学んだことを仕事に活かせる人と活かせない人には、決定的な違いがあります。
私は15年以上にわたって、2000人以上の生き方やキャリア指導をしてきました。その中で気づいたのは、同じ内容を学んでも、3年後、5年後の成果に天と地ほどの差が生まれることです。
この違いは才能でも環境でもありません。ちょっとした考え方と行動の差なのです。
本記事では、学んだことを活かせる人・活かせない人の特徴や、活かし方まで解説しています。また、体験談や就活面接・転職で使える例文付きの活用法まで完全網羅しています。
学んだことを仕事に活かせるようになると、やりがいを得られて成長も実感できるようになります。
ぜひ最後までお読みください。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
学んだことを活かす人を含む、2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導くプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
【結論】学んだことを活かす3つの鉄則
- いきなりの結論です。
少し耳の痛いお話になりますが、この3つを実践できる人だけが、学びを仕事の成果に変えることができます。
逆に言えば、どれか一つでも欠けると、いくら学んでも成果は出ないと言っても過言ではありません。まず、この3つの鉄則を頭に入れてから、記事の続きをお読みください。
鉄則1:学んだら即実行する
学んだことを活かす1つ目の鉄則は、学んだら即実行(できればその日のうちに)することです。
また、人間の脳は24時間で学んだことの67%を忘れてしまうという心理学者の研究結果もあります。
たとえば、コミュニケーション研修で「相手の話を最後まで聞く」ことを学んだら、その日の夕方の会議で実践する。営業本で「質問力」について学んだら、翌日のお客様訪問で使ってみる。
こうした小さな実行の積み重ねが、やがて大きな成果につながります。
鉄則2:できるまで継続する
学んだことを活かす2つ目の鉄則は、うまくできるようになるまで継続することです。
多くの人は1回試してうまくいかないと「自分には向いていない」と諦めてしまいます。しかし、新しいことは最初はうまくいかなくて当然です。
たとえば、自転車に初めて乗った日のことを思い出してください。何度も練習して乗れるようになったのではないでしょうか。
「知っている」から「できる」になるまでは、繰り返し行うことが不可欠です。継続のコツは「完璧を求めない」ことです。60点でも30点でもいいから続けること。
習得スピードの違いがあるだけで、続けていれば大抵のことは上達します。
鉄則3:他の場面にも応用する
学んだことを活かす3つ目の鉄則は、一つの学びを複数の場面で使うことです。
学んだことを一つの場面でしか使わないのは、とてももったいない。本当に学びを活かせる人は、一つの学びを10通りにも20通りにも応用します。
たとえば、時間管理術を学んだら、仕事だけでなく家事や趣味の時間にも活かす。傾聴スキルを学んだら、顧客や上司との面談だけでなく、家族との会話や友人との関係でも使ってみる。
このように応用範囲を広げることで、「この知識は使える!」と確信につながり、学びの効果は何倍にもなります。そして、さまざまな場面で使うことで、そのスキルはより確実に身につきます。
この3つの鉄則を意識するだけで、学習効果は劇的に変わります。
「なんだこれだけか⋯」と思ったかもしれませんが、なかなかできないものです。
次の章では、なぜ多くの人がこの鉄則を守れないのか、活かせない人の特徴について詳しく解説していきます。
学んだことを活かせない人の5つの特徴
次に、学んだことを活かせない人の特徴をお話しします。もしも当てはまる項目があったら、要注意です。
特徴1:知っていることばかり学んでいる
学んだことを活かせない人の1つ目の特徴は、すでに知っていることばかり学んでいることです。
たとえば、本屋で手に取る本を思い出してください。「これなら読めそう」「内容が理解できそう」という本を選んでいませんか?
