強み

自己理解は意味ない?強みが見つからない人たちの本当の理由

浅野ヨシオです。

膨大な学びを重ねても、強みが見つからない——

私が運営している浅野塾には、こんな人たちも集まってきます。

「自己理解セミナーに何度も参加したんですが、全然ピンとこなくて…」 

「キャリアカウンセラーに相談したんですが、結局何も変わらなくて…」 

「強み診断ツールを試したんですが、結果を見ても腑に落ちなくて…」

15年間で2000人以上の女性を指導してきた中で、ある矛盾に気づきました。

自己理解セミナーに通う回数と、本人の自己理解の深さが、比例しないんですよね。むしろ、セミナーに通えば通うほど、強みが見えなくなる人たちがいました。

高額な講座を受講し、分厚い自己分析ノートを作り、資格も取得している。

知識は確かに増えています。

だけど、肝心の「自分の強みは何か?」と問われると、言葉に詰まってしまう。

この矛盾の原因はいったい何でしょうか?

15年間の指導経験から、一つの結論に至りました。

外側から学んで知識を足すことと、強みに気づくことは、まったく別の行為なんです。

いくら学んでも強みは見つからない矛盾

ある女性は、3年間で海外旅行に数回行けるほどの金額を自己投資に使っていました。

ビジネスセミナー、自己啓発講座、心理学、NLP、コーチング理論——あらゆる分野の知識を吸収していきます。

名だたる講師の話を聞き、高額な講座に申し込んでいました。

結果はどうだったでしょうか?

知識は確かに増えました。理論武装もできました。名刺交換した人脈も増えました。

だけど、「あなたは何ができるのか?」という問いには、相変わらず答えられなかったんですよね。

むしろ、学べば学ぶほど混乱していったんです。

あるセミナーでは強みとは他人と比較して優れた能力であると学びました。

別の講座では強みとは情熱を注げるものだと教わりました。

また別の場所では市場価値の高いスキルこそ強みだと聞きました。

どれも正しそうでした。どれも実践しようとしました。だけど、どれをやっても腑に落ちませんでした。

おかしい。こんなに学んでいるのに、なぜ強みが見えないんだろう?

当時の本人は、まだ気づいていませんでした。

知識を足すことと強みに気づくことは、まったく別の行為だということに。

セミナーで学ぶのは強みの見つけ方という知識であって、自分の強みそのものではありません。

外側から情報を取り入れているだけでは、内側にある答えは見えてこないんですよね。

数百万円を自己投資に使っても強みが見つからなかったKさん

大手企業に勤めるKさん(30代後半)は、誰もが羨むキャリアを持っていました。それなのに、口癖は「私には何もない」でした。

30代で婚活を始めた彼女は、複数の結婚相談所に登録し100人以上の男性と会いました。

同時に自分を変えたいと、婚活コンサルや心理学講座に次々と申し込んでいきます。

気づけば、総額は数百万円を超えていました。

強み発掘ワーク、自己肯定感を上げる講座——セミナーを受けるたびに今度こそ変われると期待しました。

だけど、数ヶ月経つとまた元に戻っている自分がいました。

周囲からはあなたは十分すぎるほど優秀なのにと言われ続けます。

それでも、彼女は自分を信じられませんでした。

なぜでしょうか?

原因は幼少期にありました。何を話しても両親からでも、それは…とリスクを指摘され続けたんですね。

愛情はありました。ただ、信用はされていませんでした。

料理を作ろうとすれば止められ、体調を崩せば距離を置かれました。

悪気はありません。ただ、彼女は一度も「そのままでいいよ」と言われたことがなかったんですよね。

Kさんは無意識に親以外の誰かに認めてもらうことで自分の価値を証明しようとしていたんです。

婚活も、セミナーも、すべては外側の誰かに承認を求める行動でした。

転機は、浅野塾のプログラムにある自分の人生を振り返る自分史ワークでした。

過去を書き出す中で、Kさんは気づきます。

「私はずっと、外の世界で認められようと必死だった。でも本当は、自分で自分を信じられないことが問題だった」

新しいことを学ぶことではなく、今までの自分をちゃんと見つめることだったんですね。

彼女が本当に必要としていたのは、セミナーの知識ではありませんでした。

自分の内側にすでにあるものに、気づくことでした。

【診断】強み探しタイプをチェック

タイプ 状態のイメージ(海の状態) 必要なアクション
外側探索型 砂浜で新しい貝殻(知識)を探し回っている 探し物を一旦やめて、波打ち際に座る
移行期型 浅瀬に潜り始めたが、まだ陸の上が気になっている 自分の呼吸(違和感)に集中する
内側発見型 深い場所で、自分だけの光を見つけかけている 見つけたものを「これが強みだ」と認める

自分はどのタイプでしょうか?以下の5つの質問に答えてみてください。

Q1. 強みを探す時、まず何をしますか?

