そんなもどかしさを抱えているとしても、自分を責めないでくださいね。
それは意志が弱いからではありません。
決して単なる慰めで言っているわけでもないのです。
この記事を書いている私は、これまで15年間で2000人以上の生き方や仕事の方向性を整理し、納得のいく判断ができる状態へ導いてきました
その中でよく見かけるのが、いつまでも勉強ばかりしてしまう。資格を取っただけで満足し、行動に移せない。準備に逃げて、気づけば停滞してしまう――そんなパターンです。
この記事では、そんな厄介な脳の仕組みを解き明かし、今日からできる現状維持バイアスの外し方をご紹介します。
理屈だけの解説ではありません。
読み終える頃には、心がフッと軽くなり、自然と最初の一歩を踏み出せているはずです。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
現状維持バイアスを克服した人を含む、2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導くプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
現状維持バイアスとは?変われない正体
そもそも現状維持バイアスとは、たとえ現状に不満があっても、変化を避けて今のままでいようとする心理作用のこと。
変わったら得られるかもしれないものより、変わったら失うかもしれないものばかりが気になってしまう。 いわば、心の防衛本能です。
変化を嫌うのは脳の生存戦略
私たちの脳は、何よりも生き残ることを最優先にしています。 原始の時代から、未知の場所へ行くことは死のリスクを意味しました。
野生動物に襲われるかもしれない。毒のある木の実を食べてしまうかもしれない。帰り道がわからなくなるかもしれない。
だから脳は、「わからないことは危険」と判断し、変化に対して強烈な拒否反応を示すようになったのです。
いつもの道は安全。知らない道は危険。
この本能が現代でも働いているからこそ、新しい行動を起こそうとすると、無意識にブレーキを踏んでしまいます。
損を過大評価する「損失回避性」
さらに厄介なのが損失回避性という心理です。
人間は、利益を得る喜びよりも、損失を被る痛みをおよそ2倍程度強く感じるとされます
- 道で1万円を拾う喜び
- 財布から1万円を落とすショック
比べると、失うショックの方が圧倒的に大きいですよね。
この心理が働くため、転職して年収が上がるかもという期待より、失敗して今の安定を失うかもという恐怖が勝ってしまいます。
【実録】「安定」こそが最強のブレーキ。私が動けなかった26年間
偉そうなことを解説していますが、私自身、かつては26年間もの長い間、このバイアスに縛られ続けていました。
父親が経営する会社でのことです。 肩書きこそ取締役でしたが、実態は父親の指示通りに動くだけ。
扱う商品は、設備機械。正直、全く興味が持てない分野でした。
自分の意思はなく、ただ理不尽を飲み込む毎日。週末が来るのを指折り数えて待つような生活です。
心の中では、常にこう叫んでいました。 「嫌なら辞めて、外に出ればいいじゃないか」
しかし、足がすくんで動けない。 なぜなら、そこには強烈な安定があったからです。
- 我慢さえすれば毎月振り込まれる、生活への不安が一切ないレベルの給与。
- 自社ビルの一室に住み、住居の心配もなし。
- リストラの恐怖とは無縁の将来性ある業界。
- 仕事もそれなりにできるようになっている。