すらすら読める本は、実は何も新しいことを学んでいない証拠です。知っていることを別の言葉で確認しているだけだから。
本当に成長したいなら、「これは難しそう」「ちょっと背伸びが必要かも」という内容に挑戦することが大切です。
特徴2:「知っている=できる」と勘違いしている
学んだことを活かせない人の2つ目の特徴は、知っているだけでできる気になってしまうことです。
しかし、知っていることとできることは全く別物です。
たとえば、車の運転方法を本で読んで知っていても、実際に運転はできませんよね。料理のレシピを覚えていても、おいしい料理が作れるとは限りません。
学習には4つの段階があります。
学習の4段階 |
(1段目)無意識無能 =知らないからできない |
(2段目)有意識無能 =知っているけれどできない ↑ここで止まる人が多い |
(3段目)有意識有能 =意識していればできる |
(4段目)無意識有能 =意識しないでもできる |
多くの人は2番目の「知っているけどできない」状態で満足してしまうのです。
特徴3:やる・やらないを自分で勝手に決める
学んだことを活かせない人の3つ目の特徴は、教わったことの中から、やることを自分で選んでしまうことです。
たとえば、講師から「成功するためには、A・B・Cの3つをすべて実行してください」と言われたとします。すると、活かせない人は「Aは面倒だから、BとCだけやろう」と勝手に判断するのです。
なぜなら、Aが一番大変で、BとCは簡単だからです。
しかし、実はAが最も重要な要素だったりします。指導者がAを最初に挙げるのには理由があるのです。
「楽そうなものだけ選ぶ」これでは成果が出るはずがありません。
特徴4:知識を得ただけで満足してしまう
学んだことを活かせない人の4つ目の特徴は、新しい知識を得ただけで満足してしまうことです。
セミナーを受講したり、本を読み終わったりすると、「今日はいいことを学んだ」と充実感を感じますよね。
- この気持ちよさは実は危険です。
脳科学的には、新しい情報を得ると脳内でドーパミンが分泌され、快感を感じるようになっています。つまり、学ぶこと自体が気持ちいいのです。
その結果、実行しなくても「やった気」になってしまいます。
学生時代を思い出してください。テストで良い点を取ることが目的でしたよね。でも社会人の学び方は違います。
学んだことを使って、仕事で成果を出すことが目的なのです。
特徴5:うまくいかないことを環境や才能のせいにする
学んだことを活かせない人の5つ目の特徴は、成果が出ないときに外的要因のせいにしてしまうことです。
「あの人は才能があるから」「うちの会社では無理」「時間がないから」「上司が理解してくれない」
こうした言葉が口癖になっている人は要注意。
確かに環境や才能の差はあります。
しかし、成功した人の事例を「才能のおかげ」「恵まれた環境のおかげ」と決めつけてしまうと、そこから学ぶものは何もありません。
大切なのは「この人のやり方で、自分にも真似できることはないか?」「同じような環境を作るにはどうすればいいか?」と考えることです。
いかがでしょうか。思い当たる特徴はありますか?
大丈夫です。これらの特徴に気づくことが、学びを活かす第一歩です。
学んだことを活かす人の5つの特徴
では、反対に学んだことを確実に活かす人には、どのような特徴があるのでしょうか。
私が指導してきた中で成果を出し続ける人たちの共通点をお伝えします。
特徴1:なぜ学ぶのか目的がはっきりしている
学んだことを活かす人の1つ目の特徴は、学ぶ理由が明確で具体的なことです。
「なんとなく勉強したほうがいいから」「勉強していないと不安だから」という曖昧な理由で学ぶ人と、
「3ヶ月後の昇進試験に合格するため」「来年転職するためのスキルアップ」という明確な目的がある人では、学習効果に雲泥の差が生まれます。
実は、脳科学的にも目的意識の有無は記憶定着率に大きく影響することが分かっています。
たとえば、同じ英語の勉強でも「いつか役に立つかも」という人と「来月の海外出張でプレゼンをする」という人では、後者の方が圧倒的に身につくスピードが早い。
目的が明確な人は「この知識をどこで使うか」が具体的にイメージできるため、学んだことがそのまま実践につながります。
特徴2:投資した時間とお金の元を取ろうとする
学んだことを活かす人の2つ目の特徴は、学習にかけた投資を必ず回収しようとする意識があることです。
これは意外かもしれませんが、「高いお金を払って学んだ人」の方が、「無料で学んだ人」よりも成果を出す確率が高いのです。
- なぜでしょうか?
