失敗したらどうしようとか、今の安定を手放して後悔したくないなど、新しいことに挑戦しようとしたときに足がすくむ。
その感覚は、痛いほどわかります。
でもはっきり言います。
その怖さは決して悪いことではないのです。
むしろ、正常な防衛本能が働いている証拠。優秀な「危機を察知する能力」がある合図です。
もしも、怖さを感じなければ、赤信号の交差点に目隠しで突っ込むようなことをするでしょう。
大げさに聞こえるかもしれないけれど、それが現実なんです。
怖いと感じるのは、自分自身を守ろうとしているから。 そんな自分を責める必要は一切ありません。
今日は、臆病な性格を無理に直そうとせず、怖いと思っても人生を前に進める方法をお伝えします。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
行動するのが怖い人を含む、2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導く自己分析のプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
なぜ私たちは行動を恐れるのか?
正体不明の幽霊は怖いですよね。でも正体がわかればその怖さも和らぐはず。
まずは「なぜ怖いのか」を言語化しておきましょう。
理由はシンプルに3つです。
1.本能的な防衛反応:脳は自分を変化させることを危険とみなし、元に戻そうとします。風邪を引いたときに、治そうと勝手に身体が熱を出すのと同じ。これは「現状維持バイアス」という機能です。
2.過去の古傷:昔の失敗体験がフラッシュバックする。「またあんな思いをするのは嫌だ」と脳が勝手にブレーキを踏むからです。
3.自己評価の誤解:「自分には無理だ」という思い込みによるものです。特に年齢を重ねれば重ねるほど、守るものが増えて余計に慎重になる傾向があります。
つまり怖いという感情は、車のブレーキと同じなんです。
ブレーキがない車なんてそもそも乗れませんよね。
ただ、ブレーキを踏みっぱなしだと前に進まないだけのこと。
これが、「なぜ怖いのか」の本質です。
新卒8ヶ月で退職。逃げ出した私の実話
偉そうなことを言っていますが、私自身、筋金入りのビビリです。
新卒で入った会社でのこと。
仕事のプレッシャーや人間関係の不一致に耐えきれず、わずか8ヶ月で退職しました。
石の上にも三年と言われる時代にですよ。一年も持たなかった。
「自分は社会不適合者なんじゃないか」
当時の絶望感は、今でも鮮明に思い出せます。
退職した日、街ゆくすべての人が私と逆方向を歩いているような、強烈な孤独感に襲われたほどです。
その後、父の経営していた会社で働き始めても、恐怖は消えませんでした。
「何かに挑戦しても、また失敗するんじゃないか」 そんな不安が、常に背中に張り付いていたのです。
だからこそ、会社員を続けながら10年間も副業(複業)を続けました。 いきなり独立するのが怖くてたまらなかったからです。
- ここがポイントです。
私は勇気があるから独立したのではありません。 ビビリなんだけど自由になりたい。そんな子どもじみた感覚からなんです。
怖がりだからこそ、「絶対にこれなら失敗しない」と思えるまで、10年かけて準備をしつこく重ねただけなんですよ。
石橋を叩いて、叩いて、ヒビが入るくらい叩いて渡る。
それが私のやり方でした。
そのビビリな性格が、私を入念な準備へと駆り立ててくれたのです。
臆病なままでも行動できるようになる10の技術
ここからは、臆病でも行動できるコツをお伝えします。 「不安を乗り越えよう!」とか言いませんから大丈夫です。
大事なので繰り返し言いますが、臆病な自分を無理に直そうとしないこと。
「臆病なまま動くにはどうしたらいいか?」と考えたほうが、自分の持ち味を活かせます。
性格を変えるのではなく、ただの”技術”として捉えるのです。
以下の10のノウハウを胸に秘めて、ゆるゆるとやってみるといいですよ。
1. 他人のメンタルを「間借り」する
行動できるようになる1つ目の技術は、他人のメンタルを借りることです。
自分一人で勇気を出すのは大変です。だから、すでにやっている人の近くに行くのです。
サクサク行動している人と過ごすと、ミラーニューロン(共感細胞)が働いて「自分にもできそう」と脳が勝手に錯覚します。
勇気は自家発電しなくていい。他人から充電させてもらいましょう。
私が家業を続けながら講師業をスタートできたのも、まさにこの技術のおかげです。
当時、参加していた講座の仲間は、本業とは別にセミナーを開催している人ばかりでした。
「講師をするのが当たり前」という空気に触れているうちに、「私にもできるかも」と良い意味での勘違いが起きたのです。
勘違いでも、動いてしまえばこっちのもの。 環境の力は、意志の力よりずっと強力ですよ。
2. 「行動しないリスク」を映像化する
行動できるようになる2つ目の技術は、「行動しないリスク」を映像化することです。
行動して失敗するのも怖いですが、行動せずに1年後、3年後も同じ場所でモヤモヤしている自分を想像してみてください。
そっちの方が怖くないですか? 「後悔」というリスクを、天秤にかけるのです。
私が独立したときも、まさにそうでした。
将来、身体が動かなくなって、ベッドの上で天井を眺めている姿をリアルに想像してみたのです。
「あぁ。あのとき思い切ってやればよかった」
そう嘆く未来のほうが、失敗するよりも何倍も怖い⋯怖すぎる。
そう本気で思いました。
「失敗の恐怖」を「後悔の恐怖」が上回ったとき。
そのとき初めて、重たい腰が勝手に上がるものですよ。