一方で、独立しようとしていた講師業は、不安定そのもの。 「今は良くても、将来どうなるかわからない」 「もし自分が倒れたら、その瞬間に収入がなくなる」
そんな、自営業ならではの切実な不安もありました。 確約された現在の安全と、リスクだらけの未来の不安。
「我慢すれば、安泰だ」 この甘いささやきが、自分の本音を26年間も封じ込めていたのです。
50代。限界と転機
転機が訪れたのは、50代に入ってから。 当時、平日は家業、土日は講師業という複業を10年続けていましたが、体力も集中力も限界が近づいていました。
「今を逃したら、一生このまま終わるかもしれない」 そう考えたとき、初めて安定よりも恐怖が勝ったのです。
呪縛を解いた「極端な問いかけ」
それでも迷う私の背中を押したのは、信頼する経営コンサルタントからの、ある質問でした。
「浅野さん、もし毎年1億円あげるとしましょう」 「その代わり、今の仕事や生活を一切変えてはいけません。今の苦痛をそのまま続けるのが条件です」
そして、彼はこう続けました。 「あなたは、今の仕事を続けますか?」
私は、パッと口から言葉が飛び出していました。 「いいえ、絶対にやりません」
その答えを聞いた彼は、涼しい顔でこう言ったのです。 「じゃあ、続けるのは無理じゃないですか」
この極端な問いかけが、私の中にストンと落ちてきました。
お金や安定を積まれても、自分の魂は「NO」と言っている。
その事実に気づいた瞬間、26年間こびりついていた強力なブレーキが、音を立てて外れたのです。
この経験から断言できます。
もちろん、この問いかけだけで、魔法のようにすべてのブレーキが外れるわけではありません。
長年の恐怖心は、そう簡単には消えませんから。
しかし、「このままではいけない」というスイッチを入れ、ブレーキを緩めることはできます。 緩んだら、あとは行動で外していけばいい。
そのために私が実践した、意志の力に頼らない具体的な方法をのちほど紹介します。
あなたのブレーキ強度は?現状維持バイアス診断
その前にまずは、自分の心にかかっているブレーキの状態を知ることから始めましょう。 以下の項目で、自分に当てはまるものをチェックしてみてください。
□ 失敗するくらいならやらない方がマシと思ってしまう
□ 準備が完璧に整うまで物事を始められない
□ 他人からできない人と思われるのが何よりも怖い
□ 新しいことを始めるのは時間や労力がもったいないと感じる
□ 今の安定を失うくらいなら多少の不満は我慢すべきだと思う
□ 大きなリターンが期待できても損する可能性があるなら手を出さない
□ 「変わりたい」とは思うが具体的にどうなりたいかははっきりしない
□ やりたいことはあるがどれが一番良いか決められず何も選べていない
□ 魅力的な目標があってもそこまでの道のりを考えると気が遠くなる
□ 一度始めたことを途中でやめることに強い罪悪感を感じる
さて、いくつ当てはまったでしょうか?
もしも、4個以上当てはまった方は、現状維持バイアスがかなり強く働いているサインかもしれません。
しかし、落ち込む必要はありません。 原因が分かれば、具体的な対処法も見えてきます。
それではご自身の行動にブレーキをかけている原因を一つひとつ見ていきましょう。
現状維持バイアスを外す行動7選
いよいよここからは、強力なブレーキを外し、行動できる自分に変わるための「現状維持バイアスを外す7つの方法」を解説します。
1.現状維持と「変化の損得」を比べる