答えは「もとを取りたい」という心理が働くからです。
5万円のセミナーを受講した人は「5万円分以上の価値を得なければ」と必死になります。
一方、無料のセミナーでは「まあ、無料だから」と軽い気持ちで終わってしまいがちです。
お金だけではありません。時間も同じです。
「せっかく土曜日を使って学んだのだから、絶対に活かそう」という気持ちが、行動力を生み出します。
この「投資回収意識」こそが、学びを確実に成果につなげる原動力なのです。
特徴3:最初はできなくて当然だと理解している
学んだことを活かす人の3つ目の特徴は、新しいことは最初からうまくいかないことを前提としていることです。
多くの人は1回試してうまくいかないと「やっぱり自分には無理だった」と諦めます。
しかし、活かす人は最初から「うまくいかないだろうな」と思っているのです。
これは諦めているのではありません。「失敗は当然の過程」だと理解しているということです。
たとえば、人に伝わる話し方の研修を受けた後、初回の会議で緊張して頭が真っ白になったとします。
活かせない人は「やっぱり人前で話すのは向いていない」と思います。
一方、活かす人は「初回はこんなものだろう。次はもう少しうまくやれるようにがんばろう」と考えます。
この「失敗を前提とした挑戦」ができるかどうかが、成長の分かれ道なのです。
特徴4:他人の成功事例を自分に当てはめて考える
学んだことを活かす人の4つ目の特徴は、他人の成功体験を聞いたとき、必ず「自分なら」と置き換えて考えることです。
セミナーで成功事例を聞いたとき、多くの人は「すごいですね」「いい話でした」で終わります。
しかし、活かす人は違います。
「この人は営業成績を3倍にした。自分はどの部分を真似できるだろうか?」
「この手法は製造業の事例だけど、サービス業の私の仕事でも応用できないかな?」
このように、常に自分の状況に置き換えて考える習慣があるのです。
実は、成功事例の表面的な手法をそのまま真似するだけでは意味がありません。
大切なのは「なぜその手法が効果的なのか」という本質を理解し、自分の環境に合わせてアレンジすることです。
特徴5:成果が出るまで反復練習を続ける
学んだことを活かす人の5つ目の特徴は、結果が出るまで諦めずに繰り返し続けることです。
ここで驚きの事実をお伝えします。
実は、活かす人の多くは「特別な才能」を持っているわけではありません。むしろ「人一倍不器用で、覚えが悪い」と自分のことを思っている人が多いのです。
だからこそ、他の人の2倍、3倍の回数を練習します。
「どうせ1回ではできないだろうから、10回やってみよう」という発想なのです。
逆に、少し器用な人ほど「なんとなくできた気」になって練習をやめてしまい、結果的に身につかないという皮肉な現象が起きています。
継続の秘訣は「小さな改善を積み重ねる」ことです。
完璧を目指さず、昨日の自分より1%でも上達していれば良しとする。
この考え方が、長期的な成長を可能にします。
いかがでしょうか。学んだことを活かす人の特徴は、決して特別なものではありません。
ちょっとした意識の違いが、大きな差を生み出しているのです。

学んだことを活かせる人と活かせない人の比較表はこちらです。
項目 | ❌ 活かせない人の特徴 | ✅ 活かす人の特徴 |
---|---|---|
学習内容 | 知っていることばかり学ぶ 「読めそうな本」「理解できそうな内容」を選ぶ |
学ぶ目的が明確 「3ヶ月後の昇進試験のため」など具体的な理由がある |
学習後の状態 | 「知っている=できる」と勘違い 「それ知ってます」が口癖 |
投資した分の元を取ろうとする 時間やお金をかけた分、必ず活かそうとする |
実行について | やることを勝手に選ぶ 「Aは面倒だからBとCだけやろう」 |
最初はできなくて当然と理解 「失敗は当然の過程」として受け入れる |
満足のタイミング | 知識を得ただけで満足 「今日はいいことを学んだ」で終了 |
他人の事例を自分に置き換える 「自分なら何を真似できるか?」を考える |
失敗したとき | 環境や才能のせいにする 「うちの会社では無理」「才能がないから」 |
成果が出るまで反復練習 「1回ではできないから10回やろう」の発想 |
