『あなたの長所は?』と聞かれ、返答に困った経験をお持ちではないでしょうか。
この問いに、心当たりがあるようでしたら、この記事がお役に立てることでしょう。 実際、多くの方が「自分の長所が思いつかない」と悩んでいます。
お悩みの根本原因は、自分の短所や足りない点に目が向いてしまうからかもしれません。 面接で、この問いにうまく答えられないと不安になることもあるでしょう。
自信をもって毎日を過ごすためにも、自分の長所を知ることは重要です。私はこれまで10年以上にわたり、2000人を超える方へ「長所に切り替わる個性」を活かす支援をしてきました。
その経験に基づいた、具体的な方法や考え方をわかりやすく紹介いたします。 読み終えるころには、自分の良い面を見つけるための第一歩を踏み出せるはずです。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
長所が思いつかない人を含む、10年以上2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導くプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
自分の長所が見えにくい3つの原因
どうしてご自身の長所はなかなか見つからないのでしょうか。 考えられる主な原因は3つです。
原因1: 短所ばかりに目が向いてしまう
自分の長所が見えにくい一つ目の原因は、ご自身の足りない点や短所に意識が向きやすいことです。
人間には元来、危険を避けたり問題を解決したりするため、ネガティブな情報やできていない点に注意を向ける性質があると言われます。
それに加え、学校や社会生活の中では、ミスを減らすことや苦手な点の克服が評価される場面も少なくありません。
こうした経験が重なると、自然と自分の「長所」よりも「短所」を探してしまう思考の癖がつきやすいのです。
つまり、単に個人の性格だけが影響しているわけではない、ということです。
原因2: 長所は無意識だから自覚しにくい
自分の長所が見えにくい二つ目の原因は、長所が無意識のうちに発揮されている場合が多い点です。
ご自身にとってはごく自然で、当たり前にできること。そのため、それが特別な長所とは気づきにくいものです。
たとえば、周りから「いつも場を和ませてくれて助かる」と言われても、本人には実感がないケースはよくあります。
苦労なくスムーズにできることほど、特別な能力とは感じにくい傾向があるでしょう。
原因3: 「長所」と「強み」を混同している
自分の長所が見えにくい三つ目の原因は、「長所」と「強み」を同じものと考えてしまう点です。
この二つは、似ているようで少し意味合いが違います。一般的に「強み」とは、他人と比較して秀でている点を指すことが多いでしょう。
一方、「長所」とは、その人固有の良い性質や、人柄の良さなどを表す場合が多いです。
他者と比べる必要がないのが長所、と考えると理解が深まります。この違いを整理することが、ご自身の「長所」を見つけるヒントになるのです。
特徴 | 長所 | 強み |
---|---|---|
比べる対象 | (基本的に)他者比較は不要 | 他者比較が前提となることが多い |
主な意味合い | その人固有の良い性質・人柄・持ち味 | 成果を出す力・秀でたスキル・知識 |
例 | 思いやりがある、素直、明るい | 語学力、交渉力、分析力 |
長所を見つける前の心得
短所を正しく理解することが、長所を受け入れるための土台となります。
自分の短所ばかりが気になってしまうと、長所が見つかっても素直に認められないことがあります。 まずは、短所は決して悪い面ばかりではない、ということを知っておきましょう。
短所があるからこそ人間味が出る
短所は、時としてその人の魅力、いわゆる「人間味」となることがあります。
たとえば、仕事はとてもできるけれど、方向音痴な人がいるとします。 その「苦手なこと」が、かえってその人の魅力として感じられる場合もあるのです。 短所は、人をより人間らしく見せる要素の一つと言えます。
視点を変えれば短所も長所になる
ご自身の短所だと思っていることも、見方を変えるだけで長所に変わる可能性があります。
