浅野の過去

女性の中に眠っている価値は

女性のための自分力養成講座の受講生達は
1か月間に1回、講義を受けにやってきます。
その日は1日会議室に缶詰めになって講義を
受けます。

その日は彼女たちの表情の動きを常に見続け
ることになります。
4か月の間には、公私問わず、
様々なことが受講生には起こっています。

今まで人に言う事は無かったであろう感情にも
触れていく指導をしていますので、
彼女たちの感情はとても過敏になっています。

生立ちから現在に至る迄の歴史の中に、必ず
と言っていいほど価値のあるスキルや実績が
眠っているものです。

それを見つけ出して行くには今までとは違った
視点で物事を見ることが必要になってきます。

例えば喫茶店を経営している人がいたとします。

そのオーナーさんが

「私の作るコーヒーよりおいしいコーヒー
を作る人はいるし、お客さんだってもっと入る
店がある。私には何の強みもないよ,,,」

と嘆いたとしましょう。

きっとその通りでもっとおいしいコーヒーを
作る人はいるかもしれません。
この発想は通常の「競争原理」に
のっとった考えです。

でも。

もしかしたらその喫茶店に来るお客さまは、
コーヒーを飲みたいというモチベーションより
もそのオーナーさんと話をして元気をもらい
たいという気持ちの方が強いのかもしれません。

それはまずお客さんは声を出しては言って
くれないですよね。
お客さま自身でも気づいていないかもしれ
ません。

だからこそわかりにくい。

もしかするとこの場合は、オーナーさんは
コーヒーを作ることは、技術であって強みでは
ない可能性があります。
そのオーナーさんの強みは「お客さんの
孤独感を感じ取り、心の隙間を埋める技術」だったのかも
しれません。

このような「秘めた価値」を見つけることを受講生達は
自分自身の人生すべてを振り返り、見つけ出していく
4か月を過ごします。

つまり「4回」の講座ではなく「4か月」の講座なんです。

自分が今している仕事だけではなく、プライベートに及ぶこと
まで人生すべてにおいて、人にメリットを与える要素を探します。

実家に帰ってお父さまやお母さまと
これを機会にじっくり話をしてきたっていう人も
時折います。

合理的な競争にのっかった探し方では自分の強みになる
ものって見つからないものです。

この秘めた強みになるものを見つけ出すには数種類の技法が
あるので受講生達も必死になって探しています。

大阪から帰ってくる時の新幹線の中で、彼女たちの提出して
来た資料をずっと見て添削をしていました。

それをやりながら、、、

また別れが来るのかと思うとちょっとさみしい気もします。

受講生達の卒業プレゼンでの笑顔が見たい。

その先に彼女たちの明日がありますから。

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