音声で「致命的な3つの違い」の解説を聞きたい方へ
学んだことを活かせる人と活かせない人の「致命的な3つの違い」を音声で解説しています。深く理解したい方はお聞きくださいね。(8分くらいです)
【実践編】学んだことを効果的に活かす10の方法
ここからは、具体的にどうすれば学んだことを仕事に活かせるのか、実践的な方法をお伝えします。今からすぐに始められるものばかりです。
基礎編:すぐに始められる4つの方法
まずは今日からできる基本的な方法です。特別な準備は必要ありません。
1. 学んだ当日に振り返りの時間を作る
学んだ当日に振り返りの時間を作ることは、記憶の定着に劇的な効果をもたらします。
多くの人は「理解したつもり」で終わってしまいますが、実は「分かったこと」と「分からなかったこと」を明確に分けることが重要なのです。
驚くべきことに、たった5分の振り返りで記憶定着率が3倍以上向上するという研究結果があります。
振り返りのコツは、「今日学んだことを3つだけ選ぶ」ことです。10個も20個も覚えようとすると、結局何も覚えていません。
完璧に覚えたい気持ちはやまやまですが、ぐっと我慢して厳選した3つを確実に自分のものにしましょう。
また、本当に理解しているか確認するために、「なぜそれが重要なのか」を自分の言葉で説明できるまで考えることが大切です。
2. 24時間以内に実際に試してみる
24時間以内に実際に試してみることで、学習効果は飛躍的に高まります。
実は、多くの人が知らない事実があります。人間の脳は「使う予定のない情報」を自動的に削除してしまうのです。
つまり、使わない知識は勝手に忘れるようにできているということです。
逆に言えば、すぐに使った知識は「重要な情報」として脳に保存されます。
たとえば、コミュニケーション研修で「相手の名前を3回呼ぶ」というテクニックを学んだら、その日の夕方の打ち合わせで実践してみる。
営業本で読んだクロージング手法があれば、翌日のお客様訪問で使ってみる。
完璧であるかどうかは関係ありません。「試す」ことに意味があるのです。
3. 信頼できる人からフィードバックをもらう
信頼できる人からフィードバックをもらうことで、自分では気づけない改善点が見えてきます。フィードバックとは、自分のとった行動に対し、他人から意見や評価をもらうことです。
ここで重要なのは「誰に聞くか」です。
なぜなら、身近な人は「相手を傷つけたくない」という心理が働き、本当のことは言いづらいからです。
フィードバックをもらうときのコツは、「具体的な質問をする」ことです。
たとえば、「さっきのスピーチ、どうでしたか?」ではなく「今のスピーチで分かりにくかった部分はありましたか?」と聞く方が有益な答えが返ってきます。
4. 週1回のペースで復習する
週1回のペースで復習することで、忘れにくくなり、覚えたことがずっと頭に残りやすくなります
多くの人は「一度覚えたらもう大丈夫」と思ってしまいますが、これは大きな勘違いです。
記憶は繰り返さなければ確実に薄れていきます。
完全に忘れてから学び直すよりも、うっすら覚えているうちに復習する方が記憶が強化されます。
復習のタイミングは「学習から3日後、1週間後、1ヶ月後」が理想的。この間隔で復習すれば、ほぼ確実に長期記憶として定着します。
応用編:効果を高める3つの方法
基礎ができたら、次は学習効果をさらに高める方法です。ここから少し工夫が必要になります。
5. 学んだことを誰かに教える機会を作る
学んだことを誰かに教える機会を作ることで、理解度が劇的に深まります。
「教えること」の効果について、「ラーニングピラミッド」という研究では、他人に教えることで90%の記憶定着率が得られるとされています。
家族や友人、さらには部下や後輩に話すだけでも十分効果があります。
教えるときのコツは「相手に合わせて言葉を変える」ことです。専門用語を使わずに説明することで、自分の理解も深まります。
また、「なぜ?」と質問されたときに答えられるかが、本当に理解しているかの判断基準になります。
6. 学ぶ前に目的を明確にする
学ぶ前に目的を明確にすることで、無駄な時間を劇的に削減できます。
多くの人は「とりあえず勉強しておこう」という曖昧な気持ちで学び始めますが、これが最も効率の悪い学び方なのです。