現状維持バイアスを外す1つ目の方法は、現状維持を選んだ場合と、変化を選んだ場合、それぞれの損得を比べることです。
私たちの脳は、変化することで失うものを過大評価してしまいます。 まずは冷静に損得を比較してみましょう。
- 具体的なやり方
紙とペンを用意し、紙を4つのエリアに分けて、以下の項目をそれぞれ書き出してみてください。
- 現状維持のメリット(得):今のままの良い点は?
- 現状維持のデメリット(損):今のままの悪い点は?
- 変化した場合のメリット(得):新しい行動を起こした場合の良い点は?
- 変化した場合のデメリット(損):新しい行動を起こした場合の悪い点は?
- 転職を例にすると
- 現状維持のデメリット:
「年収が上がらない」
「スキルが身につかない」 - 変化のメリット:
「年収アップの可能性」
「新しいスキル獲得」
頭の中だけで考えると、感情や思い込みに左右されてしまうもの。
書き出すことで客観的に判断できるので、現状維持バイアスから抜け出すきっかけになります。
2.ハードルをバカバカしいレベルまで下げる

現状維持バイアスを外す2つ目の方法は、行動へのハードルを、これ以上ないというレベルまで下げることです。
行動できない原因の一つに、やるべきことが大きすぎ、始める前から圧倒されてしまうというものがあります。
そこで、目標をばかばかしいと思えるくらい小さなステップに分解するのです。
1分だけやってみる
例えば、
- ブログを書きたい → パソコンを開いてタイトルだけ書く
- ジョギングしたい → ウェアに着替えて玄関を開ける
- 部屋を片付けたい → ペン1本だけ定位置に戻す
このように、これならさすがにできるだろう、というレベルまで行動のハードルを下げてみましょう。
大切なのは完璧な結果ではなく、「今日も行動できた」という小さな成功体験です。
その積み重ねが、自己肯定感を高め、より大きな行動への弾みとなりますよ。
3.まずはお試しで始めてみる

現状維持バイアスを外す3つ目の方法は、まずはお試しで始めてみることです。
「一度始めたら最後まで」という完璧主義が、変化への恐怖を大きくします。そこで、本番前にまずはお試し期間を設けてみるのです。
たとえば、
- 毎日1時間勉強 → この週末だけ15分勉強
- 転職活動開始 → 水曜日に転職サイトを10分見る
あくまでお試しなので、もし合わなければ、いつでもやめていいのです。
私も講師の仕事は、友人から「私(友人)のコミュニティで浅野さん、講座をやってみない?それなら安心でしょ?」と誘われたことで動くことができました。
いつでもやめられるという安心感が心のブレーキを外し、前に進む一歩を軽くしてくれます。
4.やめることを決めて時間と余裕を作る

現状維持バイアスを外す4つ目の方法は、やめることを決めて、新しい行動の時間と心の余裕を作ることです。
多くの人は「何かを足す」ことばかり考えて疲れてしまいます。
まずは今の生活から「引く」ことで、時間と心の余裕を作るのです。
たとえば、
- 寝る前のスマホ15分
- 興味のないテレビ番組
- 気の進まない飲み会
そこで生まれたわずかな時間と心の余裕が、新しい一歩を踏み出す貴重な資源になります。
5.変化を楽しんでいる人の近くに行く

現状維持バイアスを外す5つ目の方法は、変化を楽しんでいる人と、意識的に時間を過ごすことです。
人は環境の生き物です。 脳にはミラーニューロンと呼ばれる、「まわりの行動や感情を、まるで自分のことのようにコピーしてしまう性質」があるからです。
周りが「現状維持が一番」という人ばかりなら、自分も自然とそうなってしまいます。
逆に、変化を楽しみ、挑戦している人の輪に入ってみる。 すると、脳が良い影響を勝手にコピーし始めます。
- 私自身、この力を借りて人生を変えました。
実は、私はこれまで2冊の本を出版していますが、20年前の自分には到底想像できないことでした。
きっかけは、ひょんなことからベストセラー作家を育成する講座に参加したこと。 周りには、本気で著者になろうとする人や、すでに出版している人たちがいました。
彼らが当たり前のように出版していく姿を目の当たりにするうち、私の中にいい意味の”勘違い”が起こったのです。
「あれ? もしかして私にもできるんじゃないか?」
この根拠のない思い込みこそが、ミラーニューロンの働きです。 「変化することは、怖くない。楽しいことなんだ」 そんな空気に触れるだけで、長年のブレーキは徐々に外れていきます。
6.ご褒美で脳をハッキングする

