐ入手して保存をおすすめします。
下記フォームにお名前とメールを入力するだけで入手できます。
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私との直接のやりとりもできますよ
最後に筆者からの大切なメッセージ
「自分に何もない」という感覚は、決して恥ずかしいものではありません。
この記事を読んでいただいた方が、少しでも自分の中にある可能性に気づくきっかけになれば幸いです。
大切なのは、「何もない」と感じる自分を否定せず、むしろその状態を新しい始まりだと捉えること。白紙のキャンバスには、どんな絵も描けるのですから。
今日からでも、この記事で紹介した10の行動や5つのエクササイズの中から、興味を持ったものを一つだけ試してみてください。小さな一歩が、やがて大きな変化につながっていきます。
「失うものがないからこそ、思い切った行動ができる」という強みを活かして、新しい一歩を踏み出してみませんか?
この記事が、その背中を少し押すことができていたら嬉しく思います。人生は可能性に満ちています。その可能性を探す旅を、心から応援しています。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ
浅野ヨシオ:
女性成長支援コンサルタント。
魂の女性成長支援・浅野塾 代表。
2007年よりビジネスパーソンや出版希望者を対象とした、自分の強みを発見し唯一無二のブランドを作る講師として活動。ハイキャリアの女性たちでも自分の能力がわからず強い自信を持てずにいることを知る。
2011年、女性成長支援の講座を起ち上げ、幼少期から現在までの人生史を平均200時間以上かけて深掘りする指導に定評がある。
通算14年2000人超の女性専門指導の経験により、心を縛る足かせをはずし、自分にとっての幸せを追求する自己実現プログラムを多数構築する。
著書に「私はこの仕事が好き!自分の強みを活かして稼ぐ方法(大和出版)」がある。
◎メディア実績:日本経済新聞/日経WOMAN/PRESIDENTほか多数
◎講演実績:横浜市経済観光局/多摩大学/NPO法人Woman’sサポート/自由大学/青森商工会連合会/天狼院書店/(株)スクー/ほか多数
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