「やればできるよ」
これまで、何度この言葉を言われてきたでしょう。
先生、上司、家族……。
決して悪気はないのでしょう。むしろ、期待してくれているからこその言葉だったりもします。
それでも、なぜか人生が前に進んでいない。 それなりに頑張ってきたはずなのに、大きく変わっていない。
「もう少し頑張ればいい」
そう自分に喝を入れようとするけれど、思うように体が動かない……。
この記事は、 「自分もやればできる」と信じているはずなのに、動けなくなっている人のために書きました。
まずは、その状態から抜け出すための大切な視点から解説します。
- 「やればできる」を信じてきたのに人生が止まるのはなぜ?
- 動けない理由を理解すれば人生は動き出す
- 動けない正体を「見える化」する
- 「やる気」や「覚悟」に頼らない
- ステップ①|「動けなかった理由」を言葉にする
- ステップ②|繰り返してきた「役割」を拾い上げる
- ステップ③|違和感が出た場面を手がかりにする
- ステップ④|次の一手を小さく決める
- 見える化されると、迷いは減る
- できた話ではなく「楽になった」話
- 事例①|動こうとしなくなったら、動けるようになった
- 事例①-2|50代で「今さら」と思っていたKさん
- 事例②|迷わなくなっただけで、疲れなくなった
- 事例③|方向が見えただけで、安心できた
- 小さな変化が、いちばん確かな証拠
- 一人でやろうとすると、また同じ場所で止まりやすい理由
- 自分のことほど、見えにくい
- 整理が進まない原因は「自分に甘いから」ではない
- まずは、整理を「最後まで」やってみる
- そのための「見つめ直しマニュアル」を用意しました
- 今すぐ何かを決めなくていい
- 最後に
「やればできる」を信じてきたのに人生が止まるのはなぜ?
仕事も生活も、自分なりに頑張ってきたはずなのに、 なぜずっと同じ場所にいるのでしょうか。
- 結論から言います。
手を抜いてきたからでも能力が足りないからでもありません。
むしろその逆。
「できる側」として生きてきた人に起きやすい現象です。
「できるはず」という前提が動けなくなる原因
「やればできる」と言われて育ち、 その言葉を力にグングン動いていく人もいます。
自己肯定感が高まり、 挑戦するレベルも上がり、 できることがどんどん広がる。そういう人たちがいるのも確かです。
この問題は、意志の力でも能力の差でもありません。 立ち止まる「地点」が違うだけです。
多くの場合、その地点でこんな感覚が生まれます。
- 「本気を出していないだけ」
- 「まだ準備が足りないだけ」
- 「やればできるのだから、今は動かないほうがいい」
こうして 動けない理由を、自分の内側だけで無理やり消化し続けてしまうのです。
事例:準備に1,000万円使っても動けなかったMさん
例えば、Mさん(38歳)は、 いわゆる「やればできる側」の人でした。
有名大学を卒業し、 公共事業関係の会社に新卒で入社。勤続は15年以上。収入も会社自体も安定しており、 外から見れば、堅実で順調なキャリアです。
ただ、本人の中には、 ずっと消えない感覚がありました。
「自分には、これといって誇れる専門性がない」
「この世界しか知らないままでいいのだろうか」
その不安を埋めるために、Mさんは学び続けました。 自己啓発、心理学、資格、各種講座……。
気づけば、 “準備”に使ったお金は1,000万円以上になっていました。それでも、自信は生まれなかったのです。
むしろ、準備すればするほど、 こんな思いが強くなっていきました。
「これだけやっても、胸を張って言えるものがない」
「まだ足りない。まだ決める段階じゃない」
外から見れば努力家。 ところが内側では、ずっと足踏みをしていました。
動けなかった正体は「手抜き」ではない
Mさんが動けなかった理由は手抜きでも、やる気不足でもありません。
「できるはずの自分」と、 「中身が空っぽかもしれない現実」を、 真正面から見るのが怖かっただけです。だから、学び続けた。 準備し続けた。
動かないための理由として「まだ整っていない自分」を更新し続けていました。
- あらためて整理すると、
人生が止まっている理由は、弱さではありません。
「やればできる」という言葉を、 真面目に信じて生きてきたからこそ、 動けなくなる地点に来ただけなのです。
動けない理由を理解すれば人生は動き出す
ここで一つ、はっきりさせておきたいことがあります。
