
周りの人の期待に応えようとしたり、こうあるべきという社会の常識にとらわれたりする。その結果、本当の自分の気持ちを見失ってしまう。
あるいは、自分の意見を口にすると、「わがままな人だと思われないかな?」と不安になり、つい本音を飲み込んでしまう…。
多くの人たちが、そんな窮屈さや、もどかしさを感じながら暮らしているのかもしれませんね。
もしも、自分の心にまっすぐ向き合い、無理なく自然体でいられる毎日を送れるとしたら、それはどんなに心地よく、幸せなことでしょう。
この記事を読み終えるころには、自分独自の人生を歩むヒントを見つけていただけるはずです。最後までお読みくださいね。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
自分に素直に正直に生きる人を含む、2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導くプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
正直に素直に生きるとは?その意味と価値
自分に正直に素直に生きるとは、他人に迷惑をかけない範囲で、ありのままの自分をまるごと受け入れ、無理なく納得のいく選択を重ねながら、生き生きと毎日を送る状態を指します。
そんな正直で素直な生き方が持つ本当の意味と、それがなぜ今の私たちにとって価値あるものなのかを解説します。
なぜ正直に生きることが重要か?
目まぐるしく状況が変わる現代。そんな中で、正直に素直に生きることが、なぜ私たちにとってこれほど大切になってきているのでしょう。
その主な理由を3つお伝えします。
大切な理由1:変化の時代の確かな目印
正直に素直に生きることが大切な3つの理由の1つ目は、自分自身の心の中にある声に耳をすますことが、より良い毎日を送るために、欠かせないものだからです。
情報がとめどなくあふれ、異なる考え方や価値観が響き合う中で、何が自分にとって本当に大事なのか、つい見失ってしまうこともあります。
そんなとき、心の声に従って正直に素直に選ぶ力こそ、本来の自分の道を進む確かな目印となるでしょう。
たとえば、転職で迷ったとき、周囲の声に流されそうになっても、自分の心の奥底にある「本当にやりたいこと」に気づき、そちらへ舵を切れるようなイメージです。
大切な理由2:心からの納得感と穏やかさ
正直に素直に生きることが大切な3つの理由の2つ目は、心からの納得感や穏やかな気持ちと深く結びついているからです。
いつも周りの人に合わせてばかりいると、心の中に小さな違和感が積もり積もって、大きな窮屈さを感じてしまうことがあります。
自分に対して正直であることは、ありのままの自分を丸ごと受け入れ、日々の選択に「これでいい」という納得と、穏やかな気持ちをもたらしてくれるのです。
たとえば、気の進まない誘いを断れずに参加してモヤモヤするよりも、勇気を出して断り、自分の時間を好きなことに使えたときの、スッキリした気持ちを思い出してみてくださいね。
大切な理由3:自分らしい成長へのステップ
正直に素直に生きることが大切な3つの理由の3つ目は、自分自身の成長へと自然につながっていくからです。
正直に素直に生きることは、ただ楽な道を選ぶこととは少し違います。
むしろ、自分自身と丁寧に向き合い、必要な場面では自分の考えを伝え、一歩踏み出す。そうした経験の一つひとつが、私たちを人として豊かにし、自分独自の道を歩む大切なステップになるものです。
たとえば、苦手だと感じていた人に、正直な気持ちを丁寧に伝えてみたら、意外なほど理解してもらえて関係が良くなった、というような機会ですね。

わがままに生きればいいということかしら?

いいえ。わがままとは違いますよ。
自分に正直とわがままはどう違う?
