心の奥にぽっかりと穴が空いたような感覚になる。 何かで埋めようとしても、埋まらない虚しさ。
「この寂しさをなんとかしたい」
そう思って、この記事を読んでくれているのかもしれませんね。
そんな心の穴は、決して心が弱いからでも、病気だからでもありません。
「そろそろ、本当の自分のために生きてみないか?」
それは、無理に何者かになろうとしていた自分自身からの、”限界信号”なのです。
この記事では、私自身の体験談も交えながら、その穴の正体と無理に頑張らずに心を満たすための考え方についてお話しします。
追伸:本文の最後に素敵なマニュアルのプレゼントをご用意しています。
- 記事を書いている人の専門性と実績
経歴:
新卒8ヶ月での挫折退職から再出発。26年の会社員経験(10年は複業)を経て起業。現在は個性を活かす道を拓く会社を経営。
専門:
10年以上2000人超の女性指導実績。本当の強みを発見し、人生を新たな方向へ導く自己分析のプロ。やりがいのある転職から起業まで、前職や年齢を超えた女性の夢実現に定評。
メディア/著書:
日本経済新聞、日経WOMAN他多数掲載。著書「私はこの仕事が好き!自分の”強み”を活かして稼ぐ方法(大和出版)」
ぽっかり空いた心の穴の正体とは
心の穴とは、世間が求める立派な自分と本来の自由な自分との間に生まれた、埋まらない溝(ギャップ)のことです。
私たちは大人になる過程で、親や社会の期待に応えようとします。
「しっかりしなさい」「常識的でありなさい」。
そう言われて育つうちに、本音を心の奥底に押し込め、蓋をしてしまうのです。
しかし、押し込められた本音は消えません。
「もっと私を見てほしい」「自由になりたい」。
そうやって心の中で叫んでいる声が、無視される虚しさとして現れる。
これが心の穴の正体です。
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理想と現実のギャップによる影響
私も心の穴埋めに葛藤した者のひとりなんです。
かつて創業社長である父親から、常に完璧であることを求められて育ちました。
以前、あるドラマで、98点を取っても「なぜ、あとの2点をミスしたの?」と親に責められているシーンが映し出されていました。
そのとき「あぁ自分そっくりだ」と思いましたね。
足りない部分を指摘され、責められる。直すために時間と労力を注ぎ込む⋯そんな環境でした。
「誰からも尊敬される、立派な人間でなければならない」
そう思い込んでいた当時は、必死に自分を押し殺して生きてきました。
しかし、本当の私は違います。 もっと自由で、少し怠惰で、まるで子どものように楽しいことだけに没頭していたい。そんな人間なのです。
大学生の頃、その反動からか、私はバイクにのめり込みました。
人と違うオリジナリティを求め、アルバイトに明け暮れ改造費に300万円近くもつぎ込みました。
バイク雑誌に掲載されたり「すごいね」と言われたりするのが快楽だった。
社会人になってからも、バイクレースに没頭しました。
側から見れば、充実した趣味人に見えたかもしれません。
でも、どれだけバイクを改造しても、どれだけレースでスピードを出しても、心の奥底にある虚しさは消えなかった。
「立派でありたい自分」と「自由気ままにいたい自分」。
この二つが常に心の中でぶつかり合っている葛藤。それこそが、私の心の穴だったのです。
やってはいけない間違った穴の埋め方
心の穴を感じたとき、私たちはつい外側の刺激でそれを埋めようとしてしまいます。
しかし、根本的な解決にならないばかりか、かえって穴を広げてしまう行動があります。
買い物や暴食などの一時的な刺激
1つ目の間違った穴の埋め方は、買い物や暴食などの一時的な刺激によって心の穴を埋めようとする行為です。
かつての私がバイクにお金をつぎ込んだように、買い物やギャンブル、あるいは暴食などで一時的な高揚感を得ようとすることです。
これは、一瞬だけドーパミンが出て満たされた気になりますが、効果が切れれば強い自己嫌悪に襲われます。
底の抜けたバケツに水を注ぐようなものですね。
他人に依存して埋めようとする行為
2つ目の間違った穴の埋め方は、他人に依存して心の穴を埋めようとする行為です。
「誰かに必要とされたい」「褒められたい」という思いから、過剰に他人に尽くしたり、恋人や家族に依存したりすることですね。
他人の評価そのものが、自分の価値なんだと考えてしまうと、相手の反応次第でまた心に穴が空いてしまいます。
感情を無理に押し殺して頑張る癖
3つ目の間違った穴の埋め方は、感情を押し殺して無理に頑張ろうとすることです。
「寂しいなんて言ってはいけない」「もっと頑張らなきゃ」。
そうやって自分の感情を否定することは、泣いている自分を無視する行為です。
これでは、心の穴はますます深くなるばかりです。
心の穴を根本から埋める大切な考え方
では、どうすればこの穴は埋まるのでしょうか?