たとえば、「心配性」という短所を考えてみましょう。 これは見方を変えれば、「慎重さ」「準備を怠らないこと」という長所とも言えます。 また「頑固」な点は、「意志が強い」「信念がある」ことの表れとも考えられます。
このように短所を別の角度から捉え直すことを「リフレーミング」と呼ぶこともあります。
後の章で紹介する長所の見つけ方の中の「短所のポジティブ言い換え」にも繋がる考え方です。
【実践編】長所の最適な見つけ方10選
ここからは、具体的な長所の見つけ方を紹介します。
全部で10個の方法を紹介しますので、試せそうなものから取り組んでみてください。
自分の長所を見つける10の方法を図解しました。各方法の詳細は以下で解説します。
1. 他者からの「褒め言葉・感謝」分析
長所の最適な見つけ方の一つ目は、過去に周りの人から受けた「褒め言葉」や「感謝の言葉」を思い出して分析する方法です。
人は、他者の良い点には気づきやすいもの。 ご自身では当たり前と思っていても、周りからは「すごいね」「助かるよ」と評価されることがあります。
たとえば、「〇〇さんに任せると安心だ」「いつも細かいところに気がつくね」「〇〇さんの〇〇な考え方が好きだ」といった言葉です。
書き出した言葉を眺めて、共通するキーワードや、どんな状況で言われたことが多いかを探ってみましょう。 そこに、ご自身の長所の手がかりが隠れているはずです。
2. 信頼できる人への「他己分析」依頼
長所の最適な見つけ方の二つ目は、信頼できる身近な人に意見を求めてみることです。
たとえば、ご家族や親しい友人などに「自分の長所はどこだと思う?」と直接質問してみましょう。
自分では気づいていない長所や、客観的な視点からの意見を知るきっかけになります。
- この方法には注意点もあります。
身近な人の意見は、その人の価値観や経験、ご自身との関係性に影響されることがあるからです。専門家ではないため、感覚的なフィードバックになる場合も少なくありません。
より有益なヒントを得るためには、一人だけでなく複数の方に聞いてみるのがおすすめです。
加えて、長所だけでなく「どんな時にそう感じるか」具体的な場面や行動も尋ねてみましょう。そうすることで、より客観的な情報が得やすくなります。
得られた意見は、あくまで「参考情報」として受け止め、鵜呑みにしないことが大切です。
他の方法で見つけたことなども考慮し、ご自身が納得できるかを判断基準にしましょう。
3. 「成功体験・克服体験」の深掘り
長所の最適な見つけ方の三つ目は、過去の「成功体験」と「克服体験」を深く掘り下げることです。
「そのとき、具体的にどんな行動をとったか」「どんな考え方をしたか」「どんなスキルを使ったか」などを自問自答してみましょう。
ただ、このときに課題となるのが、成功体験を成功と自覚しにくいことや、失敗体験の記憶が強く残りやすい「ネガティブ・バイアス」(※)の影響です。 (※ネガティブ・バイアス:人がポジティブな情報よりもネガティブな情報に注意を向けやすく、記憶に残りやすい心理的な傾向のこと)
この問題を乗り越え、記憶を効果的に掘り起こすためには、さまざまな視点の質問を自分に問いかけることが助けになります。
そこで、ご自身の棚卸しと分析に役立つ「自分の棚卸&分析に使える70の質問集」を作成しました。
これを使うことで、自分自身との対話を、これまでになかったレベルで深めることができるでしょう。
本来は有料での提供も検討しましたが、悩まれている方が多い状況を考え、当面は無料で配布することにいたしました。
ただし、いつまで無料で配布するかは未定です。必要と感じる方は、今すぐ入手して保存することをおすすめします。
下記からどうぞ。
たとえば、難しい課題を粘り強く解決した経験を思い出します。 その経験は、「忍耐力」や「問題解決力」といった長所を示していると言えるでしょう。
これらの具体的な経験に基づいた長所は、ご自身の確かな自信へと繋がっていくはずです。
4. 自分史での「パターン発見」
長所の最適な見つけ方の四つ目は、「自分史」を作成して人生を可視化し、経験と感情のパターンを探ることです。

診断ツールで「長所らしきもの」を見つけても、どこか納得しきれない。それは行動や経験という「根拠」が曖昧だからです。
自分史は、その根拠となる体験や実績を見つけ出す、最も確かな方法の一つと言えます。