自分に正直に生きると聞くと、中には「それは、自分のことしか考えない『わがまま』とどう違うの?」と首をかしげる方もいらっしゃるかもしれませんね。
言葉の響きは似ているかもしれませんが、この二つの間には、はっきりとした違いがあります。その主な3つの違いを、ここで確認しておきましょう。
違い1:周りの人への思いやりがあるか
「自分に正直」と「わがまま」との3つの違いの1つ目は、周りの人への思いやりを心に留めているかどうかです。
自分に正直に生きるというのは、自分の気持ちや考えを大切にしながらも、その行動が他の人に迷惑をかけない範囲で行う、ということが基本になります。
自分の望みだけを一方的に押し通し、周りの状況や相手の気持ちを考えない「わがまま」とは、この点で大きく違ってきます。
たとえば、自分の意見を伝えるときも、相手がどう感じるかを想像し、言葉を選ぶのが「正直」な姿勢。一方、相手の気持ちを考えずに自分の要求だけをぶつけるのが「わがまま」と言えるでしょう。
違い2:社会の中で責任を果たそうとするか
「自分に正直」と「わがまま」との3つの違いの2つ目は、自分の行動に責任を持ち、社会の一員として役目を果たそうとする気持ちがあるかどうかです。
自分に正直に生きるためには、ときには勇気を出して自分の考えを伝え、周りの人に理解してもらう努力も必要になります。
それは、自分の選んだ道に責任を持つということであり、社会の中で人と折り合いをつけながら自分を表現する、「社会で生き抜く力」を育むことにもつながります。
ただ自分の欲求を満たしたいという一時的な感情とは違います。
たとえば、「この仕事はやりたくない」と正直に伝えたとしても、その代わりに「こちらの仕事なら貢献できます」と代替案を示し、自分の役割を果たそうとするのが「正直」なあり方。
一方、ただ「やりたくない」と投げ出すだけでは「わがまま」と受け取られかねません。
違い3:本当の幸せや成長につながるか
「自分に正直」と「わがまま」との3つの違いの3つ目は、その行動が、心からの幸せや自分の成長に本当に結びつくかどうか、という点です。
わがままな振る舞いは、その場ではスッキリするかもしれません。しかし、人間関係がギクシャクしたり、信頼を失ったりすることもあるでしょう。
それに対して、自分に正直で素直な生き方は、納得のいく選択を積み重ねていくことで、内側から満たされる感覚や人としての成長、そして周りの人たちとの温かい関係をゆっくりと育んでいくものです。
たとえば、一時的に楽をしたいからと約束を破るのは「わがまま」かもしれませんが、長い目で見て自分も相手も幸せになるために、誠実な話し合いを選ぶのが「正直」な生き方です。
その積み重ねが、本当の信頼や成長につながります。
つい自分を偽る。心理的な背景
多くの人が自分に正直に、そして素直に生きたいと心の中で願いつつも、つい本当の気持ちとは違う顔をしてしまったり、言いたいことを飲み込んでしまったりするのは、一体なぜなのでしょう。
そこには、主に3つの心の動きが隠れていると考えられます。
背景1:周りの評価が気になりすぎる心
つい自分を偽ってしまう心理的背景の1つ目は、周りの人からどう見られるかという評価を気にしすぎてしまう心です。
私たちは人との関わりの中で生きていますから、他の人に良く思われたい、嫌われたくない、という気持ちを持つのは自然なこと。
でも、その気持ちが必要以上に強くなってしまうと、自分の本当の思いを抑えつけてでも、周りの期待に合わせてしまうことが多くなるのです。
たとえば、会議で本当は反対意見なのに、「反対したら、空気が読めないやつだと思われるかも…」と、周りの顔色をうかがってつい賛成してしまう、というケースですね。
背景2:その場を丸く収めたいという心理
つい自分を偽ってしまう心理的背景の2つ目は、その場を丸く収めたい、波風を立てたくないという思いから、社会や組織の空気に自分を合わせてしまう心理です。
会社などで働いていると、自分の考えよりも組織の方針や上司の意向を優先しなくてはならない場面も出てきます。