私がたどり着いた答えは、「穴を埋めようとしないこと」でした。
頭の上に「?」が思い浮かぶと思いますので解説します。
ありのままの自分を否定せず認める
私は26年間勤めた父の会社を、兄が社長になったタイミングで辞めました。
創業家の一員として、親や兄弟と足並みを揃えて働く。
それが立派な大人。理想的な跡継ぎだと頭ではわかっていても、心はどうしても拒否したのです。
「私は、誰かと足並みを揃えて働くことが苦手。たとえ親や兄弟だとしても⋯」
そうはっきりと自覚した瞬間でした。
それは諦めに近い感覚だったかもしれません。
でも同時に、「もう、すべて自分で決められる環境で生きていくしかない」という、強烈な覚悟が決まった瞬間でもありました。
ネガティブな感情も大切なサイン
立派な大人になれない自分。 協調性のない自分。 以前の私は、そんな自分を責めていました。
でも、今はそうではありません。
その社会不適合な部分こそが、本来の姿だったのです。
そうでもしなければ、本当に求めていた子供のような自由は手に入らなかったのですから。
他人の評価よりも自分の感覚を信じる
心の穴を埋めるために必要なのは、他人の称賛ではありません。
「自分はこれでいいんだ」という、自分自身への納得感です。
私が会社を辞めたとき、世間的にはレールを外れたと思われたかもしれません。 しかし、自分で自分の人生を選んだあの日から、あの重苦しい虚しさは消えていきました。
ここで冷静になって考えて欲しいのです。外の人たちにどのように思われたとしても、私たちの面倒を一生支えてくれるわけではありません。
それに、そもそも外の人たちも自分のことで精一杯で私たちのことを考えている余裕なんてないんです。
噂話として話題になっていたとしても、それは自らの気晴らし程度に使われているだけなんですよね。
自分で自分の心を満たす具体的な習慣
最後に、私が現在実践している、心の穴を感じなくなるための考え方をご紹介します。
それは、専門家が言うような「インナーチャイルド(内なる子供)を癒やす」といった優しいものではありません。
むしろ、「大人になろうとしない」ということです。
今ある小さな幸せに目を向ける
私の中には、今でも「子どものように自由でいたい」「遊びたい」という欲求があります。 心理学ではこれを「インナーチャイルド」と呼ぶのかもしれません。
でも、私は理屈はどうでもいいと思っています。
大切なのは、その子供のようなエネルギーを否定せずに使うことです。
子供が遊びに没頭するとき、意味や利益なんて考えませんよね。
ただ楽しいからやる。 その境地を、私は今の仕事に利用しています。
自分のための時間を最優先にする勇気
私は現在、講師やコンサルの仕事をしていますが、受講生から提出される膨大な課題すべてに目を通し、一人ひとりにフィードバックをしています。
通常のビジネス常識で考えれば、「コストパフォーマンスが悪い」「タイムパフォーマンス(タイパ)が悪い」と言われるでしょう。
でも、私はそれを大変だと思いつつも、没頭してやれるのです。
なぜなら、受講生が喜んでくれる姿を想像すると、私自身が単純に嬉しいからです。
誰かに認められたいからやるのではありません。「自分がやりたくてやったことで、誰かが喜んでいる」。その事実が、私自身の心を強烈に満たしてくれるからです。
それが自分のためになっているから、時間と労力を惜しまずに注げるのです。
思いをノートに書き出し可視化する
もし今、心の穴を感じているなら。 いっそ、無理に大人ぶるのをやめてみてください。
「本当はどうしたい?」
そうノートに書き出し、自分自身に何度も問いかけてみるのです。
そして、興味のあること、やりたいことなら、損得勘定抜きで没頭してみてください。
こう言うと、「それでは食べていけないのではないか」。
そんな不安な心の声が聞こえてくるかもしれません。
でも、そのときは自分自身にこう問いかけてみてください。
「じゃあ、やりたいことを諦めて、一生今のままの生き方を続けていいのか?」