正直、作成には時間も労力もかかります。 しかし、書き切った先には、かけがえのない発見が待っています。実際に自分史を書かれた方の感想を紹介します。(※原文のまま掲載)
今まで生きてきた中で、本当にびっくりするくらい色んなことを経験してきたなと思った。平凡な人生と思っていたけど、唯一無二で同じ経験をした人はいないんだなと思った。
振り返ることで楽しい記憶が蘇って笑っちゃったり、逆に涙が出たりもしたけど、それが生きてきた証ということなんだなと思った。
書きながら苦しくなることもあった。一方で思っていたより楽しく過ごした時間があったことも思い出せた。一通り書き終えた今でも、書き足すことが出てくる。
これらの感想にあるように、客観的な視点や忘れていた記憶、感情の再発見などが、自分史作成の大きな効果です。
重要なのは、こうした発見の中から、繰り返し現れる行動や思考の「パターン」を見つけ出すこと。
そのパターンこそが、ご自身の長所を確信に変え、ぶれない自信や価値観の土台を築くのです。
5. 「無意識の得意パターン」発見
長所の最適な見つけ方の五つ目は、普段、無意識に行っている行動の中に「得意なパターン」を見つけることです。
得意なことほど当たり前で、長所だと自覚しにくいものです。 「無意識なこと」を意識して見つけるのは、たしかに簡単ではありません。
そこで、一日や一週間の終わりに少し立ち止まってみましょう。 「特に苦労なくスムーズにできた作業」や「他の人より早く終えられた仕事」がなかったか、軽く振り返るのが有効です。
たとえば、「気づくといつも部屋が片付いている」「人との会話で自然と相手の話を引き出している」といった行動パターン。 あるいは、「資料作成はなぜかあまり苦にならない」といった感覚もヒントになります。
それらは、「効率性」「傾聴力」「情報整理力」といった、ご自身が持つ隠れた才能や長所を示していることがあります。
当たり前の中に隠れた、ご自身の価値ある「得意パターン」に気づくための、ちょっとした意識づけを試してみてください。
6. 「つい夢中になること」エネルギー分析
長所の最適な見つけ方の六つ目は、ご自身が「つい夢中になること」や、「やる気が出たり、充実感を覚えたりする活動」を分析することです。
時間を忘れて没頭できたり、終わった後に疲れよりも充実感があったりする活動。 そうした活動には、ご自身の興味や長所が隠れていることが多いものです。
趣味、仕事、学習、人との関わりなど、分野は問いません。 「どんな時に時間を忘れるか」「どんな活動だと意欲が湧き、満たされた気持ちになるか」を具体的に書き出してみましょう。 そして、その活動の「何が」ご自身を夢中にさせるのか、理由を考えてみます。
たとえば、「新しい知識を得るのが楽しい」「計画通りに進めるのが快感」「人と協力して何かを達成するのが好き」などです。
その「理由」の部分に、「探求心」「計画性」「協調性」といったご自身の長所が隠れていると言えるでしょう。
「楽しい」「意欲が湧く」「満たされる」といった感覚をヒントに、ご自身の良い面を探ってみてください。
もし『夢中になれること』自体がなかなか見つからない、という場合は、以下の記事で見つけ方のヒントを紹介しています。
▶ 夢中になれるものの見つけ方7選|見つからない3つの原因と診断チェックリスト
7. 大切な「価値観」と行動の紐付け
長所の最適な見つけ方の七つ目は、ご自身が大切にしている「価値観」と、日々の行動を結びつけて考えることです。
「価値観」とは、その人が「何を重要だと考え、どうありたいか」という、心の奥にある判断基準のようなものです。 人は無意識のうちに、自分の価値観に沿った行動を選択する傾向があります。
その行動パターンの中に、ご自身の長所が隠れていることが多いのです。 なぜなら、価値観は自然な行動を促すからです。 そして、繰り返される行動は、関連する能力を長所へと育てていきます。
まず、「誠実さ」「成長」「貢献」「自由」「調和」など、ご自身が大切にしたいと感じる言葉を書き出してみましょう。
たくさん出てきた場合は、特に重要だと思うものを3つから5つほど選びます。 次に、選んだ価値観それぞれについて、「この価値観を大切にしているから、どんな行動をしているか?」を考えてみます。
たとえば「貢献」が価値観で「困っている人を助ける」行動が多ければ、それは「支援力」「思いやり」といった長所の表れでしょう。