そんなとき、「ここで本音を言ったら、雰囲気が悪くなるかも…」と感じて、自分に正直であることよりも、その場の調和を選ぶことがあるのでしょう。
個人の本音よりも全体の和が求められることは少なくありません。
たとえば、本当は早く帰りたい飲み会でも、「ここで帰ると言ったら、みんなの楽しい雰囲気を壊してしまうかな…」と思い、無理して最後まで付き合ってしまう、といった状況です。
背景3:過去の経験がブレーキをかける心
つい自分を偽ってしまう心理的背景の3つ目は、過去の苦い経験が、今の自分にブレーキをかける可能性です。
自分の意見を正直に伝えたときに、誰かから否定されたり、冷たい態度を取られたりした経験があるとしましょう。
そうした出来事が心のどこかに引っかかっていると、もうあんな思いをするのは嫌という気持ちから、自然と自分の殻に閉じこもりがちになります。
その結果、本音を表現すること自体をためらってしまうのです。
たとえば、以前、勇気を出して新しい企画を提案したら、上司に頭ごなしに否定された経験が忘れられず、それ以来、何か良いアイデアが浮かんでも「どうせまたダメ出しされるだろう…」と、口に出すのをためらってしまう、といったケースです。

自分に正直に素直に生きる実践方法7選
実際に、自分に正直に素直に生きるために、毎日の暮らしの中で意識して取り組める具体的な7つの実践方法を、一つひとつ丁寧にご紹介していきます。
方法1:本当の気持ちや心の声に気づく
7つの実践方法の1つ目は、自分自身の内側にある、本当の気持ちや心の声に丁寧に気づいてあげることです。
自分に正直に素直に生きるための第一歩は、まず「自分が今、何を感じているのか」「何を望んでいるのか」を正しく知ることから始まります。
感情ノートで本音を見つめ直す習慣
自分の気持ちに気づくための具体的な習慣として、「感情ノート」をつけてみましょう。 日々の出来事とそのときに感じた気持ちを書き出すことで、自分の内面と向き合うシンプルな方法です。
【感情ノートの具体的な進め方】
- 準備するもの: お気に入りのノートとペン、あるいはスマートフォンのメモアプリなど、自分が心地よく使えるものを選びましょう。誰かに見せるものではないので、気負わずリラックスして取り組める環境が大切です。
- 書くタイミング: おすすめは、1日の終わりや寝る前の5分~10分程度です。もちろん、何か大きな感情の動きがあったときに、その都度書き留めるのも良いでしょう。
- 書く内容のヒント(質問例):
- 今日、特に心が動いた出来事は何でしたか?
- そのとき、どんな気持ちになりましたか?(例:嬉しい、楽しい、悲しい、腹立たしい、不安、安心、ワクワク、モヤモヤなど、具体的な感情の言葉で)
- なぜ、そう感じたのだと思いますか?(その感情の奥にある自分の考えや価値観を探ってみましょう)
- その感情に対して、何かしたいことはありますか?(例:誰かに話したい、一人でゆっくり考えたい、気分転換したいなど)
- もし、同じような状況がまた起きたら、次はどうしたいですか?(これは少し慣れてきてからで大丈夫です)
感情ノートは、日々の小さな自分史を紡いでいく作業です。
自分の感情の動きを記録し続けることで、意識していなかった本音や、「大切にしていること」「本当に避けたいこと」が、はっきり見えてくるはずです。
もし、ノートに書き出した感情と、普段自分が頭で考えていることや周りに言っていることにズレがあるなと感じたら、それは自分に正直になれていないサイン。
そこが、自分自身とじっくり向き合うための大切な「突っ込みどころ」になるのです。
自分の心の声に耳を澄まし、それに従って生きることの大切さについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
▶自分の心の声に従うと人生はうまくいく|頭に従うと9割後悔する理由【本心に従う生き方】
方法2:自分の価値観で選ぶ