ある大学の実験で「目的意識」が、脳の集中力や行動を高めることが実証されています。
目的が明確だと、脳が「これは重要な情報だ」と判断し、記憶に残りやすくなるのです。
目的を明確にするコツは「なぜ?」を3回繰り返すことです。
たとえば:
- なぜ話し方を学ぶのか? → 上手に話せるようになりたいから
- なぜ上手に話せるようになりたいのか? → 周りから認められたいから
- なぜ周りから認められたいのか? → 昇進のチャンスを増やしたいから
このように深掘りすることで、本当の目的が見えてきます。
本当の目的が分かれば、何を重点的に学ぶべきかも自然と決まります。
また、「いつまでに」という期限を設けることも効果的です。期限があることで、学習計画が具体的になり、実行力も上がります。
7. 成長を実感できる記録をつける
成長を実感できる記録をつけることで、継続するモチベーションが維持できます。
人間の脳は「成長を実感する」とドーパミンが分泌され、さらに学習したくなるという好循環が生まれます。逆に、成長を実感できないと学習意欲が低下してしまいます。
記録をつけるときの秘訣は「数値化できるものを見つける」ことです。
たとえば:
- 「今日は○○について3つのことを学んだ」
- 「私の説明に対して質問された回数が先週より2回減った」
- 「お客様との会話時間が平均5分延びた」
など、具体的な数字で記録します。
毎日記録する必要はありません。週1回程度でも効果があります。
上級編:成果を出し続ける3つの方法
最後は、長期的に成果を出し続けるための上級者向けの方法です。
ここまでできれば学習の達人です。
8. 関連分野の学習も継続する
関連分野の学習も継続することで、知識が「点」から「線」、そして「面」へと発展します。
多くの人は一つの分野だけを深く学ぼうとしますが、実は「横のつながり」を意識した学習の方が応用力が身につきます。
たとえば、営業スキルを学んでいる人がコミュニケーション心理学も学ぶ、マーケティングを学んでいる人がデータ分析も学ぶといった具合です。
一見関係なさそうな分野でも、意外なつながりが見つかることがあります。
このつながりを発見したとき、「そうか!」という気づきが生まれ、急激に理解が深まります。
学習の幅を広げるコツは「なぜ?」を3回繰り返すことです。
一つの知識から派生する疑問を追いかけていくと、自然と関連分野に足を踏み入れることになります。
9. 挫折しそうな時も粘り強く続ける
挫折しそうな時も粘り強く続けることで、本当の意味での「スキル」が身につきます。
挫折しそうになる瞬間こそが「成長の分岐点」です。
多くの人がここで諦めてしまうため、乗り越えることができれば差をつけることができます。
- 挫折の正体は「期待と現実のギャップ」です。
「もっと早く上達するはず」「こんなに難しいとは思わなかった」という思い込みが挫折を生みます。
継続のコツは「小さな成功を積み重ねる」ことです。
大きな目標を小さく分割し、毎日達成できる小さな目標を設定します。
また、「今日やめたら今までの努力が無駄になる」ではなく、「今日続ければ昨日より確実に成長する」と考え方を変えることも重要です。
10. 学んだことの応用可能性を常に考える
学んだことの応用可能性を常に考えることで、一つの学びが10倍、20倍の価値を生み出します。
ここで重要なのは「抽象化」という思考法です。
具体的な手法を一度抽象的な原理・原則に置き換えてから、別の場面に応用するのです。
応用力を鍛えるコツは「この原理は他にどこで使えるだろう?」を口癖にすることです。
驚くべきことに、応用を考える習慣がある人は、そうでない人と比べて問題解決能力が3倍以上高いという研究結果もあります。
まずは基礎編の4つから始めて、慣れてきたら応用編、上級編に挑戦してください。継続することで、確実に学習効果を実感できるようになります。
【面接・転職】学んだことを活かす話し方・例文集
面接や転職活動で「学んだことをどのように活かしますか?」と聞かれたら、多くの人が困ってしまうのではないでしょうか。
ここでは、相手に伝わりやすい答え方を5つのステップで解説します。
1. 具体的な場面を特定する