3. 行動した事実だけを褒める
行動できるようになる3つ目の技術は、行動した事実だけを褒めることです。
結果はどうでもいい。「やった」こと自体を褒めるのです。
極端な話、転職サイトに登録しただけでも「えらい!」などと、 自分へのいいねボタンを連打してください。
- ここに裏の狙いがあります。
自分を褒めようとすると、脳は必死に「できたこと」を探し始めます。
つまり、小さな変化に気づく感度が勝手に磨かれるのです。
臆病な人の武器である繊細さを、自分の成長探しに使ってあげる。
自己肯定感の種は、そうやって自分で見つけた事実に宿ります。
関連記事▶自分を褒める効果と実践的な方法7選|自己肯定感を高める習慣
4. ベイビーステップ(赤ちゃんの歩幅)で動く
行動できるようになる4つ目の技術は、ベイビーステップで動くことです。
いきなりフルマラソンを走ろうとするから動けなくなります。
まずは靴を履くところからですよ。
転職なら「エージェントに登録」ではなく「経験者に話を聞く」で十分かもしれません。
ハードルは、自分がまたげる高さまで下げてしまっていい。
「そんな小さなこと、やって意味あるの?」と思ったあなた! あるんです。
目的は遠くへ行くことではありません。 止まっている状態を動いている状態に変えることなんです。
坂道のてっぺんにある、巨大な岩を想像してみてください。
静止している岩を動かすのは重労働です。
でも、一度ゴロっと転がり始めたらどうでしょう?
あとは重力に任せて、ゴロゴロと勝手に加速していきます。
もう誰にも止められないくらいに。
ベイビーステップとは、この巨大な岩を指一本でツンと押すだけで転がる状態にする仕掛けのこと。
最初の一転がりを起こすためだけに、ハードルを極限まで下げるんですよ。
5. 「期待」を捨てる
行動できるようになる5つ目の技術は、期待を捨てることです。
期待を捨てると聞くと、後ろ向きに感じるかもしれませんね。 でも逆です。
失うものなんてない。やってやろうじゃないか。 そんな爆発的なエネルギーを生み出す、前向きな技術なんです。
私が初めて出版した本の話をしましょう。 この本です。
テーマはメール術でしたが、元ネタは私の婚活体験記でした。 28年間、彼女がいなかった男が必死に編み出した、泥臭いノウハウです。
正直、世に出すのは恥ずかしかった。 「いい歳して」と笑われるんじゃないかとビクビクしていました。
でも、当時の私は仕事も人生もモヤモヤして、くすぶっていた。 ふと思ったんですよ。
『これ以上、守るプライドなんて自分にあるのか?』 と。
「どうせ失うものなんてない」
そう腹を括ったら、怖さが消えました。 カッコつけるのをやめて、裸の自分になったとき。人は無敵になれるのです。
6. 成功した自分をリアルに妄想する
行動できるようになる6つ目の技術は、成功した自分をリアルに妄想することです。
私たちは、失敗のイメージトレーニングは超一流ですよね(笑) その才能を、逆向きに使うのです。
コツは、五感で感じるくらい生々しく妄想すること。 脳は現実と想像の区別がつかないと言われていますが、これは本当です。
論より証拠。 この写真を見てください。
……どうですか?
唾液がジュワッと出てきませんか?
実際には食べていないのに、身体は「食べた」と反応した。
これが、脳が情報を現実として処理している証拠です。
私が独立前に妄想していたシーンをお話ししましょう。
おしゃれなカフェで仕事…とかじゃありません。
午前中に仕事をスパッと片付ける。 その足で行きつけのサウナへ直行。3セットきっちりこなす。水風呂は12℃でキンキンに冷たい。 整ったあとは、近くの町中華でラーメンとチャーハンを頬張る。
「おいしい…」
そんなシーンを、湯気の匂いまで感じるくらい妄想していました。
ラーメンとチャーハンがあなたにとって至福のときかはわかりませんが、自分にとって最高の状態をリアルに妄想する。
梅干しの写真で唾液が出るのと同じように、良い妄想で脳をだましてしまいましょう。
7. 「心の大気圏」突破まで耐える
行動できるようになる7つ目の技術は、心の大気圏突破まで耐えることです。
行動するときは、スタート時がもっとも心のエネルギーを使います。 「初動」こそが最も高い壁であり、一番しんどい。
そこで、ロケットが飛び立つときをイメージしてみてください。 発射台から飛び出し、大気圏を突き抜けるまで、ものすごい空気抵抗を受けながら飛びますよね。
まさに今、一番苦しいときです。(以下のイメージ)
でも、やがて大気圏を突破するとどうなるか? これまでがウソのように、無重力空間をすーっと前進します。
あの苦しさが、ウソのように消えるのです。(以下のイメージ)
人の行動も、これと全く同じです。 苦しいのは最初だけ。大気圏はいつまでも続きません。
「ここを抜ければ楽になる」 その物理法則を知っているだけで、心の大気圏突破までガマンできるようになりますよ。
8. ハードルを細切れにする
行動できるようになる8つ目の技術は、ハードルを細切れにすることです。
先ほどのベイビーステップは勢いをつける技術でしたが、こちらは恐怖を分解する技術です。
私たちは正体のわからない巨大なものに恐怖を感じます。 「起業」とか「転職」という言葉は、巨大すぎてお化けみたいに見える。 だから足がすくむ。
そこで、その巨大なお化けを、ナイフでサイコロステーキのように細かく刻んでみてください。
例えば「起業」を刻むと⋯
- どんな仕事にしようか妄想を紙に書く
- 個人事業のネーミングの候補を3つ考える
- 作ろうとするホームページのドメインが空いているか検索する
どうですか?