7つの実践方法の2つ目は、周りの人の評価や「普通はこうです」といった世間のものさしではなく、自分自身の好きや心地よいという感覚、つまり自分の価値観を大切にして物事を選び取ることです。
自分の心の声に正直になり、自分の価値観に沿った選択を重ねていくことが、納得のいく人生につながります。
価値観リストワークで自分軸を見つける
自分の価値観をはっきりさせるための一つの方法として、「価値観リストワーク」を試してみることをおすすめします。
これは、さまざまな価値観を表す言葉。たとえば、「成長」「貢献」「自由」「安心」「楽しさ」などがたくさん書かれたリストを見て、今の自分が特に大切にしたいと感じる言葉をいくつか選び出すワークです。
インターネットで「価値観リスト」と検索すると、たくさんの例が見つかりますよ。
選び出す際には、頭で考えるだけでなく、その言葉を見たときに「心が温かくなるか」「ワクワクするか」といった自分の感覚を頼りにするのがコツです。
以前お伝えした「感情ノート」を振り返り、自分がどんなときにポジティブな感情を抱きやすいかを見てみるのも、自分の価値観を見つけるヒントになるでしょう。
たとえば、ある方が価値観リストを見ていたとします。 まず「自由」という言葉が目に留まり、心が少し軽くなるのを感じました。
「そういえば、細かいルールに縛られるよりも、自分のペースで物事を進められるときに力を発揮できたな」と過去の経験を思い出しました。
次に「貢献」という言葉に目が向き、「誰かの役に立てたときに、大きな喜びを感じるタイプだ」と気づきました。
こんな風に、一つひとつの言葉と自分の内なる感覚や過去の経験を結びつけながら、特に心が動いた言葉を3つから5つほど選び出していくのです。
また、過去の経験、つまり「自分史」の中で、充実感を覚えた出来事や、逆に強いストレスを感じた出来事を思い出してみるのも有効です。
その背景には、ご自身が大切にしている価値観や、譲れないものが隠れていることが多いのです。
自分の価値観がはっきりすると、日々の選択に迷ったときの軸となり、ブレない判断ができるようになります。
さらに、自分の価値観を深く掘り下げたい方は、こちらの記事も参考になるでしょう。
▶価値観の見つけ方完全ガイド|プロ直伝70の質問と実践ワーク
方法3:小さなNOや意見を伝える練習
7つの実践方法の3つ目は、自分の気持ちや考えを、小さなことから相手に伝えてみる練習をすることです。
特に、相手に気を使って自分の意見を言えなかったり、断ることが苦手だったりする方にとっては、少し勇気がいるステップかもしれません。
無理のない範囲で、少しずつ「伝える」ことに慣れていくことが大切です。
相手も自分も大切にする伝え方のコツ
自分の意見を伝えるときに意識したいのは、相手を尊重しながら、自分の気持ちや考えを正直に、そしてお互いが対等な立場でいられるような、そんな伝え方です。
その具体的なコツとして、「枕詞(まくらことば)」の活用がとても役立ちます。 いきなり「それは違います」と否定したり、「私はこうしたいです」と自分の意見だけを主張したりするのではなく、
「私の意見としては、~なのですが、いかがでしょうか?」
「もし可能でしたら、~という形は考えられますか?」
「私の考えでは、~という側面もあるように思うのですが、一度ご検討いただけませんか?」
といった形で、まず自分の意見であることを示し、相手に判断を委ねるような柔らかい表現で伝えてみるのです。
大切なのは、自分の意見を「一度外に出してみる」こと。
すべてが受け入れられるわけではないかもしれませんが、これまで飲み込んでいたことのうち、一つでも自分の意見が相手に伝わったり、状況が少しでも良い方向に動いたりすれば、それは大きな自信になるでしょう。
本音を伝えるスキルをさらに磨きたい、あるいは他人の期待に応えることに疲れを感じている方は、以下の記事もおすすめです。
▶本音を話しても嫌われない方法|本音と意見の賢い使い分けと選ぶべき相手とは?
