褒め言葉をもらっても、お世辞や嘘に聞こえて素直に受け取れない。
「ありがとうございます」と言えばいいのに、「いえいえ、たまたまです」と返してしまう。
そんな状態が続くと、どれだけ成果を出しても自信にはつながらないでしょう。まるで穴の開いたバケツのように、成功体験がこぼれ落ちてしまうのです。
実際に私も、「わかりやすい」「元気が出る」という相手からのささやかな褒め言葉を分析して講師という仕事につなげることができました。もしも聞き流していたら、起業することもできなかったと思います。
この記事では、なぜ褒め言葉がお世辞に聞こえるのか、その心理から実践的な対処法まで解説します。お世辞と本当の褒め言葉を見分けるコツや、相手の言葉を自信に変える方法もご紹介。
人の言葉を素直に受け取れずに悩む方にこそ読んでいただきたい内容です。ぜひ最後までお読みくださいね。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
人の言葉を素直に受け取れない人を含む、2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導くプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
褒め言葉がお世辞に聞こえるのはなぜ?
褒めてもらっても、なぜか素直に喜べない。その言葉の裏を読んで、お世辞のように感じる。それは、決して性格がひねくれているわけではありません。
多くの場合、自分を守るための「心の仕組み」が関係しています。
ここでは、その心の仕組みを3つの原因から見ていきましょう。
褒め言葉を拒否する脳の仕組み
褒め言葉がお世辞に聞こえる原因の1つ目は、脳が「自分のイメージ」と矛盾する情報を、自動的に拒否してしまうことです。
これは「認知的不協和」と呼ばれる心理現象で、わたしたちの脳は一貫性を保とうとする性質があります。
「自分はダメな人間だ」というセルフイメージを持つ人が褒められると、脳は「この情報は間違っている」と判断し、お世辞や嘘として処理してしまうのです。
自己肯定感が低い人ほど正確?意外な真実
褒め言葉がお世辞に聞こえる原因の2つ目は、自己肯定感の低い人ほど、他人を正確に観察しているという少し皮肉な現象です。
心理学者の研究により、自己肯定感の低い人は相手の表情や声のトーンの変化を、敏感に察知する能力が高いことがわかっています。
そのため、相手の言葉に含まれる微妙な「義務感」や「社交辞令」を見抜いてしまい、褒め言葉を額面通りに受け取れなくなるのです。
これは欠点ではなく、優れた観察力の表れともいえるでしょう。
褒められ下手は「優等生」が作り出す?
褒め言葉がお世辞に聞こえる原因の3つ目は、子どものころに「優等生」だった人特有の経験にあるかもしれません。
優等生だった人ほど褒められることに慣れているようで、実は逆のケースがあります。
褒められるのが当たり前になりすぎると、「もっと頑張らなければ」という完璧主義が身につき、どんな言葉も「まだ足りない」と感じてしまうのです。
また、周囲からの期待を常に感じているため、褒め言葉を「プレッシャー」として受け取ってしまう傾向もあります。
お世辞と褒め言葉 本質的な見分け方
「これって本心かな…」と、相手の言葉を疑ってしまうのは疲れるものです。
しかし、いくつかのポイントを知るだけで、その言葉が持つ本当の意味を見極めやすくなります。
驚かれるかもしれませんが、注目すべきは「言葉そのもの」ではないのです。
ここでは、お世辞と心からの褒め言葉を分ける、3つの本質的な見分け方をご紹介します。
言葉ではなく相手の行動に注目する
お世辞と褒め言葉の見分け方の1つ目は、言葉ではなく相手のその後の行動に注目することです。
たとえば、「君の企画は素晴らしい」と言いながら、実際にはその企画をまったく採用しなかったらどうでしょうか。
人は、本当に価値を認めている物事に対しては、言葉だけでなく行動でもそれを示します。
言葉と行動が一致しているかどうか。それが、本心を見抜く上での大きなヒントになるのです。
内容に具体性があるかどうかで判断
お世辞と褒め言葉の見分け方の2つ目は、その内容に具体性があるかどうかで判断することです。
誰にでも当てはまるような、漠然とした言葉は注意が必要かもしれません。「さすがですね」「いつも助かります」といった言葉は、便利な社交辞令として使われることもあります。
一方で、心からの言葉には具体性が伴います。「先日の企画書の3ページ目の図解が見やすくて、すぐに理解できたよ」のように、特定の事実に基づいているのです。
本当に感心したとき、人は「何が」素晴らしかったのかを具体的に伝えたくなるものです。
その場にいない第三者を褒めているか
お世辞と褒め言葉の見分け方の3つ目は、その人があなたのいない場所で、第三者のことをどう話しているかに注目することです。
目の前の人を褒めるのは、その場の空気を良くするための社交辞令の可能性があります。しかし、本人に直接伝えるメリットがない場面での言葉には、その人の本音が表れます。
もし、人づてに「〇〇さんが、あなたのことを褒めていたよ」と聞く機会があれば、それは信憑性の高い言葉といえます。
また、普段から他者の良い点を話題にする人は、目の前の相手にかける言葉も誠実である可能性が高いでしょう。
褒め言葉を素直に受け取るための対処法
原因がわかっても、長年の心の癖をすぐに変えるのは難しいものです。
大切なのは、心を無理やり変えようとしないこと。心は後から自然とついてくるものです。
ここでは、無理なく始められる4つの対処法をご紹介します。
まずは「ありがとう」とだけ返してみる
褒め言葉を素直に受け取るための対処法の1つ目は、まず「ありがとう」とだけ返してみることです。
「いえいえ、そんなことないです」という否定語が口癖になっていたら、意識的に変えてみましょう。
ポイントは、心からそう思えなくても構わないということ。
「ありがとう」という言葉は、相手への感謝です。そして、「私は、今の言葉を受け取った」と自分の脳に宣言する行為でもあります。