ご自身の深い部分と繋がる長所を見つける、本質的なアプローチの一つと言えます。
ご自身の価値観を明確にするための、より詳しい方法や70の質問リストについては、以下の記事で詳しく解説しています。
▶ 価値観の見つけ方完全ガイド|プロ直伝70の質問と実践ワーク
8. 短所のポジティブな捉え直し(リフレーミング)
長所の最適な見つけ方の八つ目は、ご自身が「短所」だと感じている点を、単に言い換えるだけでなく、その本質を深く捉え直すことです。
「短所と長所は表裏一体」という考え方はよく聞かれます。 たしかに、見方を変えればポジティブな側面が見えることもあります。
しかし、より大切なのは、その短所が「なぜ」存在するのか、ご自身のどんな個性や価値観の表れなのかを考えてみることです。
たとえば「心配性」は、単に「慎重」と言い換えるだけでなく、「危機管理意識が高い」ことや「責任感が強い」ことの表れかもしれません。 また、「頑固」に見える点は、「信念を貫く強さ」として、特定の場面では大きな力になることもあります。
短所(自己認識) | 長所・強みへの捉え直し |
---|---|
心配性 | 慎重、準備周到、責任感が強い、危機管理意識が高い |
頑固 | 意志が強い、信念がある、一貫性がある、流されない |
飽きっぽい | 好奇心旺盛、切り替えが早い、新しいことに積極的、多角的な視点 |
せっかち | 行動が早い、決断力がある、効率重視、スピード感がある |
人見知り | 聞き上手、観察力がある、慎重に人間関係を築く、思慮深い |
優柔不断 | 思慮深い、多角的に検討できる、協調性がある、人の意見を尊重する |
ご自身の気になる点をリストアップし、「これはどんな個性の表れだろう?」「どんな良い面があるだろう?」と問いかけてみてください。
短所と長所の関係性や、弱みを個性として捉える考え方、面接での伝え方について、さらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考になります。
▶ 「強みは弱みの裏返し」ではない。弱みは重要な個性である理由|面接で短所を聞かれたら?
9. 人より早くできることチェック
長所の最適な見つけ方の九つ目は、他の人よりも「早く習得できること」や「楽にこなせること」に注目することです。
たとえば、他の人にとっては複雑な手順もすぐに理解できたり、特定のツールを感覚的に使いこなせたりすることなどです。
しかし、これもさきほど紹介した「無意識の得意パターン」と同様に、自分ではなかなか気づきにくい点です。 つい、周りの人も同じように感じているだろう、と考えてしまいがちでしょう。
そこで、これまでの学習経験や仕事内容を振り返ってみましょう。 「他の人は苦労していたけれど、自分はそれほどでもなかった」と感じる作業や分野がなかったでしょうか。
周囲から「覚えるのが早いね」「飲み込みが早い」などと言われた経験も、重要な手がかりになります。
その「人より早く・楽にできること」は、特定の思考力や情報処理能力など、ご自身の貴重な長所が活かされている証拠なのです。
他者との比較の中に、ご自身のユニークな才能や長所を見つけるヒントを探してみてください。
10. 周囲との比較で見つける強み
長所の最適な見つけ方の最後は、ご自身が「普通」や「当たり前」と思っていることの中に、他人との比較を通じて強みを見つける方法です。
しかし、これもまた自覚するのが難しい点です。 多くの人は、自分の基準が標準だと考えがちだからです。
周囲の人が、ご自身にとっては簡単なはずの作業に手間取っていたり、違うやり方をしていたりする場面に注目してみましょう。
その「当たり前」にこそ、「論理的な思考力」「段取り力」「独自の視点」といった長所が隠れていることが多いのです。
ご自身の「当たり前」を疑ってみることで、埋もれていた長所を発見できるでしょう。
【応用編】見つけた長所を面接で効果的に伝えるコツ
ここまで、ご自身の長所を見つけるための様々な方法を見てきました。 しかし、せっかく見つけた長所も、伝え方次第で面接での印象は大きく変わります。
表面的なアピールではなく、ご自身の経験に基づいた「本物の言葉」で、面接官の心に響く伝え方。そのコツを紹介します。
長所の質問で何を知りたいのか?