方法4:自分の大切な時間や活動を優先
7つの実践方法の4つ目は、自分を大切にする時間や心が満たされる活動を日々の生活の中に組み込み、それを優先することです。
忙しい毎日を送っていると、つい自分のことは後回しになりがち。でも、心や体が疲れていては、自分に正直に素直に生きるためのエネルギーも湧いてきません。
まずは自分自身をいたわり、満たしてあげることが、結果として周りの人にも優しくなれたり、より良い選択ができたりすることにつながります。

では、「自分を大切にする時間」とは、具体的にどのようなものでしょう。
それは、高級なものを買ったり、特別なことをしたりするだけではありません。
たとえば、好きな音楽を聴きながらゆっくりお茶を飲む、自然の中を散歩する、湯船にゆっくり浸かる、読みたかった本を読む、ただボーっとする時間を作る、といった日常の中のささやかなことでも良いのです。
大切なのは、その時間が「誰のためでもない、自分自身のためだけの時間」であり、「自分が心からリラックスできたり、楽しいと感じられたりする」ということです。
また、自分にストレスがかかるようなことはやっていないか丁寧に洗い出し、極力そのストレスになることを削ぎ落として行く視点も、自分を大切にすることに繋がります。
何が自分にとってストレスで、何が心地よいのか。それを知るためにも、方法1でご紹介した「感情ノート」が役立ちますね。
もし、ストレスに感じることであっても、それが自分の成長に必要だと納得できるのであれば、それは取り組む価値のあることでしょう。しかし、そうでない我慢は手放していく勇気も大切です。
自分の時間をより有効に使い、大切にするための具体的なヒントは、こちらの記事でも詳しく解説しています。
▶自分の時間を大切にする|貴重な時間を守る10の鉄則と実践法
方法5:過去を受け入れ自分を許す
7つの実践方法の5つ目は、過去の自分やそのときの選択を許し、ありのままの自分を丸ごと受け入れることです。
私たちは誰でも、過去を振り返って「あのとき、ああすれば良かったかな」と後悔したり、自分の至らなかった点を責めてしまったりすることがあります。
しかし、自分に正直に素直に生きるためには、過去に縛られるのではなく、「それも自分の一部だ」と受け止め、今の自分を認めてあげることが大切です。
自分の良いところも、少し残念だと感じる部分も、すべて含めて「これが今の自分なんだ」と受け入れること。

それは、決して妥協や諦めではありません。
むしろ、自分自身のありのままを適正に見つめ、その上で「じゃあ、これからどうしていこうか」と前向きな一歩を踏み出すためのスタートラインに立つことなのです。
自分の弱点や過去の選択を否定せずに受け入れるだけで、実は心の重荷が軽くなり、気持ちが楽になることも多いものです。
過去の経験は、どんなものであれ、今の自分を形作り、将来の成長につながる大切な出来事であると視点を変えてみましょう。
心がふっと軽くなり、自分に正直に生きるための心の余裕が生まれます。
自分を許し、ありのままの自分を受け入れることについて、さらに深く学びたい方は、以下の記事もぜひお読みください。
方法6:直感を信じ一歩踏み出す
7つの実践方法の6つ目は、自分の直感を信じて、小さなことから一歩踏み出してみる、その行動を重ねることです。
「直感」と聞くと、何か特別なもののように感じるかもしれません。
しかし、それは論理的な思考だけでなく、自分自身の内側からふと湧き上がってくる「こっちの方がいい気がする」「なんとなく気になる」といった感覚のことです。
自分に正直に素直に生きる上では、この内なる声、つまり直感を信頼してみることも時には大切になります。

もちろん、すべての場面で直感だけに従うのが良いわけではありません。
しかし、頭で考えすぎてがんじがらめになってしまうときや、どちらを選んでも一長一短あるように思えるとき、自分の直感が「こっちだよ」とささやいているのなら、その声を試してみる価値はあるでしょう。
- 大きな決断である必要はありません。
日常のささいな場面で、「今日はこの道を通ってみたい」「この本を読んでみたい」といった小さな直感に従って行動してみる。
そうした小さな一歩を重ねていくことで、自分の感覚に対する信頼感が育ち、だんだんと大きな選択においても、自分の本当の望みに気づきやすくなるものです。
直感力を高め、それを信じて行動することの重要性については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
方法7:「こうありたい自分」を描く
7つの実践方法の7つ目は、「自分は本当はどうありたいのか」という理想の自分の姿を、できるだけ具体的に描き出すことです。
どんな生活を送り、どんな仕事に情熱を注ぎ、どんな人間関係の中で笑顔でいたいのか。