言葉が、自然に自分の認識を少しずつ変えてくれます。
相手の評価として事実だけ受け取る
褒め言葉を素直に受け取るための対処法の2つ目は、それを「相手の評価」として事実だけ受け取ることです。
褒め言葉を「自分の絶対的な評価」と考えてしまうと、プレッシャーになるものです。そこで、「相手はそう感じたのだな」という一つの情報として捉えてみる。
つまり、「私がすごい」のではなく、「相手はすごいと感じてくれた」と、言葉の主語を相手に置いてみるのです。
こうすることで、言葉を感情的に受け止めすぎず、客観的なデータとして冷静に心にしまうことができます。
もらった言葉をノートに書き出してみる
褒め言葉を素直に受け取るための対処法の3つ目は、もらった言葉をノートに書き出してみることです。
人から言われた言葉は、その場で消えてしまいがちです。それを文字として記録することで、他人からの評価を「自分の資産」に変えることができます。
最初は違和感があるかもしれませんが、続けていくうちに「自分は、他人からこう見られるのだな」という客観的なパターンが見えてくるでしょう。
それは、自分一人では気づけなかった、貴重な自己分析データになります。
すべてを信じようと頑張りすぎない
褒め言葉を素直に受け取るための対処法の4つ目は、すべてを信じようと頑張りすぎないことです。
世の中の褒め言葉が、すべて本心からのものとは限りません。中には社交辞令やお世辞も含まれているでしょう。
大切なのは、たとえ褒め言葉の9割がお世辞だったとしても、残りの1割に隠された「自分の強みのヒント」を見つけ出すという姿勢です。
そのくらいの気持ちでいる方が、心は軽くなり、素直に言葉の良い部分だけを受け取れるようになるものです。
褒め言葉を自信に変えるためのヒント
褒め言葉を少しずつ受け取れるようになったら、次はその言葉を自分の力に変えていきましょう。
褒め言葉は、ただ喜んで終わりにするにはもったいないもの。
それは、自分では見えていない「自分の価値」を教えてくれるセンサーの役割を果たしてくれます。
他者評価から自分の強みを分析する
褒め言葉を自信に変えるためのヒントの1つ目は、もらった言葉、つまり他者からの評価を客観的に分析することです。
「自分では当たり前」と思っていたことが、他人からは高く評価されていることは少なくありません。
たとえば、「よく気が利くね」と何度も言われるなら、それは単なる性格ではなく、仕事に活かせる「観察力」や「先読み能力」という強みです。
これこそが、冒頭でお伝えした経済的な豊かさに繋がる「お金になる力」の正体です。
ポジティブな言葉を自己認識に繋げる
褒め言葉を自信に変えるためのヒントの2つ目は、ポジティブな言葉を自分の認識、つまりセルフイメージに繋げていくことです。
分析して見えてきた自分の強みを、少しずつ「これも自分の一面」と認めていきましょう。最初は「自分はそんな人間じゃない」と心が抵抗するかもしれません。それでもかまいません。
この小さな許可が、凝り固まった自己認識を少しずつ変える第一歩となります。
小さな成功体験として自信を育てる
褒め言葉を自信に変えるためのヒントの3つ目は、それを「小さな成功体験」として自信を育てることです。
たとえば「説明が分かりやすい」と褒められたなら、次の資料作りでは、さらに分かりやすさを意識して取り組んでみるのです。
そして、うまくいったら心の中で「褒められた通り、自分には分かりやすく伝える力がある」と確認する。
「褒められる→意識して行動する→成功を確認する」というサイクルを回すこと。これが、揺るぎない自信を育てる確実な方法といえるでしょう。
まとめ:今日からできるはじめの一歩
「褒め言葉がお世辞に聞こえる…」 その苦しい気持ちの原因を探り、受け取るための具体的な対処法、そして自信に変えるヒントまで、ご理解いただけましたでしょうか?
そして、今日からできることは何でしょうか。 それは、とてもシンプルなことです。
次に誰かから褒められたとき、心でどう感じていても構いません。 ただ一言、「ありがとう」と口に出してみること。
これが、自分を変えるための、もっとも小さく、そしてもっとも力強い第一歩です。
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最後に筆者からの大切なメッセージ
褒め言葉は、他人が見つけてくれた、自分では気づきにくい素敵な一面です。
それは、自分では気づけなかったかもしれない、価値ある個性のかけら。
その言葉を「お世辞だから」と否定しないでくださいね。 一つひとつ、宝物を集めるように、ただ受け取ってみてください。
その宝物が集まったとき、自信に満ちた自分になっているはずですよ。
最後までお読みいただきありがとうございます。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ
浅野ヨシオ:
女性成長支援コンサルタント。
魂の女性成長支援・浅野塾 代表。
2007年よりビジネスパーソンや出版希望者を対象とした、自分の強みを発見し唯一無二のブランドを作る講師として活動。ハイキャリアの女性たちでも自分の能力がわからず強い自信を持てずにいることを知る。
2011年、女性成長支援の講座を起ち上げ、幼少期から現在までの人生史を平均200時間以上かけて深掘りする指導に定評がある。
通算14年2000人超の女性専門指導の経験により、心を縛る足かせをはずし、自分にとっての幸せを追求する自己実現プログラムを多数構築する。
著書に「私はこの仕事が好き!自分の強みを活かして稼ぐ方法(大和出版)」がある。
◎メディア実績:日本経済新聞/日経WOMAN/PRESIDENTほか多数
◎講演実績:横浜市経済観光局/多摩大学/NPO法人Woman’sサポート/自由大学/青森商工会連合会/天狼院書店/(株)スクー/ほか多数
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