それは、気合が入るからでも、強い決意が生まれるからでもありません。「自分は間違っていなかった」と、腑に落ちるからです。
変われない自分から「止まっていただけの自分」へ
先ほどご説明したように、多くの人はこう思い込んでいます。
- 行動できないのは意志が弱いから
- 続かないのは、根性がないから
- 決められないのは自信がないから
けれど実際には、止まっていた理由は、もっと構造的なものでした。
やればできると言われ、それを真面目に信じてきた。
だからこそ、
- 失敗して「何もない」と確定するのが怖い
- 中途半端な一歩を踏み出せない
- 正解が見つかるまで準備をやめられない
こうしたブレーキが、知らないうちにかかっていただけです。
ここに気づいたとき、見え方が大きく変わります。「変われない人」ではなく、「止まっていた人」だったのだと。
人生には一貫して発揮してきた「役割」がある
さらに整理を進めると、もう一つ大切なことが見えます。
それは、これまでの人生には、必ず一貫して果たしてきた役割があるということです。
本人は「中途半端」「専門性がない」と感じていても、
- 会議で対立する意見をまとめることが多かった
- 新人が入ると自然と教える役になっていた
- 企画書より人の話を聞く時間が長かった
そんな振る舞いが、何度も、何度も繰り返されています。
これは偶然ではありません。
その人の“自然に力を発揮してきた場面”がそこに表れているのです。
役割が見え始めると、進む方向も変わります。
「何者かにならなければ」ではなく、「すでにやってきたことをどう活かすか」という問いに変わるからです。
先ほど紹介したMさんも過去を振り返る中で、自分がいつも人と人の間に立ち、話を聞き、関係を整えてきたことに気づきました。
その気づきがきっかけとなり、いきなり転職や独立を考えるのではなく、「人の関係性を支える橋渡しの分野」を、まずは学んでみようと思うようになったそうです。
迷いが減ると次の一手は自然に決まる
役割が見えると不思議なことが起きます。
- 選択肢を前にしても、他人に振り回されなくなる。
- 「これは違う」という感覚が、はっきりする
- 無理に背伸びしなくなる
やる気を出そうとしなくても、「これはやれそうだ」というちょっとしたワクワク感が残ります。
ここで重要になるのは、無理に変わらなくていいという点です。
止まっていた理由がわかり、自分の役割が見えることが大事。それだけで、人生は静かに動き出します。
動けない正体を「見える化」する
ここまでで、 「なぜ動けなかったのか」「止まっていただけだった理由」は、かなり整理されてきたのではないでしょうか。
ただ、ここで終わってしまうと、また元の場所に戻ってしまいます。なぜなら、 納得しただけでは、現実は動かないからです。
「やる気」や「覚悟」に頼らない
ここでやるのは、 やる気を出すことでも 覚悟を決めることでもありません。
- むしろその逆です。
やる気や覚悟に頼ろうとするほど、また同じ場所で止まりやすくなります。必要なのは、判断の材料を外に出すことです。
頭の中にある限り 迷いは消えません。
ステップ①|「動けなかった理由」を言葉にする
最初のステップは、とてもシンプルです。
「なぜ動けなかったのか」を性格や根性ではなく、状況として書き出す。
例えば、
- 失敗したときのリスクが大きすぎた
- 正解を一つに絞ろうとしていた
- 中途半端な状態を許せなかった
ここで大切なのは、反省しないことです。評価せず、ただ事実として並べます。
これだけで、「自分に問題がある」という前提が少し外れます。
ステップ②|繰り返してきた「役割」を拾い上げる
次にやるのは、これまで何度も出てきた役割の整理です。
ポイントは成果ではなく「関わり方」。
- どんな場面で頼られてきたか
- どんな役回りを任されることが多かったか
- 自分では当たり前だと思っていたことは何か
ここで拾い上げるのは、立派な実績でなくて構いません。
むしろ、「なぜか毎回その役になっていた」 「気づくと、いつもやっていた」そういうものほどあとから意味を持ちます。
ステップ③|違和感が出た場面を手がかりにする
もう一つ、重要な材料があります。それが、違和感を覚えた場面です。
- なぜか疲れた仕事
- 評価はされたけれど納得できなかった役割
- うまくいっているのに続けたいと思えなかった状態
違和感は、失敗ではありません。「合っていない方向」を 教えてくれるものです。
役割と違和感を並べるとやってはいけない方向が先に見えてきます。