面接官が長所を質問するのは、一般的に「自社への適性」「将来性」「他の社員との協調性」などを知りたいから、と言われます。
しかし、より本質的には「この人は自社の具体的な課題を理解し、解決に貢献できるか」という点を見ています。 つまり、入社後にどのような活躍や成果が期待できるのか、その可能性を知りたいのです。
そのため、単に長所を述べるだけでは不十分です。 その長所がどんな経験に裏付けられているか、そして今後も再現できるか、その根拠となる情報を求めています。
さらに、ご自身を客観的に理解しているか(自己認識力)も見ています。 長所に関する回答から、企業の文化や価値観との相性(カルチャーフィット)を探ろうとすることもあるでしょう。
質問の意図を深く理解し、相手が本当に知りたい情報(具体的な根拠や自社との接点)を伝える意識が大切です。
魅力的に伝える基本構成「結論 + 具体エピソード + 貢献意欲」
面接官に響く長所アピールの3ステップ構成。各要素をバランスよく組み合わせることで説得力が高まります。
面接官が知りたい意図を踏まえた上で、ご自身の長所を効果的に伝えるには、「話の構成」が重要です。
単に長所を語るだけでなく、説得力を持たせ、入社への意欲を示す流れを作るのです。
そのための基本構成として、以下の3つの要素で話を組み立てることをおすすめします。
「①結論(ご自身の長所)」
「②具体エピソード(長所の根拠)」
「③貢献意欲(入社後の活かし方)」
です。
まず最初に、①結論として、ご自身の長所が何かを明確に伝えます。 これにより、話の要点がすぐに理解されやすくなるでしょう。
次に、その長所が②実際に発揮された具体的なエピソードを語ります。 これが、面接官が求める「根拠」となり、話の信憑性を高める上で最も重要な部分です。
単なる自己評価ではなく、事実に基づいた説得力が生まれます。
最後に、その長所を入社後に③どのように活かし、会社に貢献したいかを具体的に述べます。 これにより、長所の再現性(今後も活かせること)と、企業への貢献意欲を示すことができるのです。
この構成で話すことで、論理的で説得力があり、かつ入社への熱意も伝わる回答にしやすくなります。
エピソードで説得力を格段にアップさせるコツ
説得力のあるエピソードに必要な4つの要素。この順序で話すことで、あなたの長所が活きた具体例を伝えられます。
基本構成の中でも、特に重要なのが「②具体エピソード」です。 ここでの語り方が、長所の説得力を大きく左右します。
単に「こんなことがありました」と話すだけでなく、面接官が「なるほど」と納得し、ご自身の活躍イメージを持てるように伝えるコツを見ていきましょう。
まず大切なのは、「状況・課題・行動・結果」を明確にすることです。 どのような状況で、どんな課題があり、それに対してご自身がどのように考え、行動し、最終的にどのような結果(できれば具体的な成果や学び)に繋がったのか。
この流れを意識することで、エピソードが具体的になり、再現性も伝わりやすくなります。
次に、可能であれば数字を盛り込むことです。 「多くの」「少し」といった曖昧な表現ではなく、「〇〇人のチームで」「〇〇%改善した」「〇〇日間で」など、具体的な数字を使うことで、話の信憑性が格段に増します。
そして、最も重要なのが「ご自身の思考プロセス」を伝えることです。
なぜその行動を取ったのか、何を考えて工夫したのか。 その背景にある考え方を示すことで、単なる行動報告ではなく、ご自身の問題解決力や価値観を伝えることができるのです。
これが、他の応募者との差別化にも繋がる「一歩深い」アピールとなります。
エピソードを通じて、ご自身の長所が単なる言葉ではなく、具体的な行動と成果に結びついていることを示しましょう。
注意!面接でやってはいけない「長所」のNGな伝え方
最後に、面接で長所を伝える際に、避けるべき「NGな伝え方」について解説します。 せっかくの長所も、伝え方を間違えると逆効果になることもあるため注意が必要です。
まず、①具体例のない抽象的な表現は避けましょう。 たとえば「コミュニケーション能力が高いです」と言うだけでは、面接官には何も伝わりません。 どのような能力なのか、根拠となるエピソードがなければ、ただの自称に聞こえてしまいます。
次に、②応募する仕事内容と関連性の低い長所をアピールすること。 いくら素晴らしい長所でも、その仕事で活かせなければ、採用するメリットを感じにくいものです。 企業研究や仕事内容の理解が不足している、という印象にも繋がりかねません。
また、③事実と異なる内容や、過度な誇張も当然NGです。 話の辻褄が合わなくなったり、深掘りされた際に答えられなかったりすると、信頼を一気に失います。
④過度な謙遜も避けるべきでしょう。 「大したことはないのですが…」といった前置きは、自信のなさの表れと受け取られ、長所の説得力を弱めてしまいます。
そして、⑤長所を会社でどう活かすか、どう貢献したいかという視点が欠けている回答。 これも、入社意欲や企業への関心の低さを示すものと捉えられることがあります。面接官は、長所が「自社でどう役立つか」を知りたいのです。
これらのNG例を参考に、ご自身の経験に基づいた、具体的で正直な伝え方を心がけてくださいね。
自己分析で限界を感じたら?