ぼんやりとしたものではなく、まるで映画のワンシーンのように、その情景や感情をありありと思い描いてみましょう。
「こうありたい自分」が明確になると、日々の選択や行動に一本の芯が通ります。
たとえば、今の仕事が本当に好きで、この仕事をできる限り続けていきたい、という強い思いがあるとします。
その理想の姿を実現するためには、時代の変化に合わせて新しいことを学んだり、やり方を変えたりする必要も出てくるでしょう。
それは決して楽なことばかりではないはずです。
しかし、「こうありたい自分」という確かなイメージがあれば、そのために必要な努力や挑戦も、前向きなエネルギーを持って取り組めるはずです。
自分に正直に生きるということは、ただ現状に甘んじることではなく、理想の自分に近づくために、主体的に行動し続けることでもあるのです。
ご自身の「在り方」そのものを見つめ直し、より深く理解したい方は、こちらの記事もきっとお役に立つはずです。
自分に正直に生きた先の素晴らしい変化
自分に正直に、そして素直に生きることを選び、実践していくと、人生にはどのような素晴らしい変化が訪れるのでしょうか。ここでは、多くの人が実際に感じている喜びや手応えを、具体的にご紹介していきます。
【実例】本心に従い人生を切り開いた物語 ~今村有美さんの場合~
自分に正直に生きることを実践した結果、人生が大きく変わった方の例を一人、ご紹介します。 私が主宰する浅野塾の卒業生である今村有美さんの例です。
当時の彼女は、名の知れた大手人材紹介会社に勤務し、若くしてマネージャー職にも就いていました。
会社からも将来の幹部候補として期待される、いわばエリート街道を歩んでいたのです。 しかし彼女にとっては、それは「与えられた職務をきちんとこなしていただけ」で、心から「これが本当にやりたいことだ」とは言えない仕事でした。
そんなとき、ある偶然のきっかけで出会ったのは、なんとアルバイトからの入社しか認められない仕事。
それでも彼女は、人生で初めて「これをやりたい!」と強く心が動かされたその仕事に、思い切って飛び込むことを決意しました。
私はこの今村さんの決断と行動を通して、いつも塾生にお伝えしている「自分に正直に生きる」とは、まさにこういうことだと改めて感じさせられました。
それは、自分の本心に真摯に向き合い、そこから目をそらすことなく、勇気を持って突き進むことなのです。
ちなみに、アルバイトとして新しいキャリアをスタートさせた今村さんですが、すぐにその才能を発揮し、店長にまで昇進されました。 その後も、ご自身が「やりたい」と感じる仕事に積極的に挑戦し続け、2回のキャリアアップ転職を実現。今では、いきいきと楽しく働いていらっしゃいます。
その当時の今村さんのインタビュー動画(約4分)もございますので、よろしければ参考にご覧になってみてくださいね。
ストレスが減り心が解放される感覚
自分に正直に生き始めると、まず多くの方が感じるのは、日々のストレスが軽くなり、心がふっと解放されるような感覚です。
これまで周りの期待や評価を気にして、自分の本当の気持ちを抑え込んでいたことからくる窮屈さ。 それが、自分の心の声に耳を澄まし、本音を大切にすることで、少しずつ取り除かれていくのです。
無理をすることが減り、心に余計な負担がかからなくなる。それは、まるで重い鎧を脱いだときのような、軽やかさをもたらしてくれるでしょう。
自己肯定感が高まり自分軸ができる
ありのままの自分を受け入れ、正直な気持ちで選択を重ねていくと、自然と自己肯定感が高まっていきます。
「これが私なんだ」と、自分の良いところもそうでないところも認められるようになると、他人の評価に一喜一憂することが少なくなります。
それは、自分の中に「これでいいんだ」という確かな軸、いわゆる「自分軸」ができてくるからです。
この自分軸がしっかりとしてくると、周りの意見に振り回されることなく、自信を持って自分の道を選び取れるようになるでしょう。
信頼できる人間関係が自然に築かれる
自分に正直に生きることは、人間関係にも良い変化をもたらします。 無理に人に合わせたり、本音を隠して付き合ったりすることが減るため、表面的な付き合いではなく、心から信頼できる人たちとのご縁が深まっていくのです。
もちろん、中には自分の変化に戸惑い、離れていく人もいるかもしれません。
しかしそれは、本来の自分とは合わなかった関係であり、新しい関係性を築くためのスペースができたと捉えることもできます。
自分の素直な気持ちで関われる相手とは、より深く、温かい信頼関係を築いていけるはずです。
本当に望む生き方や人生の目標が見えてくる
自分の心の声に正直に従い始めると、これまで見えなかった「本当に自分が望む生き方」や「人生で大切にしたい目標」が、霧が晴れるようにハッキリと見えてくることがあります。