ステップ④|次の一手を小さく決める
ここまで整理できたら、ようやく行動の話に入ります。
ここで大きな決断は必要ありません。
- 転職する
- 独立する
- 何者かになる
こうした選択肢は、いったん横に置きましょう。決めるのは、確認のための一手です。
- 少し学んでみる
- 話を聞きに行ってみる
- 情報を集めてみる
やれそうかどうかを、体感で確かめるための動きです。ここで「やはり無理かもしれない」
という気持ちが湧いてくることがあります。それは多くの場合、選んだ一手が大きすぎるだけなんです。
例えば、「副業を始めよう」と思って、いきなりSNSで発信し始めようとした途端「私には向いてないかも」と感じた。
これも能力の問題ではありません。
- 一手が大きすぎただけです。
人は、成功するか失敗するかわからない一手を最初から大きく踏み出そうとすると体が自然とブレーキをかけます。
だからここでは、うまくいくかどうかではなくやれそうかどうかを確かめる動きにします。
もっと小さくていい。
- 気になる人のSNSを3日間観察してみる
- 関連する本を1冊だけ読んでみる
- 友人にこんなこと考えてるんだけどと話してみる
これくらいで十分なんです。
ちなみに、これらのステップを一人でも進められるように 「自分の見つめ直し完全マニュアル」を用意しています。 詳しくは記事の最後でご紹介しますね。
見える化されると、迷いは減る
ここまでを一度でも整理すると不思議な変化が起きます。
- 何を選べばいいかで迷いにくくなる
- 「これは違う」が早くわかる
- 無理に気持ちを奮い立たせなくてよくなる
動けるようになる、というより止まらなくなる感覚に近いかもしれません。
できた話ではなく「楽になった」話
ここまで読んで、「理屈はわかった。でも本当に変わるのだろうか」そんな感覚が残っているかもしれませんね。
それは自然な反応です。
そこで、派手な成功談ではなく、実際に多くの人に起きている“小さな変化の例”をいくつか紹介します。
事例①|動こうとしなくなったら、動けるようになった
先ほどご紹介したMさん(38歳・公共事業関係の会社勤務)は、これまで「やればできる」と言われ続け、 準備を重ねても動けない自分を、ずっと責めていました。
整理を進めて最初に起きた変化は、「何かを始めようとしなくなった」ことでした。
転職も、副業も、いったん考えるのをやめたそうです。その代わりにやったのは、過去の仕事を紙に書き出すことだけ。
どんな場面で頼られ、どんな役回りを担ってきたのかを淡々と並べました。
すると、「また同じ役割をやっていた」という事実が、何度も出てきたそうです。
その時点で、「何もないわけではなかった」と感じられるようになったと話していました。
事例①-2|50代で「今さら」と思っていたKさん
Kさん(52歳・メーカー勤務)は、 入社以来30年、同じ会社で管理職を務めてきました。
周囲からの信頼も厚い。 でも、本人の中には、ずっとこんな思いがありました。
「このまま定年まで行くのだろうか」
「今さら何かを始めるには遅すぎる」
キャリアカウンセラーに相談したり、 コーチング資格の講座にも参加してみました。
ただ、学ぶたびに感じたのは、 「自分には、武器と呼べるものがない」 という焦りでした。
当塾で整理を進める中で、Kさんが気づいたのは、 30年間、一貫して「人を育てる場面」にいたという事実。
新人教育、チームビルディング、 若手の相談に乗る時間……。
「それは仕事だから当然やっていただけ」 そう思っていたことが、 実は誰にでもできることではなかったと、 初めて認識できたそうです。
「何者かにならなきゃ」という焦りは消え、 「すでにやってきたことを、どう活かすか」 という問いに変わったと話していました。
事例②|迷わなくなっただけで、疲れなくなった
また、別の受講生からは、こんな言葉もありました。
「決断できるようになったわけではないんです。でも、迷う時間が減りました。」
やる・やらないの判断基準が、「正解かどうか」から「自分の役割に近いかどうか」に変わっただけ。
それだけで、毎回ゼロから悩むことがなくなったそうです。
結果として、行動量は増えていません。それでも疲れにくくなったと感じているとのことでした。
事例③|方向が見えただけで、安心できた
もう一つ多かった声があります。
「まだ何も形にはなっていません。でも、このまま進めばいいと思えるようになりました。」
ここで起きているのは成功ではありません。