現状維持バイアスを外す6つ目の方法は、小さなご褒美で、自分自身を釣ることです。
脳は、遠くの大きな成功より、直近の小さな快楽に弱いもの。 この性質を逆手に取ります。この性質を逆手にとるのです。
新しい行動の直後に、自分が嬉しいと感じるご褒美を用意します。
例えば、
- 勉強15分後 → 好きなチョコレート一片
- ジョギング後 → リッチなバスソルト入浴
- タスク完了後 → 好きなドラマ1話
行動と快楽をセットにすることで、脳に「変化は気持ちいいこと」と学習させるのです。 私も仕事が終わったらサウナをご褒美に、日々のタスクを乗り切っています。
7. 「持ち帰って検討します」を禁句にする
現状維持バイアスを外す7つ目の方法は、「検討します」を禁句にすることです。
実は、これが現状維持バイアスを増幅させる一番のブレーキです。 私が15年間見てきた、リアルなデータをお伝えしましょう。
人生を変えるようなチャンスを目の前にして、即決せずに「持ち帰って検討します」と言った人が、あとから戻ってきてチャンスを掴んだ例は、ほぼありません。
本人は真面目に考えているつもりかもしれません。 しかし脳の仕組みから見れば、単に決断を先送りして、今の熱が冷めるのを待っているだけです。
誤解しないでくださいね。 やらないと即決するのは、素晴らしい決断です。 自分には必要ないと判断できている証拠ですから。
一番いけないのは、保留にして判断を未来の自分に丸投げすること。 「やる」か「やらない」か。 その場で白黒つける癖を持つだけで、人生の成長スピードは劇的に上がります。
まとめ:その違和感こそが出発の合図
現状維持バイアスは、誰にでもあります。 しかし、ここまで読み進めた方は、変化への種が芽生えているはずなんです。
「今のままでいいのか?」 その小さな違和感を見逃さないでくださいね。 それは、今の場所がすでに手狭になっている成長への合図です。
バイアスを外し、一歩踏み出した先には、想像もしなかった新しい景色が広がっています。 26年間バイアスに縛られていた経験があるからこそ実感しています。
- もっと深く知りたい方へ
私たちの行動を妨げる「心のブレーキ」には、様々な種類があります。
ご自身の心のブレーキのタイプをより詳しく理解し、その外し方を知りたいという方は、こちらの記事もきっとお役に立つはずです。
関連記事▶行動ブレーキの外し方7選|思いっきり成果を出す自分の作り方【環境づくりが必要です】
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ここまで、現状維持バイアスという「ブレーキの外し方」をお伝えしました。
しかし、ここで一つだけ、注意点があります。 せっかくブレーキを外して走り出しても、「自分が本当はどこへ行きたいのか」が分かっていなければ、また迷子になってしまいます。
自分に合わない方向に全力疾走しても、結局はまた苦しくなってしまうだけ。 そうならないために必要なのが、自分の取扱説明書を持つことです。
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私との直接のやりとりもできますよ
最後に筆者からの大切なメッセージ

「変わりたいのに、変われない」
この記事を通して、その正体が意志の弱さではなく脳の強力なブレーキであることをご理解いただけたかと思います。
ここで最後に一つの新しい視点を。
もし今、ご自身の人生で、特に強い「現状維持バイアス」を感じているとしたら。
今がとても大事な人生の分岐点だよと教えてくれている力強いシグナルです。
どうでもいい小さな変化に対してなら、私たちの脳はそれほど強いブレーキをかけません。
そのブレーキが強くかかるということは、その先に人生を好転させる変化が待っている証拠かもしれません。
変化はいつでも怖いもの。 でも、その恐怖の大きさとその先にある喜びの大きさは比例します。
この記事が、その一歩を踏み出す小さな勇気となることを心から願っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ

浅野ヨシオ:
女性成長支援コンサルタント。
魂の女性成長支援・浅野塾 代表。
2007年よりビジネスパーソンや出版希望者を対象とした、自分の強みを発見し唯一無二のブランドを作る講師として活動。ハイキャリアの女性たちでも自分の能力がわからず強い自信を持てずにいることを知る。
2011年、女性成長支援の講座を起ち上げ、幼少期から現在までの人生史を平均200時間以上かけて深掘りする指導に定評がある。
通算15年2000人超の女性専門指導の経験により、心を縛る足かせをはずし、自分にとっての幸せを追求する自己実現プログラムを多数構築する。
著書に「私はこの仕事が好き!自分の強みを活かして稼ぐ方法(大和出版)」がある。

◎メディア実績:日本経済新聞/日経WOMAN/PRESIDENTほか多数
◎講演実績:横浜市経済観光局/多摩大学/NPO法人Woman’sサポート/自由大学/青森商工会連合会/天狼院書店/(株)スクー/ほか多数










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