「自分の幸せは、自分で決めるもの」。
頭ではそう分かっていても、簡単なことではありませんよね。つい周りの人の目が気になり、本当の気持ちに蓋をする。
この記事では、そんな苦しさから抜け出し、自分軸で楽に生きる思考法を解説します。
なぜ自分の幸せを決めるのが難しいのか、その理由を明らかにし、誰でも実践できる7つの思考法をご紹介します。
読み終えるころには、心が軽くなるはずです。気乗りしない誘いを断る、周りに流されず自分の意見を言う。そんな自分の気持ちを優先する選択が、少しずつできるようになるでしょう。
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- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
自分の幸せは自分で決める人を含む、以上2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導くプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
「自分の幸せ」を決めるのが難しい理由
「自分の幸せは自分で決める」とは、他人の評価や世間の「普通」に合わせるのではなく、自分がどう感じるか、何をしたいのかを最優先にして選択することです。
言葉にすればシンプルですが、多くの人がこの選択に難しさを感じます。その背景には、「他人軸」という、自分以外の誰かを基準にする心の癖が隠れています。
他人軸と自分軸では、どのような違いがあるのでしょうか。まずは全体像を見てみましょう。
他人軸 vs 自分軸 比較チャート
自分軸で生きることで、心が軽くなり、本当の幸せを感じられるようになります
このように、判断基準から結果まで大きく異なります。
なぜ私たちは「他人軸」で生きてしまうのでしょうか。ここでは代表的な3つの理由を解説します。
理由1:他人の評価を気にしすぎるから
他人軸で生きてしまう理由の1つ目は、他人の評価を気にしすぎることです。
嫌われたくない、仲間外れになりたくない。そう思うのは、人間としてごく自然な感情です。
しかしその気持ちが強くなりすぎると、自分の「好き」や「心地いい」という感覚より周りからどう見られるかが行動の基準になりがちです。
人生の決定権を、知らず知らずのうちに他人に明け渡しているのです。
理由2:自分の「好き」が分からないから
他人軸で生きてしまう理由の2つ目は、自分の「好き」という感情が分からなくなっていることです。
長い間、他人の気持ちを優先し続けると、自ずと自分の心の声を聞く機会が減ります。「何が食べたい?」と聞かれても、相手の好みを先に考えてしまうというようにです。
こうした小さな選択の積み重ねが、自分の「好き」という感覚を鈍らせます。
その結果、いざ「好きなことをしていい」と言われても、何を選んでいいか分からなくなってしまうのです。
理由3:世間の「普通」に縛られているから
他人軸で生きてしまう理由の3つ目は、世間の「普通」に縛られているからです。「この年齢なら結婚するのが当たり前」「正社員として働くのが安定」というようにです。
私たちは、知らず知らずのうちに、社会が作り出した見えないレールの上を歩こうとします。そのレールから外れることは、失敗だとか劣っていると感じてしまうのです。
本当は望んでいなくても、世間の「普通」を自分の幸せと錯覚し、自分自身の心の声をかき消してしまいます。
幸せを自分で決めるための3つの基本
ここでは、小手先のテクニックではなく、幸せを自分で決めるための「基本」を3つ解説します。
基本1:自分だけの幸せを定義する
幸せを自分で決めるための1つ目の基本は、自分だけの幸せを具体的に定義することです。ここで大切なのは、誰かに見せるための立派な幸せでなくていいということ。
「朝、静かにコーヒーを飲む時間」や「好きな音楽を聴きながら散歩すること」というようにです。
どんなに些細なことでも、自分の心が「これが幸せ」と感じる瞬間を、一つひとつ言葉にする。それが、自分軸で生きるための基準になります。
基本2:ネガティブな感情も受け入れる
幸せを自分で決めるための2つ目の基本は、ネガティブな感情も受け入れることです。私たちはつい「幸せになるには常にポジティブでなければ」と考えます。
しかし、悲しみや怒り、嫉妬といった感情に蓋をしても、なくなるわけではありません。むしろ、「何かが違う」と教えてくれる大切なサインです。
たとえば、
- 友人の昇進話を聞いて嫉妬した
- 断れなかった仕事にイライラ
- 飲み会の誘いを断れず憂うつ
このようなとき、「嫉妬するなんてダメな人間だ」「イライラしてはいけない」と感情を否定しがち。
まずは「私はこう感じている」と、自分の感情をそのまま認めてあげましょう。
それが、他人軸の評価から自由になる重要なステップになります。
基本3:小さな違和感を無視しない
幸せを自分で決めるための3つ目の基本は、心に浮かんだ小さな違和感を無視しないことです。「なんとなく嫌だ」「本当は気が進まない」というように。
他人軸で生きていると、こうした心の声をわがままだと打ち消しがちです。その小さな違和感こそが、本心が送っているサインです。
すぐに言葉にできなくても、「おや?」と感じた自分の感覚をキャッチすること。その習慣が、自分軸を取り戻す第一歩となります。
他人軸を手放し楽になる7つの思考法
自分軸で生きるための基本を整えたら、次は具体的な思考法を実践します。ここでは、7つの思考法を一つずつ見ていきましょう。
番号 | 思考法 |
---|---|
① | 自分の価値観を信頼する |
② | 他人に承認を求めない |