  • A. ネットで強み 見つけ方を検索する
  • B. 過去の成功体験を振り返る
  • C. 友人に私の強みって何?と聞く

Q2. セミナーや本で学んだ後、どう感じることが多いですか?

  • A. なるほどと思うが、自分には当てはまらない気がする
  • B. 一時的にやる気が出るが、すぐに元に戻る
  • C. 新しい視点は得られるが、行動には移せていない

Q3. 自分には何もないと感じる頻度は?

  • A. ほぼ毎日
  • B. 週に数回
  • C. たまに

Q4. 他人と比較してしまう頻度は?

  • A. 常に比較している
  • B. よく比較する
  • C. たまに比較する

Q5. 自分の過去を振り返ることは?

  • A. ほとんどない(未来志向)
  • B. たまにある
  • C. よくある

診断結果

  • Aが多い人:外側探索型

知識を集めることで答えを見つけようとするタイプですね。セミナーや本から情報を得るのは得意なのですが、それを自分に落とし込めていません。

このタイプに必要なのは、新しい知識ではありません。今まで集めた情報を一旦手放し、自分の内側を見つめる時間なんです。

  • Bが多い人:移行期型

外側の情報と内側の気づきの間で揺れ動いているタイプです。自己理解の重要性には気づいているのですが、具体的な方法がわからず足踏みしています。

このタイプに必要なのは、過去の体験を丁寧に振り返る習慣です。毎日5分でいいんです。今日、自然にできたことを書き出してみましょう。

  • Cが多い人:内側発見型

すでに自分の内側に目を向け始めているタイプです。あと一歩で、自分の強みに気づける段階にいます。

このタイプに必要なのは、気づいたことを言語化し、信じる勇気です。こんなこと、強みじゃないと否定せず、まず受け入れてみましょう。

高スペック環境で焦燥感に震えていたMさん

Mさん(40代)は、誰もが羨む大手企業に勤めていました。

資格は10以上。英語も堪能。プロジェクトマネジメントの経験もあります。だけど、彼女の内側は虚しさでいっぱいいっぱい。

このままでいいのだろうか——

周りの人たちは十分すぎると言います。

だけど、Mさん自身は何か足りないと感じ続けていました。

足りないものを埋めるため、彼女は新しい資格取得に挑戦し続けました。

ビジネススクールにも通います。だけど、資格が増えるほど、焦燥感も増していったんですね。

なぜでしょう?

Mさんは完璧主義でした。完璧な自分になれば、この焦燥感は消えると信じていました。だけど、完璧を目指すほど、自分の足りない部分ばかりが目についたんですね。

彼女が本当に苦しんでいたのは、スキル不足ではありませんでした。

このままの自分ではダメだという思い込みでした。

私は彼女にこう尋ねました。

「もし今日、すべての資格を失ったとして、何が残る?」

Mさんは言葉に詰まりました。そして、涙を流しました。

「何も残らない気がする」

だけど、本当にそうでしょうか?