専門家への相談も有効な選択肢です。客観的で、かつ専門的な視点からのサポートは、一人では得られない深い気づきを与えてくれます。
特に、ご自身の経験や個性を深く掘り下げ、本質的な長所や価値観を見出すプロセスを支援する専門家の存在は貴重です。
体系的な知識や多様な視点から、ご自身の思考を整理し、納得できる言葉で長所を明確にする手助けとなるでしょう。
見つけた長所への確信を深める上でも、こうした専門的な視点は役立ちます。 さらに、その長所を具体的なキャリアプランへどう活かすか、といった相談も可能です。
もし、専門的なサポートを通じて、ご自身の長所への理解や確信をさらに深めたいとお考えの場合。 私が提供している「自分力活用講座」も、その選択肢の一つとなるでしょう。
この講座は、この記事で紹介した自己分析を一歩進めるものです。 ご自身のユニークな個性や才能(自分力)を明確にし、それを実生活やキャリアで具体的に活かす方法を、対話やワークを通じて探求します。
セルフ分析で見つけた長所の裏付けを得たり、確信を深めたりする上で、特にお役に立てると考えています。
ご興味があれば、以下のページで詳細をご確認ください。 ▶ 自分力活用講座
まとめ:根拠ある長所を見つけよう
この記事では、長所が見つからない原因から、ご自身の経験に基づき「根拠ある長所」を見つける具体的な方法(最適10選)、そして面接での伝え方のコツまでを解説しました。
大切なのは、誰かの真似ではなく、ご自身の経験や価値観に根ざした「個性」としての長所を見つけることです。 短所だと思っていたことさえ、深く見つめれば、それも大切な自分の一部だと受け止められるかもしれません。
ご自身の持つ本来の輝き(自分力)を発見する、その一助となれば嬉しく思います。
長所を見つけて変化した方々の声
この記事で紹介した考え方やご自身の長所発見を通じて、実際にキャリアや人生に良い変化を起こした方々のインタビュー動画を紹介します。実例から、ご自身の可能性を感じ取るヒントにしてみてください。(※各4分程度です)
☆今村有美さん〈会社員〉
『満足度の高い転職ができました』
☆中山素子さん〈海外ディレクター〉
『受講しなければ今も自分探しをしていると思います』
☆新妻幹生さん(28)〈広報職〉
『自分のキャリアが広がる実感があります』
☆栗田あかねさん〈営業職〉
『受講しなかったら転職先を間違ったかもしれません』
☆村西千恵さん〈キャリアカウンセラー〉
『出産後に時給は2.5倍になってます』
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- 自分の棚卸しに使える100の質問シート:自分自身を深く理解するための問いかけを提供し、長所や可能性を探るのに役立ちます。
- 自己肯定感を高めるための100の質問シート:自信を持って前向きに生きるための支援をします。
- 今の仕事合う?合わないチェックリスト:現在の職場環境が自分に合っているか評価するのに役立ちます。
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