③ | 優先順位を決める |
④ | ノーと言うことを学ぶ |
⑤ | 他人の期待に縛られない |
⑥ | 視点を切り替える |
⑦ | 自立心を養う |
「どう思われるか」より「どう感じるか」
他人軸を手放し楽になる1つ目の思考法は、判断基準を「どう思われるか」から「どう感じるか」へ切り替えることです。
私たちは選択をするとき、無意識に「他人から見て正しいか」を考えてしまいます。 たとえば、
- 服を選ぶとき:「変に思われないかな?」
- 意見を言うとき:「反対されたらどうしよう?」
というようにです。 この頭の中の問いかけを、次のように変えてみるのです。
- 服を選ぶとき:「私はこの服が本当に好きかな?」
- 意見を言うとき:「反対されても私はこう思う」
この小さな切り替えが、自分軸を取り戻すための練習になります。
「~べき」を「~したい」に置き換える
他人軸を手放し楽になる2つ目の思考法は、「~べき」を「~したい」に置き換えることです。
私たちの頭の中は、知らず知らずのうちに、たくさんの「~べき」で埋め尽くされています。 たとえば、
- 「もっと頑張るべきだ」
- 「早く結婚すべきだ」
というようにです。 この、自分を縛る「~べき」という言葉が出てきたら、一度立ち止まってみる。そして、こう問いかけます。
- 「もっと頑張るべきだ」→「私は本当に頑張りたい?それとも休みたい?」
- 「早く結婚すべきだ」→「私は本当に結婚したい?したくない?」
自分の本心である「~したい」を探す癖をつける。それが、自分軸で選択するための大切な一歩になります。
自分の本心を知るための具体的な方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。▶自分の本心を知る10の方法【本音がわからない人の特徴と原因】
成功体験の棚卸しで自分の価値を知る
他人軸を手放し楽になる3つ目の思考法は、自分の成功体験を思い出したり、過去の実績を振り返ることで、自分の価値を再確認することです。
他人からの評価という移ろいやすいものではなく、過去の成功という事実に基づいた自信を取り戻せるからです。
しかし、やっかいなのは成功体験という自覚がなかったり、失敗体験によって記憶をかき消されているネガティブ・バイアスによる逆効果の可能性です。
この問題を解決するためには、さまざまな視点の質問を用意し、自分に問いかけることです。
そこで「自分の棚卸&分析に使える70の質問集」を作りました。自分自身との対話をこれまでにないレベルで深めることができます。
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ただし、いつまで無料で配布するかわかりません。必要と思う人は入手して保存することをおすすめします。
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「嫌い」や「苦手」から本当の自分を知る
他人軸を手放し楽になる4つ目の思考法は、「嫌い」や「苦手」から本当の自分を知ることです。
私たちは「好きなことは何か」から自分を探そうとします。
しかし、「嫌いなこと」や「我慢できないこと」に、その人の本質が隠されています。
なぜなら、「好き」は他人の影響を受けやすいですが、「嫌い」という感情はもっと本能的で、ごまかしが効かないからです。
たとえば、
- 大人数の飲み会が苦手 → 「一人と深く話せる時間を大切にしたい」
- 支配的な人が許せない → 「お互いを尊重し、対等な関係でいたい」
というように、自分の「嫌い」や「苦手」を分析すると、その裏側にある「自分が本当に大切にしたい価値観」が、くっきりと浮かび上がってきます。
コントロールできない問題は手放す
他人軸を手放し楽になる5つ目の思考法は、コントロールできない問題は手放すことです。
たとえば、
- 他人がどう思うか
(例:上司の評価や友人からの見られ方) - 過去に起きてしまったこと
(例:あのとき言えなかった一言や仕事での失敗) - 未来への漠然とした不安
(例:老後の生活や子供の将来)
こうした、自分の力が及ばないことで悩み続けるのは、自分の心をすり減らすだけです。
大切なのは、変えられないものと、変えられるものを見極めること。
他人の評価は変えられませんが、今日の自分の行動は変えられます。
過去は変えられませんが、その出来事の捉え方は変えられます。
自分の力が及ぶ範囲に意識を集中させる。この課題の分離が、心の余計な荷物を下ろしてくれます。
「あの人はあの人」と心の中で線を引く
他人軸を手放し楽になる6つ目の思考法は、「あの人はあの人」と心の中で線を引くことです。
たとえば、
- 友人が結婚したとき
- 同僚が先に昇進したとき
- SNSで華やかな生活を見たとき
そんなとき「それに比べて自分は…」と考えてしまいがちです。
そこで、「それはその人の人生、これは私の人生」と、心の中で線を引きましょう。
コツは、分離した直後に「さて自分は何をしようか」と意識を自分の人生に戻すことです。
たとえば、
- 次の休みに行きたい場所を調べる
- 取り組んでいる仕事の計画を具体的にする
というようにです。
これは、相手を突き放す冷たい行為ではありません。
相手の幸せを認め、同時に自分の歩む道も尊重する。
これが自分と他人を健全に分けるための境界線なのです。
ざわつく人とは「心地よい距離」を保つ
他人軸を手放し楽になる7つ目の思考法は、心がざわつく人とは心地よい距離を保つことです。
これは、嫌いな人から逃げるという話ではありません。どんな相手とも、お互いが疲れない適切な間合いが存在します。
たとえば、次のような人と接するとき、心がざわつきませんか?