周りの価値観や常識に惑わされず、自分自身の内なる欲求や願いに気づくことができるからです。
それが明確になると、日々の行動に目的意識が生まれ、人生の舵を主体的に握っているという実感も湧いてきます。
「何のために生きるのか」という問いに対する、自分なりの答えが見つかるかもしれません。
毎日が輝きだし幸福感に満たされる
そして最終的に、自分に正直に素直に生きることを実践していくと、毎日の景色が変わり、日常の中に小さな喜びや幸せを見つけやすくなります。
自分の心に嘘をつかず、納得のいく選択を積み重ねていく。
その一つひとつが、本来の自分の人生を創り上げているという確かな手応えと充実感につながるのです。
それは、誰かに与えられるものではなく、自分自身の内側から湧き上がってくる、温かく穏やかな幸福感。
自分らしく生きる喜びが、毎日をより一層輝かせてくれるでしょう。
今の自分を受け入れるためのツール【無料】
ここまでお読みいただき、「自分に正直に素直に生きたいけれど、具体的に何から始めればいいのだろう…」「まずは自分自身をもっと深く知ることから始めたい」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。
自分に正直に生きるための大切な土台は、まず「今の自分をありのままにすべて受け入れる」ことです。
ここに無理があると、自分の本当の気持ちに素直に従うことは難しくなってしまいます。 今の自分を深く見つめ直し、丸ごと受け入れるための時間と、そのための具体的な手がかりが必要でしょう。
そこで、今回この記事を最後まで読んでくださった方へ、特別なプレゼントをご用意しました。 私自身が分析と研究を重ねて作り上げた「自分の見つめ直しマニュアル」【無料】です。
制作に10年の歳月をかけました。以下、充実した内容です。
- 自分の棚卸しに使える100の質問シート:自分自身を深く理解するための問いかけを提供し、長所や可能性を探るのに役立ちます。
- 自己肯定感を高めるための100の質問シート:自信を持って前向きに生きるための支援をします。
- 今の仕事合う?合わないチェックリスト:現在の職場環境が自分に合っているか評価するのに役立ちます。
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私との直接のやりとりもできますよ
まとめ:正直に素直に生きる最高の戦略
自分自身の本当の気持ちや価値観に気づき、それを大切にして行動する。 ときには勇気が必要な場面もあるでしょうし、自分の新たな一面を発見することもあるかもしれません。
以前にも触れましたが、「自分に正直に生きる」ということは、決して誰にでもできる楽な道を選ぶことばかりではありません。むしろ、自分自身と真摯に向き合い、ときには困難な選択をし、その選択に責任を持つという、ある意味ではとてもエネルギーのいる生き方です。
もしかしたら、そこには相応の努力や、乗り越えるべきこともあるでしょう。
しかし、たとえそうだとしても、自分に正直に素直に生きることを選び、実践し続けることは、他の何にも代えがたい、自分自身の人生を豊かにするための「最高の人生戦略」だと、私は信じています。
なぜなら、それは自分というかけがえのない存在を最大限に活かし、心からの納得感と穏やかな幸福感に満たされた日々を、自分自身の力で創り上げていく道だからです。
この記事でお伝えした7つの実践方法や考え方が、これを読んでくださった方が自分らしい一歩を踏み出すための、小さなきっかけやヒントとなれば、これほど嬉しいことはありません。
最後までお読みいただきありがとうございます。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ
浅野ヨシオ:
女性成長支援コンサルタント。
魂の女性成長支援・浅野塾 代表。
2007年よりビジネスパーソンや出版希望者を対象とした、自分の強みを発見し唯一無二のブランドを作る講師として活動。ハイキャリアの女性たちでも自分の能力がわからず強い自信を持てずにいることを知る。
2011年、女性成長支援の講座を起ち上げ、幼少期から現在までの人生史を平均200時間以上かけて深掘りする指導に定評がある。
通算14年2000人超の女性専門指導の経験により、心を縛る足かせをはずし、自分にとっての幸せを追求する自己実現プログラムを多数構築する。
著書に「私はこの仕事が好き!自分の強みを活かして稼ぐ方法(大和出版)」がある。
◎メディア実績:日本経済新聞/日経WOMAN/PRESIDENTほか多数
◎講演実績:横浜市経済観光局/多摩大学/NPO法人Woman’sサポート/自由大学/青森商工会連合会/天狼院書店/(株)スクー/ほか多数
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