今日の東京は雪がチラホラと降っていますね。
積もる程ではないようですけど、ピーンとした寒さ。
でも雪って「縁起のいいもの」という感覚があります。
それはなぜかっていうとですね。
15歳の冬。
高校入試の合格発表の思い出が強く胸に刻まれてるんですよね。
「日本大学の付属校よりも偏差値の低い学校は受験させない」
と親父に言われていました。
なぜかと言うと、親父が日本大学卒だから。
それ以下は許さんという理屈。
しかも、自分で学校を選ぶことは、
ほとんど許された状態でもない。
父親が決めた3つの学校のみが選択肢でした。
それは3つとも大学の付属高校。
その中で最も偏差値が低かった学校は、
「滑り止めにはなりませんよ」と、
担任の先生や塾の講師にも
言われていました。
でも。
自分ではどうしようもない。
ちなみに親父は、
「ダメだったら中学浪人すればいい」と
言うだけ。
とにかく中浪だけは嫌で、毎日怖かった。
友人がなんと言うだろう。白い目で見られるかな。
そもそも親父は自分を見捨てるだろう。
そういう思い込みがありましたね。
そして初めての受験。
2月18日でした。
受験した3つの学校のうち、一番偏差値の低かったのが、
日本大学の付属高校でした。
とにかく緊張し、下痢になった。
入試会場で便所に駆け込んだ。
しかも雪の為、入試時間が1時間遅れ、緊張もピーク。
緊張というより恐怖。
失敗したらどうしよう・失敗したらどうしよう・・・。
入試がやっと始まっても、
まったく集中できない。
とにかく頭が回らない。
試験終了。
待っていたのは「不合格」という現実でした。
翌日に受験した2校目も、頭が回らず
全くダメ。
やはり「不合格」。
残されたのは第一志望の学校のみ。
そのころ、さすがにお袋が心配していました。
自分の子が中学浪人となりそうな
状況でしたから。
無理もないかな。
でも自分の中では、なんとなくだけど
その第一志望の学校だけは受験前から
いけるような気がしてました。
その学校は新設校なので、可能性が
あると思い込んでたんですね。
通っていた塾の評価では、
私の成績では厳しいという判定が
出ていた学校でしたけどね。
そして迎えた合格発表の日。
まさに今日のようにとても寒く
深い雲に覆われた雪の日でした。
合格者は150名。倍率は6倍以上。
大げさかもしれませんけど、
人生初の挑戦だったように思います。
畳半畳程度の小さなボードが
2階の教室から吊り下げられました。
「205」
という数字がありました。
私の受験番号です。
その時に、どばっと涙があふれたのを
よく覚えてる。
それまで涙というのは辛かったり、悲しかった
ときに流した経験しかなかったから。
自分にびっくりした。
あの涙のときの感情。
合格した喜びっていうのとはちょっと違うように思う。
中学浪人しなくて済んだ。
親父に見捨てられない。
友人にバカにされない。
そんな安心感。
そして、
成績が上がらなくても頑張り続けてきたことが
叶った。
本気になって100%とことんやると奇跡は起こる
ものなんだなとそのとき心の中に刻まれた。
そんな感情の数々。
これが「雪の舞う中」で起こったことです。
今、浅野塾の受講生たちに、自分の過去を
徹底的にワークや課題を通して
思い出してもらっています。
それはなぜ必要かと言うと、
「本当は自分は何をしたいのか」を知るためです。
その感情は、
・過去の経験・エピソード
・そのときの感情
・知識
その3つの掛け合わさによって、
生まれる。
例えば、
話し方の先生になる人は、
子供の頃は話下手だったっていう話を
よく聞きますよね。
・話下手でいじめられた(過去の経験・エピソード)
・つらかった(感情)
・話し方の本を読んで克服した(知識)
そして今、話し方の先生になった、
みたいなね。
さて、雪の日って縁起がいいというスイッチが
入るのはいいんですけど、
寒くて身動きできませんよね。
しかも温かいものがおいしかったりもする(笑)
今日の夜は鍋がいいね。
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