ここまで小さく刻むと、ただの事務作業になりますよね。
ここがポイントです。 恐怖は、「事務作業」になった瞬間に消滅するのです。
壮大な夢や目標を、あえて味気ない「タスク」に変えてしまう。
感情を挟む隙間がないくらい細切れにすることで、ビビリな心のまま淡々とこなせるようになりますよ。
9. 10分だけタイマーをかける
行動できるようになる9つ目の技術は、10分だけタイマーをかけることです。
これは効率アップの話ではありません。 臆病な心に逃げ道を作ってあげる技術です。
「始めたら、終わるまで何時間も拘束される…」 そんな終わりのない監禁生活を想像するから、怖くて動けなくなるのです。
だから、脳と取引をしましょう。 「10分だけ。嫌なら即やめていいから」
先に「やめる権利(=出口)」を保証してあげる。 すると脳の警報が解除され、「まあ、10分なら」と動き出せます。
面白いことに、脳には「作業興奮」という機能があります。 いやいや始めても、手を動かせば勝手にやる気スイッチが入る。
領収書の整理や、報告書の作成など。 面倒だと感じる作業ほど、効果てきめんです。
入り口は「10分で逃げるため」。
でも、10分後には「もうちょっと続けようかな」に変わっていますよ
10. デメリットを書き出して比較する
行動できるようになる10個目の技術は、デメリットを書き出して比較することです。
2つ目で「未来のイメージ(感情)」の話をしましたが、最後はもっと現実的な計算(論理)の話です。
頭の中で悩んでいると、不安はモンスターのように勝手に膨らむものです。
なので、紙の上に引きずり出して、正体を暴くのです。
紙を一枚用意して、真ん中に線を引いてください。
- 右側に「行動したときのデメリット」(失敗したらどうなる?)
- 左側に「行動しなかったときのデメリット」(何もしないとどうなる?)
これを冷静に書き出してみる。 すると、多くの人が気づくはずです。
行動したデメリットは、せいぜい「恥をかく」とか「数万円損する」程度だったりします。
対して行動しないデメリットは、「現状が一生変わらない」「チャンスを全てドブに捨てる」という、取り返しのつかない損失かもしれません。
感情で怖がっていても、損得の計算機を叩けば答えは出ます。
「やらないほうが損じゃないの?」と。
ビビリな自分を無理に説得する必要はないのです。
ただ、書き出した紙を見せて、損得勘定で動けばいいだけですよ。
ここまでのポイントをまとめます。
- 他人のメンタルを「間借り」する
- 行動しないリスクを映像化する
- 行動した事実だけを褒める
- ベイビーステップで動く
- 「期待」を捨てる
- 成功した自分をリアルに妄想する
- 「心の大気圏」突破まで耐える
- ハードルを細切れにする
- 10分だけタイマーをかける
- デメリットを書き出して比較する
最初にお伝えした通り、これらは性格を変える修行ではなく、ただの「技術(道具)」です。 道具なんですから、気軽に使ってみればいいのです。
その一歩が、自分の人生を確実に豊かな方向へ導いてくれますよ。
怖がりな人ほど、実は強みだらけ
臆病な人は、感受性が豊かです。 他人の痛みがわかるし、リスク管理もできる。 それは繊細さという才能です。
私の周りを見ても、長く成功し続けているのは、イケイケドンドンな人よりも、実は臆病で慎重な人たちです。
彼らは準備を怠らないし、人の気持ちを大切にします。
だから、性格を変える必要なんてありません。
その繊細な感性を持ったまま、ほんの少し行動を変えるだけ。
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私との直接のやりとりもできますよ
まとめ:その足の震えは武者震い
「行動するのが怖い」 それは、自分の人生を真剣に考えている証拠です。 どうでもいいことなら、怖くもなんともないはずですから。
怖いままでいいじゃないですか。 不安なままでいいんです。
新卒8ヶ月で逃げ出した私でも、こうして自分の人生を生きられています。
「私はこの仕事が好き!」なんていうタイトルの本を出版するくらいになったのですから。
きっとできるはずなんです。
その震える足で踏み出す一歩が、新しい景色を見せてくれます。 応援しています。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ















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