学んだことを活かす話し方の1番目のステップは、具体的な場面を特定することです。
まず、自分が「学び」を得た具体的なエピソードを選びます。
読書、これまでの業務や社外活動、アルバイト、ボランティアなどから選んでください。
【30代女性の例】 「前職で新人研修の担当をしたとき、部下が思うように成長しないことで悩んだ経験があります。」
【学生の例】「アルバイト先のカフェで、お客様からのクレームが多発したことがありました。」
2. 学んだ内容を言語化する
学んだことを活かす話し方の2番目のステップは、学んだ内容を言語化することです。
「なんとなく学んだ」では面接で具体的に話せないからです。
単なるスキルや知識だけでなく、「どんな課題にどう向き合ったか」「どんな感情や考えの変化があったか」まで具体的に整理することが大切です。
【30代女性の例】 「最初は『なぜ理解してくれないのか』と焦っていましたが、相手の立場に立って考える大切さを学びました。一人ひとりの性格や学習スタイルに合わせた指導方法があることに気づきました。」
【学生の例】 「お客様が怒っている本当の理由を聞こうとせず、謝ることばかり考えていました。しかし、まずは相手の話をしっかり聞くことで、根本的な解決につながることを学びました。」
3. PREP法で構成する
学んだことを活かす話し方の3番目のステップは、PREP法で構成することです。
PREP法(結論→理由→具体例→結論)で話すと相手に伝わりやすくなります。以下の例をお読みになると理解しやすいです。
【30代女性の例】
- 結論:「私は相手に合わせたコミュニケーションの重要性を学びました。」
- 理由:「一律の指導では、人それぞれの理解度や性格に対応できないからです。」
- 具体例:「Aさんには図解を使った説明、Bさんには実際に手を動かしながらの指導に変えたところ、両方とも理解が深まりました。」
- 結論:「この経験から、相手の特性を見極めて対応することの大切さを実感しました。」
【学生の例】
- 結論:「私は問題の根本原因を探ることの大切さを学びました。」
- 理由:「表面的な対応では、同じ問題が繰り返し起こってしまうからです。」
- 具体例:「コーヒーの温度についてクレームがあったとき、実はお客様が求めていたのは温度ではなく、注文時の確認だったことが分かりました。」
- 結論:「それ以降、まず相手の話をじっくり聞くことを心がけています。」
ステップ4:仕事や志望企業との関連性を示す
学んだことを活かす話し方の4番目のステップは、学んで身につけたことを志望企業でどう活かせるか明確に伝えることです。
「この経験により○○力を身につけたので、御社の△△業務にも貢献できる」といった言い方をします。
とはいえ、学んだことをどう関連付ければいいかわからないと思いますので、以下にそのコツと例を記載しておきます。
- 関連性を見出すコツ
- 企業のホームページを必ずチェック:企業理念や求める人物像から共通点を探す
- 職種の具体的な業務内容を調べる:求人票の「業務内容」欄を詳しく読む
- 「なぜ?」を3回繰り返す:自分の学びを抽象化して応用範囲を広げる
たとえば、「チームワーク」という学びがあれば:
- なぜチームワークが大切なのか? → 一人では解決できない問題があるから
- なぜ一人では解決できないのか? → 異なる視点や専門知識が必要だから
- なぜ異なる視点が必要なのか? → より良い解決策が生まれるから
このように深掘りすると、営業、企画、開発など様々な職種に応用できることが分かります。
【30代女性の例】 「この経験で身につけた『相手に合わせたコミュニケーション力』は、御社の営業職でお客様一人ひとりのニーズに合わせた提案をする際に活かせると考えています。」
【学生の例】 「この経験で学んだ『問題の根本を探る姿勢』は、御社の品質管理部門で不具合の原因分析をする際に必ず役立つと思います。」
ステップ5:感情・熱意を込めて語る
学んだことを活かす話し方の5番目のステップは、単なる事実の説明に終わらせず、感情や熱意も込めて語ることです。
印象的な気づきや成長、今後への意欲も簡潔に述べます。感情や熱意を込めるコツや例は、以下のとおりです。
- 感情や熱意を込めるコツ