私たちは2時間かけて、彼女の過去を振り返りました。すると、興味深いパターンが見えてきたんです。

Mさんは資格マニアではありませんでした。彼女が本当に大切にしていたのは、困っている人を助けることだったんですね。

新しい部署に配属された時、必ず率先して新人のサポートをしました。

誰かが行き詰まっていると、自分の仕事を後回しにしてでも助けにいきます。

資格を取ったのも、もっと誰かの役に立ちたいという想いからでした。

彼女の強みは、資格ではありませんでした。 人の役に立ちたいという、ぶれない軸でした。

Mさんは深海魚だったんですね。日常業務という浅瀬では、その価値が見えにくかった。

だけど、深い場所——誰かが本当に困っている場所では、彼女は誰よりも輝いていました。

会社員に馴染めないのは深海魚である証拠

深海魚は、深海でしか生きられません。浅瀬に連れてこられると、水圧の変化で体が膨張してしまいます。

人間も同じなんですよね。

組織の日常業務という浅瀬で評価される能力と、深い場所で必要とされる能力は、まったく違います。

浅瀬で評価されるのは、こんな能力です。

  • 空気を読んで調和する力
  • 言われたことを正確にこなす力
  • 短期的な数字を出す力
  • 上司の意図を汲み取る力

これらは確かに重要です。だけど、すべての人がこの能力を持っているわけではありません。

深海魚タイプの人は、こんな能力を持っています。

  • 本質を見抜く力
  • 誰も気づかない課題に気づく力
  • 深く考え抜く力
  • 長期的な視点で物事を見る力

浅瀬では、この能力は評価されにくいんです。むしろ考えすぎ、空気読めないと言われることもあります。

だけど、深い場所——本当に困難な問題に直面した時、深海魚タイプの人は輝きます。

Mさんがそうでした。

彼女は会社の日常業務では評価されませんでした。

だけど、誰も解決できなかった部署間の調整問題を解決した時、初めて周囲から感謝されたんです。

会社員に馴染めないのは、能力がないからではありません。 深海魚が浅瀬に置かれているからです。

もし会社で評価されないと感じているなら、それは深海魚である証拠かもしれません。

問題は、本人ではないんですよね。活動する場所が合っていないだけです。

今日からできる:過去の違和感を書き出す

強みは、外側から探すものではありません。内側にすでにあるものに、気づくだけです。

では、どうやって気づくのでしょうか?

最も効果的な方法は、過去の違和感を書き出すことなんです。

違和感とは、こんなものです。

  • なぜみんな、こんなことで悩むのだろう?
  • これって、そんなに難しいことじゃないのになぜできないの?
  • 私には当たり前のことなのに、なぜ評価されるのだろう?

この違和感こそが、強みの在り処なんですよね。

例えば、こんなケースがあります。

ある女性は、会議で話が長いとよく注意されました。だけど、彼女にとっては背景を説明しないと伝わらないのが当たり前でした。

この違和感を掘り下げた結果、彼女の強みが見えてきたんです。物事を構造的に理解し、体系立てて説明する力でした。

会議では評価されませんでしたが、マニュアル作成や新人教育では、この能力が活かされたんです。

誰にでも、必ず違和感があります。

今日から1週間、こんなメモを取ってみてください。

  • これって、そんなに難しい?と感じた瞬間
  • なぜみんな、できないのだろう?と思った瞬間
  • 私には普通のことなのにと感じた瞬間

このメモを1週間続けると、パターンが見えてきます。そのパターンは、強みです。

まとめ:自分を信じる勇気を持とう

自己理解が意味ないと感じるのは、やり方が間違っているからです。

いくら学んでも、それだけでは強みは見つかりません。

なぜなら、強みは外側から学ぶものではなく、内側にすでに存在するものだからです。

必要なのは、新しい情報ではありません。今までの自分を、丁寧に見つめ直すことなんですよね。

  • 当たり前にできること
  • 自然と選んできた行動
  • 感じてきた違和感

これらすべてに、強みのヒントが隠れています。

セミナーに行く前に、まず自分の過去をしっかり振り返ってみましょう。本を買う前に、今までの体験を書き出してみましょう。

多くの人がこの行動を甘く見ています。「自分は充分振り返った」と思い込んでいます。

数日でできるようなレベルではありませんよ。

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  • 自己肯定感を高めるための100の質問シート:自信を持って前向きに生きるための支援をします。
  • 今の仕事合う?合わないチェックリスト:現在の職場環境が自分に合っているか評価するのに役立ちます。
  • やる気ペンタゴンチャート:モチベーションを高め、行動を促すためのツールです。
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  • 強みは、すでに内側にあります。

ただ、長い間、外側ばかりを見てきたから気づかなかっただけです。

今日から少しずつ、ご自身の内側に目を向けてみませんか?

それは自分を大切にする行為でもあり、生活を豊かにするきっかけにもなります。

焦る必要はありません。自分のペースで、自分を信じる練習を始めてみてくださいね。

その先に、本当の自分との出会いが待っています。

最後までお読みいただきありがとうございます。

魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ

この記事を書いた人

浅野ヨシオ

自分の強みを言語化し、仕事に変える専門家として15年。2000人超の女性が抱える無価値感と向き合い、キャリアを再起動させるメソッドを考案。
外側から知識を足すのではなく、内側にある源泉を掘り起こす手法に定評がある。
自ら見つけた強みを実証した初著書はAmazon総合1位を獲得。
著書に『私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)』など。日経新聞、日経WOMEN、プレジデントなどメディア取材実績も多数。

浅野ヨシオ

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