不安が整理されただけです。
「何を目指すか」ではなく「どの方向ならズレにくいか」が見えた。
小さな変化が、いちばん確かな証拠
これらに共通しているのは人生が劇的に変わった話ではないことです。
- 無理に行動していない
- 自分を鼓舞していない
- 何者かになっていない
それでも、
- 迷いが減り
- 自責が減り
- 次の一手を考えられる余白が生まれている
この変化こそが「動けなかった正体を見える化した」結果です。
一人でやろうとすると、また同じ場所で止まりやすい理由
ここまで読んで、
「やることはわかった」
「整理の方向も理解できた」
そう感じているかもしれません。
それでも一人でやろうとすると、また止まりやすい。これは珍しいことではありません。
理由は、とてもシンプルです。
自分のことほど、見えにくい
今回お伝えしてきた整理は、特別な才能がなくてもできます。
ただし、自分のことを、自分だけで整理するのは想像以上に難しい。
なぜなら、
- 無意識の前提に気づきにくい
- 「当たり前」を価値として認識できない
- 評価と事実が混ざりやすい
からです。
特に「やればできる」と言われてきた人ほど、無意識にハードルを上げてしまいます。
整理が進まない原因は「自分に甘いから」ではない
途中で止まってしまうとまたこう思いがちです。
「結局、自分は続かない」
「一人では無理なんだ」
でもそれは自分に甘いからではないのです。
確認すべき材料がまだ外に出きっていないだけです。
必要なのは叱咤や覚悟ではなく、整理を助ける“型”と“視点”です。
まずは、整理を「最後まで」やってみる
いきなり人生を変える必要はありません。大きな決断もいらないのです。
ただ一度、自分のこれまでを、最後まで整理してみる。
それだけで、
- 何を選べばズレにくいか
- どこで止まりやすいか
- 次の一手をどの大きさにすればいいか
が、かなり見えるようになります。
そのための「見つめ直しマニュアル」を用意しました
ここまでの内容を一人でも整理できるようにまとめたものがあります。「自分の見つめ直し完全マニュアル」です。
このマニュアルでは、
- 動けなかった理由の整理
- 繰り返してきた役割の棚卸し
- 次の一手を小さく決める視点
を、順番どおりに進められるようにしています。考え込む必要はありません。問いに沿って書き出すだけです。
今すぐ何かを決めなくていい
このマニュアルを使ったからといって、行動しなければいけないわけではありません。合わなければ、やめても構いません。
読んで終わりでも大丈夫です。
それでも、
「なぜ止まっていたのか」
「どこからなら動けそうか」
は、以前よりずっと整理されるはずです。
▶ 自分の見つめ直し完全マニュアル【無料】
※登録後、自動送信されるメールに添付されてきます。その後のメールが必要なければ配信解除がすぐできます。
これは頑張るための資料ではありません。止まっていた理由を、静かにほどくためのものです。
ここまで読んで、少しでも「楽になった」と感じたなら、その感覚を、もう一段だけ整理してみてください。
ここが「やればできる」の呪いから抜ける最初の現実的な一歩です。
最後に
動けなかったのは、弱さではありません。
「やればできる」という言葉を、
真面目に信じて生きてきた結果、
立ち止まる地点に来ていただけです。
無理に変わらなくていい。
何者かになろうとしなくていい。
これまで繰り返してきた役割は、
すでに人生の中に残っています。
あとは一度じっくり整理するだけです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ
この記事を書いた人

浅野ヨシオ:
「やればできる」と言われ続けてきた人ほど、なぜ動けなくなるのか。その構造的な理由を15年間、2000人超の女性と向き合いながら解明してきました。準備に1,000万円使っても動けなかった人、50代で「今さら」と諦めかけた人が、自分の役割に気づき静かに動き出す。そんな変化を数多く見てきた専門家です。
著書『私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)』では、止まっていた人が前に進むための再現性ある手法を公開。
メディア実績:日経新聞・日経WOMAN・プレジデントなど取材実績多数。





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