- その瞬間の気持ちを思い出す:学んだときの「そうか!」という感動を具体的に表現
- 五感で表現する:「達成感」「充実感」「やりがい」など体感した感情を使う
- 未来への意欲を示す:「〜したい」「〜になりたい」で前向きな姿勢をアピール
- 相手企業への敬意を込める:「御社で」「御社の〜に貢献したい」で企業への関心を示す
感情表現の例:
- 「手応えを感じました」「やりがいを実感しました」
- 「心から嬉しく思いました」「深く感動しました」
- 「ぜひ挑戦したいです」「必ず貢献したいと考えています」
【30代女性の例】 「この経験を通じて、人と向き合う仕事の奥深さを実感しました。
御社でも、お客様一人ひとりと真摯に向き合い、信頼関係を築いていきたいと考えています。」
【学生の例】 「問題の本質を見抜けたときの達成感は今でも忘れられません。
御社でも、表面的ではなく本質的な解決策を提案できる人材になりたいです。」
学んだことを確実に仕事に活かすコツ
最後に、学んだことを確実に仕事に活かすための心構えをお伝えします。学生の頃の学びと少し違う厳しさがありますので心してお読みくださいね。
学びを「お金」に変えるまでやり抜く意識
学んだことを確実に仕事に活かすには、「お金になるまでやり抜く」意識が重要です。仕事に活かすということは、プロになるということです。
自己満足を超えて、他人から認められて初めてお金が支払われます。たとえば、料理の勉強をするとき、レシピを覚えただけでは意味がありません。
お客様に喜んでもらえる料理を作れるようになって初めて、料理人として認められます。
「趣味レベル」から「プロレベル」へ。この意識の違いが、学びを活かせるかどうかの分かれ道です。
できない自分を受け入れる勇気
学びを活かすためには、「できない自分」を素直に認める勇気が必要です。
その行為は、最初は苦痛を感じるかもしれません。しかし、この苦痛から逃げずに向き合うことが成長につながります。
できない自分を認めることで、素直に教わることができるようになります。
また、できない自分を潔く受け入れることで、他人の目も気にならなくなり、目の前の学びに集中できます。
学びに逃げず行動することの大切さ
「学ぶだけ」は実は楽な選択です。前に進んだような気になれるし、不安から一時的に解放されるからです。
しかし、行動に移さない限り、根本的な解決にはなりません。学んだことを活かすためには、必ず行動が伴わなければならないのです。
「また新しいセミナーに参加しよう」「もう少し勉強してから始めよう」という考えは、学びから逃げている可能性があります。
好きなことを軸にする効果
ここまでは、厳しいことをお伝えしましたが、好きなことなら話は別です。
普段はズボラな人でも、好きなことになると細かい作業もできるのです。
好きなことを軸にすれば、苦手なことを学ばなければならないときでも、「この仕事が好きだから」という理由でやり抜くことができます。
だからこそ、自分が本当に好きなこと、やりがいを感じることを見つけることが、学びを活かす最大のコツなのです。
【体験談】学びを活かしてキャリアアップした女性たち
学びを活かしてキャリアチェンジした人たちのインタビュー動画です。
これまでの経験や学びをもとに転職や起業しています。私の塾を受講した受講生の声動画なのですが、どのようなことに悩まれていたか冒頭でお話しています。
全て見る必要はないので、参考程度にどうぞ。
(※各4分くらいです)
☆大野愛実さん〈データサイエンス職〉
『1年で年収が2倍になりました。自分の強みを見つけて、行き先を決めてよかったです』
☆栗田あかねさん〈営業職〉
『受講しなかったら転職先を間違ったかもしれません』
☆村西千恵さん〈キャリアカウンセラー〉
『人材派遣からフリーに転身して時給は2.5倍になってます。友人が受講して生き生きし始めたので決めました。』
☆今村有美さん〈会社員〉
『満足度の高い転職ができました』
まとめ:学びを活かして理想のキャリアを実現
この記事では、学んだことを確実に仕事に活かすための具体的な方法をお伝えしました。
ポイントをおさらいすると:
- 学んだら即実行し、できるまで継続し、他の場面にも応用する