「本当に後悔しないのか?」
と⋯。
これは、決してきれいごとではありません。
私のように、一度は「世間の正しさ」とやらに合わせようとして、苦しい思いをした人間ならわかるはずです。
自分を偽って生きる苦しさは、将来への不安よりもずっと重く、辛いものなのだと。
興味を追求する自由を求めて、何が悪いのでしょうか。
心の穴こそが、自分を本当の人生へと突き動かす、何よりの原動力なのかもしれませんよ。
【無料】自分を見つめ直すためのガイドブック
「自分に問いかける」 「ノートに書き出す」
そう言われても、いきなり白紙に向かうと「具体的に何を書けばいいの?」と手が止まってしまうかもしれませんね。
そんなときのために、心の穴や本来の自分を探る補助ツールとして、私のノウハウを凝縮したマニュアルを作成しました。
制作に10年の歳月をかけた、「自分の見つめ直し完全マニュアル」です。
これは普段、私の個人セッション(月々3万円)や講座の受講生たちを指導する際に使っているもので、以下のツールが全てセットになっています。
- 自分の棚卸しに使える100の質問シート:自分自身を深く理解し、長所や可能性を探るための具体的な「問い」集です。
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どうしても辛いときはプロを頼る選択も
- 一人で抱え込まず相談する重要性
もちろん、喪失感が強すぎて日常生活もままならない場合は、無理をする必要はありません。
専門家に相談することも、自分を大切にする立派な選択です。
カウンセリングを受けるメリット
プロの力を借りることで、自分一人では気づけなかった思考の癖に気づけることもあります。
重要なのは、どんな手段を使ってでも自分を否定しない方向へ進むことです。
もし、身近に相談できる専門家がいない場合は、私が15年間開催し続けている「自分力活用講座」の体験入門コースでも、1時間の個別相談を行っています。
医療機関ではありませんが、自分の活かし方を整理する場として、必要であれば利用してみてはいかがでしょうか。
心の穴は、人生が好転していく合図です
ここまでお読みになった方は、心の穴をなんとしても埋めたいという思いで読み進めたと思います。
ありふれた言葉かもしれないけれど「もっと自分らしくいたい」という強い気持ちがあるからこその感情だと思うのです。
完全に諦めた人は、心の穴の存在すら気づきません。
この記事との出会いをきかっけに、これまでの人生を見つめ直してみてくださいね。
これまでの人生経験の中に、必ず突破するヒントが眠っているのですから。
最後になりますが、「子供のままの自分」の言うことを聞いてあげてください。許してあげてください。
そこには、自分だけの自由な世界の入口があるのですから。
最後までお読みいただきありがとうございます。
魂の女性成長支援・浅野塾代表 浅野ヨシオ

浅野ヨシオ:
女性成長支援コンサルタント。
魂の女性成長支援・浅野塾 代表。
2007年よりビジネスパーソンや出版希望者を対象とした、自分の強みを発見し唯一無二のブランドを作る講師として活動。ハイキャリアの女性たちでも自分の能力がわからず強い自信を持てずにいることを知る。
2011年、女性成長支援の講座を起ち上げ、幼少期から現在までの人生史を平均200時間以上かけて深掘りする指導に定評がある。
通算14年2000人超の女性専門指導の経験により、心を縛る足かせをはずし、自分にとっての幸せを追求する自己実現プログラムを多数構築する。
著書に「私はこの仕事が好き!自分の強みを活かして稼ぐ方法(大和出版)」がある。

◎メディア実績:日本経済新聞/日経WOMAN/PRESIDENTほか多数
◎講演実績:横浜市経済観光局/多摩大学/NPO法人Woman’sサポート/自由大学/青森商工会連合会/天狼院書店/(株)スクー/ほか多数






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