- いつも批判的なことばかり言う人
- 人の話を聞かない人
- 愚痴を延々と続ける人
こうした人たちが悪いわけではありません。ただ、自分の心を守るために距離の調整が必要です。
- 具体的な距離の保ち方は以下の通り
- 会う回数を月1から2ケ月に1回に
- 二人きりではなくグループで会う
- 会う時間を2時間から1時間に短縮
- 深い話題は避けて表面的な会話に
大切なのは、会った後に疲れていないか、穏やかかを確認すること。
これは相手を拒絶することではありません。お互いにとって心地よい関係性を見つけることです。
自分の心を守りながら、良い人間関係を維持するための大切なスキルです。
人との心地よい距離感の取り方については、こちらの記事でより詳しく解説しています。 ▶人との距離感がわからない時の対処法|良い人間関係を築く秘訣
それでも他人と比較してしまったときの対処法
自分軸で生きると決めても、私たちはつい他人と比較してしまうものです。
人間である以上、自然なこと。大切なのは、落ち込んだときにどう心を立て直すかです。
ここでは、具体的な対処法を4つ見ていきましょう。
比べてしまう自分を責めない
他人と比較してしまったときの1つ目の対処法は、比べてしまう自分を責めないことです。
「また比べてしまった」と自分を責めるのは、傷口に塩を塗るようなもの。まずは「自分は比べて落ち込んでいるな」と、その事実を客観的に認めます。
もちろん、「受け入れよう」と思っても、すぐにできることではありません。
無理にポジティブになろうとしたり、感情を消そうとしたりしないことです。
ただ「ああ、心に波が立っているな」と、嵐が過ぎ去るのを待つように、自分の感情を眺めてみる。
感情に良いも悪いもありません。ただ、そう感じている自分を観察することが、冷静さを取り戻す第一歩です。
相手の情報から物理的に距離を置く
他人と比較してしまったときの2つ目の対処法は、相手の情報から物理的に距離を置くことです。
特定の相手と自分を比べて苦しくなるのなら、その人のSNSを一時的にミュートする、見る時間を決める、というように意図的に情報に触れない時間を作る。
心の平穏を保つ上で効果的です。
比較対象を「過去の自分」に切り替える
他人と比較してしまったときの3つ目の対処法は、比較対象を「過去の自分」に切り替えることです。
他人の物差しで自分を測るのをやめ、自分が半年前、あるいは1年前に比べてどれだけ成長したかに目を向けます。
「できなかったことができるようになった」という事実に焦点を当てることで、自己肯定感を育てることができます。
瞑想して「今」に集中する
他人と比較してしまう思考から離れるためには、瞑想をして「今」に集中することも有効です 。
過去への後悔や未来への不安から意識を切り離し、現在の自分の感覚に集中すること。
すると他者との比較からくるストレスを手放すことができます 。より詳しい対処法を知りたい方は、こちらの記事でも解説しています。
▶ 人と比べてしまう悪癖を直したい!解消するための7つのステップ
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- やる気ペンタゴンチャート:モチベーションを高め、行動を促すためのツールです。
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私との直接のやりとりもできますよ
最後に筆者からの大切なメッセージ
自分軸で生きることは、今日、完成するものではありません。
何度も、他人軸に引き戻される日もあるでしょう。
そのときは、この記事を思い出してみてくださいね。そして紹介した思考法を、一つだけ試してみる。
その小さな一歩が、昨日とは違う景色を見せてくれますよ。
最後までお読みいただきありがとうございます。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ
浅野ヨシオ:
女性成長支援コンサルタント。
魂の女性成長支援・浅野塾 代表。
2007年よりビジネスパーソンや出版希望者を対象とした、自分の強みを発見し唯一無二のブランドを作る講師として活動。ハイキャリアの女性たちでも自分の能力がわからず強い自信を持てずにいることを知る。
2011年、女性成長支援の講座を起ち上げ、幼少期から現在までの人生史を平均200時間以上かけて深掘りする指導に定評がある。
通算14年2000人超の女性専門指導の経験により、心を縛る足かせをはずし、自分にとっての幸せを追求する自己実現プログラムを多数構築する。
著書に「私はこの仕事が好き!自分の強みを活かして稼ぐ方法(大和出版)」がある。
◎メディア実績:日本経済新聞/日経WOMAN/PRESIDENTほか多数
◎講演実績:横浜市経済観光局/多摩大学/NPO法人Woman’sサポート/自由大学/青森商工会連合会/天狼院書店/(株)スクー/ほか多数
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