- 活かせない人の特徴を避け、活かす人の特徴を身につける
- 10の実践的な方法を段階的に取り入れる
- 面接では5つのステップで効果的に伝える
- お金に変えるまでやり抜く意識を持つ
しかし、これらを実践するためには、まず「自分自身を深く理解する」ことが欠かせません。
「自分は何が得意なのか?」
「どんなことにやりがいを感じる?」
「本当に活かしたい学びは何なのか?」
これらが曖昧なまま学び続けても、効果的に活かすことはできません。
学んだことを活かしてキャリアアップした私の受講生たちも、最初に必ず「自分の見つめ直し」から始めています。
そんなときに役立つ自分の見つめ直し完全マニュアルが完成しました。
このマニュアルは、これまでの人生を振り返り、自分の特性を体系的に整理して分かりやすく理解することができます。
制作に10年の歳月をかけた逸品。以下、充実の内容です。
- 自分の棚卸しに使える100の質問シート:自分自身を深く理解するための問いかけを提供し、長所や可能性を探るのに役立ちます。
- 自己肯定感を高めるための100の質問シート:自信を持って前向きに生きるための支援をします。
- 今の仕事合う?合わないチェックリスト:現在の職場環境が自分に合っているか評価するのに役立ちます。
- やる気ペンタゴンチャート:モチベーションを高め、行動を促すためのツールです。
- ときめきのツボワークシート:自分の情熱や興味が何にあるのかを探るのに役立ちます。
私の個人セッション(月々3万円)や講座の受講生たちを指導する際に使っているノウハウから厳選しました。配布を開始したその日、300人以上から申し込みがあったものです。
ただし、無料配布をいつまで続けるかわからないです。すいません。必要な人は、今すぐ入手して保存をおすすめします。
下記フォームにお名前とメールを入力するだけで入手できます。
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私との直接のやりとりもできますよ
最後に筆者からの大切なメッセージ
15年間で2000人以上の女性と向き合ってきた中で、私が最も大切にしていることがあります。それは「小さな一歩でも、歩き続けることの尊さ」です。
学んだことを活かすのは、決して簡単なことではありません。時には挫折もするでしょうし、思うようにいかない日もあるでしょう。
私自身も、新卒8ヶ月で挫折退職した経験があります。
当時は「自分には何の取り柄もない」と思っていました。しかし、その経験さえも今では大切な学びとなって、多くの人の役に立っています。
世間の流れに沿って生きられなかった経験が、これまでにない新しい仕事やキャリアの築き方に繋がったのです。
どんな経験も、どんな学びも、決して無駄になることはありません。学びの過程には喜びも困難もあるものです。
でも、一つ一つの経験が私たちを成長させてくれます。思わぬ場面での学びの実践が、いつしか大きな力となっていくのです。
共に学び、共に成長していく喜びを、これからも大切にしていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ
浅野ヨシオ:
女性成長支援コンサルタント。
魂の女性成長支援・浅野塾 代表。
2007年よりビジネスパーソンや出版希望者を対象とした、自分の強みを発見し唯一無二のブランドを作る講師として活動。ハイキャリアの女性たちでも自分の能力がわからず強い自信を持てずにいることを知る。
2011年、女性成長支援の講座を起ち上げ、幼少期から現在までの人生史を平均200時間以上かけて深掘りする指導に定評がある。
通算14年2000人超の女性専門指導の経験により、心を縛る足かせをはずし、自分にとっての幸せを追求する自己実現プログラムを多数構築する。
著書に「私はこの仕事が好き!自分の強みを活かして稼ぐ方法(大和出版)」がある。
◎メディア実績:日本経済新聞/日経WOMAN/PRESIDENTほか多数
◎講演実績:横浜市経済観光局/多摩大学/NPO法人Woman’sサポート/自由大学/青森商工会連合会/天狼院書店/(株)スクー/ほか多数
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